【うつ病対策】職場でのストレスを減らすときに役立つ「リフレーミング」とは?

仕事中、集中力が途切れてなかなか効率が上がらないよ…

仕事のことを考えると涙が出てくる…

 

仕事がつらく、帰宅した後はヘトヘトでベッドに倒れ込んでしまうといった方も多いのではないでしょうか。

 

また、貴重な休みの日でさえも、「明日からまた仕事が始まるのか…」などと憂鬱な気持ちになり、眠るのが怖くなってしまうかもしれません…

 

そこで今回は、仕事が嫌で職場に行きたくないと悩んでいる方に向けて、つらい仕事との向き合い方や、普段から実践できるうつ病対策について解説します。

【職場できるうつ病対策①】「リフレーミング」を取り入れる

どうしてこんな嫌な仕事を続けなきゃいけないんだろう…

 

職種や環境、自分の置かれている立場など、仕事のつらさは人によってそれぞれ違います。

 

また、一口に「つらい」といっても、視点が偏っていたり、一面でしか捉えられていなかったりすると、解釈に歪みが生じるおそれがあります。

 

たとえば僕の場合、以下のようなことがあると「つらいな…」感じます。

 

・誤字や脱字などのミスが見つかり、先輩から詰められるとき

・ハイクオリティーのものを短時間で作ることを求められるとき

・周りの人達と作業時間やクオリティーの面で比べられるとき

・高すぎるノルマを与えられたとき

・「これ明日までにやっといて」と深夜に及ぶ残業を強いられるとき

・仕事はうまくいっても感謝されないとき

・長時間労働が常態化しているとき

・成長している実感が得られないとき

 

程度の差はあるかもしれませんが、似たような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

 

また、自分の中で思ったことを繰り返し頭に浮かべてしまうことを「セルフトーク」と呼び、無意識にネガティブなセルフトークをしてしまうとうつ病などのメンタル疾患につながるといわれています。

 

このようなときに有効なのがリフレーミングと呼ばれる考え方です。

 

リフレーミングで気持ちを落ち着かせる

「嫌な出来事をどのように捉えるのか?」という、自分の「思考のクセ」、つまり物事の受け止め方を変えることで現在の悩みが軽減するといわれています。

 

上記のように、嫌な出来事を別の視点で捉えて考えることをリフレーミングと呼びます。

 

これは、物事の枠組み(フレーム)を変え、物事に別の視点を持たせることで、ネガティブな側面をやわらげるという認知行動療法のひとつです。

 

たとえば、周りの人と比べられる、短時間で質の高い成果物を作るよう求められるなどといった「事実」は変えることができません。

 

しかし、「嫌だなあ…」「どうして自分だけこんな目に遭うの…」という受け取り方・感じ方は変えられます。

 

ネガティブな捉え方をすべて否定することは難しいですが、少々前向きに受け止めることは可能です。

 

・上司に怒られてしまったけど、取引先からクレームが入ることにならなくて良かった…

・無茶な仕事を振られて結局残業になってしまったけど、これを糧にして上司を追い抜いてやるぞ!

・会社をクビになってしまったけど、元々残業も多かったし実力もついたからフリーランスになって働くのもアリかな?

 

なかには「そんな簡単に切り替えられないよ!」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、何回か続けているうちにわりとスムーズにできるようになります。

 

無理にポジティブに考える必要はなく、「少しだけ前向きに考える」のがリフレーミングのコツです。

 

リフレーミングをすることで得られる主なメリット

リフレーミングをすることで得られる主なメリットは以下のとおりです。

 

・自分の実力がつく

・苦手なパワハラ上司との距離の取り方について学べる

・ストレス耐性が身に付く

・イライラせずに過ごせる

・自責思考が育つ

 

人の2倍、3倍の量の仕事を押し付けられるのはたしかに大変ですが、それらをこなすことで自然に高いスキルが身に付きます。

 

また、上司に嫌味を言われたときも、「この上司を反面教師にすれば後輩への指導に役立つかも」「嫌な上司への対策方法を学ぶチャンスだ!」と受け取り方を変えることで、自分の評判が上がるほか、どんな仕事でも役立つソフトスキルも身につきます。

 

つらい状況を変えることは難しいかもしれませんが、それをどう捉えるかは自分で変えられます。

 

リフレーミングはお金も手間もかからない手軽な方法なので、できる範囲で実践していきましょう。

 

【職場できるうつ病対策②】ネガティブな感情を否定しない

「面倒くさい」「楽をしたい」「サボりたい」といったネガティブな感情・気持ちは、それらを口にしないだけで多くの人が持っています。

 

実際に口にするのは多少勇気が必要ですが、「みんな同じように悩みながら働いているのだから我慢しなきゃ!」と自分に言い聞かせることはありません。

 

・自分は今仕事を辞めたいと考えているんだ

・上司のことが嫌いでどうしようもないんだ

 

このように、ネガティブな感情が出てきてしまったときは、自分の気持ちを正直に受け入れることが重要です。

 

否定するのは「不適切な行動」

仮に否定してしまうと、「ネガティブなことばかり考えてしまうなんて、こんなだから私はダメなんだ…」と自分のことを責めてしまうようになります。

 

このとき、「ネガティブな感情を否定する」のではなく、ネガティブな感情によって生まれる「不適切な行動をしない」ことが重要です。

 

【自分を責めてしまうことでやってしまうNG行為】

・自傷行為

・反芻思考

・破壊行為

・迷惑行為

・各種ハラスメント

 

いくら自分がつらいからといって、自分の身体や他人を傷つけて良いということにはなりません。

 

また、反芻思考がクセになってしまうと不安障害やうつ病などの疾患につながってしまうため、それを断ち切るためにもどんな自分でも受け入れる考え方を身に付けることが大事です。

 

ポジティブな一面を見つける

仕事ではミスばかりだし、上司も理不尽なことばかり言ってくるし、もう限界…

 

どうしようもないことばかり続くと、自分自身に嫌気が差し、そのまま会社を去ってしまうことになりかねません。

 

でも、本当に全部がボロボロなんでしょうか?

 

たとえば、ミスは多いけど職場ではいつも親切にしているという人の場合、知らないうちに組織の人間関係の調整役を担っていることがあります。

 

また要領が悪く、いつも上司に怒られている人でも、いつも前向きな姿勢をお客さんに買われ、大口の契約を結ぶケースも少なくありません。

 

本人は気づいていないだけで、組織に良い影響を与えたり、大きな利益に貢献できたりすることも多いのです。

 

もしそのようなポジティブな面を見つけることができたときは、その点を褒めてあげてみてはどうでしょうか。

 

【職場できるうつ病対策③】自分を肯定する

周りの人が大きな成果を出したときや、逆に自分だけが思うような成果を出せていないときは、大きな不安や焦りを覚えてしまうものです。

 

特にメンタルが不調のときはそのような空気に敏感で、無意識に自分のことを追い詰めてしまうケースも珍しくありません。

 

しかし、これは一流の人が集うプロの世界でも同様に起こり得ます。

 

個性・能力は人によってそれぞれ異なる

冷静に考えれば、全員がエース級の能力を持っているチーム・会社というのはほぼありえません。

 

なかなか結果を出せずに悩んでいる人もいれば、ケガや病気で離脱している人もいるでしょう。

 

だからこそ、そのときの自分にできる仕事を精一杯することが重要です。

 

たとえ単なるコピー取りでも、簡単な書類作成でも、会社にとっては利益につながる大事な業務のひとつです。

 

もし周りの人に迷惑をかけてしまうことがあったとしても、うまくカバーできる範囲のものであれば反省して次に活かせば良いだけの話です。

 

いつも一生懸命仕事に取り組んでくれてありがとう。何か困ったことがあれば相談に乗るからね!

 

もし僕が上司に立場であれば、悩んでいる部下にはこんな言葉をかけてあげたいです。

 

やって当たり前、できて当然のことなんか何ひとつありません。

 

多かれ少なかれ、苦労や苦しみを乗り越えないと、望む結果は出せません。

 

今の自分にできているところをあらためて確認し、自分を肯定しながら目の前ににある仕事に取り組みましょう。

 

職場での行動や考え方を変えて、うつ病などのメンタル疾患を防ごう

今回は仕事がつらい、職場に行きたくないと悩んでいる方に向けて、つらい仕事との向き合い方について解説しました。

 

・自身の受け止め方を変えて、できる範囲でリフレーミングをする

・ネガティブな感情を否定せず、そのまま受け入れる

・自分を肯定するために、できている部分を見つける

 

今の自分ができていることを見つけることは、新人の方はもちろん、ベテランの方でも有効な取り組みです。

 

特にメンタルの調子が不安定な方は、自分ができないことに目を向けがちです。

 

限界の場合はすぐに転職するのがベターですが、改善の余地があるという場合は、できている自分の肯定しつつ、少しずつ前に進んでみてはどうでしょうか。

 

また、こちらの本も参考になりますので、よければチェックしてみてください。


 


 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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