【不器用な発達障害さん必見】真面目じゃない働き方を実践しよう

 

 

真面目に働いているのに怒られてばかり…私って社会人としての素質がないの?

 

真面目にやっているのに成果が出ない、他の人に比べて作業スピードが遅いなど、仕事中上司から注意を受ける発達障害の方も多いのではないでしょうか。

 

今回は仕事で空回ってしまうことが多いADHD・ASDさんに向けて、悩みの原因とそれらの改善方法について解説します。

真面目にやってるのに成果が出ない理由

どんなことでもそつなくこなせる人がいる一方、要領が悪くてテキパキと動けない人もいます。

 

才能や能力に違いがあるのは当たり前ですが、僕は後者の方に当てはまり、周りの人に遅れを取りながら働いています。

 

環境的な要因が絡み合っている

自分の能力不足のほかに、【環境的な要因】が絡み合って「働きづらさ」が生じることが多いです。

 

たとえば、「この書類を読みやすいように修正してください」と指示を受けた場合、ADHD・ASDさんは指示の具体的な内容を把握することができず、その人なりの「読みやすさ」になるよう修正作業を進めていきます。

 

定型発達の人であれば、その書類の重要性や読み手の考えから「これくらいで良いだろう」と判断でき、一定のクオリティーで完成させられます。

 

一方、発達障害の方は雑にしすぎて注意を受ける、あるいは完璧を求めすぎて延々と修正作業に没頭してしまうなど、曖昧な指示によって仕事がうまく進みません。

 

・今回は15分くらいで軽く見直すくらいでいいよ

・大変かもしれないから1時間くらいで終わらせてね

 

上記のように、指示の内容が具体的であればそれに従って作業できるので、認識の齟齬も生まれません。

 

自分を責めてしまうのは、決して自分の能力だけではなく、周りの環境も影響しているといえるでしょう。

 

勇気を持って質問する

上司の指示が曖昧で困ってしまう場合、こちらから詳しい内容を聞くことが求められます。

 

・いつまでに提出すればいいですか?

・どれくらいの時間で仕上げればいいですか?

 

一見簡単そうに思えますが、普段からミスが多く質問しづらい環境の場合、上司に質問するのも一苦労です。

 

「機嫌が悪そうだから今はやめておこう」と、何らかの理由をつけて先延ばしにしてしまいがちですが、自分が後で苦労しないためにも勇気を持って聞いてみてください。

 

ちょっとした質問で、今の仕事がうまく進められるようになるかもしれません。

 

真面目にやっても周囲から理解されない

自分の障害を会社側に伝えて働くことを「オープン就労」、障害のことを伝えずに働くことを「クローズド就労」と呼びます。

 

オープン就労の場合、障害者手帳や病院からの診断書を提出し、その後の働き方について話し合ってから入社するのが一般的です。

 

どちらもメリット・デメリットがあり、伝えるかどうかは自身の希望や判断に任せられているのが現状です。

 

グレーゾーンの場合、選択肢が限られる

選択肢があるにもかかわらず、グレーゾーンの人のほとんどがクローズド就労を選んでいるといわれています。

 

クローズド就労を選んだ場合、当然ながら「普通の人」と同じように扱われることになり、次第に「できない自分」が周囲へと伝わっていくようになります。

 

最初は許されていても、やがて「使えない奴」というレッテルを貼られ、最終的には居場所がなくなってしまうのです…

 

リストラの原因になる

僕自身、新卒で入った会社を上記のような理由もあってリストラされた経験があります。

 

また、リストラまでいかないものの、職場を変えても同じようなことを何度も繰り返し、そのたびに落ち込んでいました。

 

オープン就労で働こうとしてもさまざまな制約があり、さらにグレーゾーンの方なら証明するのも難しいので、非常に厳しいといわざるをえません。

 

・活躍したいとか、出世がしたいとかそんな高望みはしていないのに…

・ミスをしないという最低限のことなのに…

 

組織の一員として働く以上、だれかに比べられることは避けられませんが、それでも他人の評価は気にしない方が自分の心は穏やかになります。

 

ダメな自分を認めるのは簡単なことではありませんが、いくつか有効な打開策もあります。

 

以下の記事で詳しく解説していますので、よければこちらもチェックしつつ、自分の軸を持って働いてみてくださいね。

 

【過去に縛られない】自分と向き合うときに役立つセルフコンパッションのやり方とポイント

 

真面目以外の強みを活かす「自分の設計図」を作る

弱い自分を受け入れたい、怒られることなく一日を終えたいと考える方は、「自分の設計図」を作ってみてはいかがでしょうか。

 

最初の項目でも少し書きましたが、生きづらさを感じるのは「自分の能力・捉え方」のほか「外部の環境」にその原因があります。

 

そのため、自分のことを客観的に分析しつつ、「仕事でつまずいてしまうのは環境にも原因があるのでは?」と考え方をシフトさせるのが重要です。

 

諦める部分を作る

すべてを他責にしてしまうのは好ましくありませんが、まずは「この部分は自分で改善できる」「この部分はもう仕方がない」といった形で悩みの項目を分けてみてください。

 

・曖昧な指示が苦手→なるべく細かく質問する

・周りと比べて作業スピードが遅い→時間短縮に意識を置いて作業する

・集中力が続かない→休憩をこまめに取ってみる

 

どれも僕が実際に取り組んでいるものですが、悲しいことにこれらはすぐに効果が出るというものではありません。

 

休憩時間を増やしても、集中できないときは無理なので、多少開き直る強さを持つのも重要です。

 

環境の変化を恐れない

諦める部分を作るといっても、どうしてもそれが仕事の重要項目だった場合、簡単に切り捨てることはできません。

 

そのため、環境を変化させていくことも重要です。

 

仕事が変われば悩みの種類が変わってくるうえに、そもそも外部環境が変われば悩みそのものがなくなることもあるでしょう。

 

治すのではなく「付き合って」いく

発達障害は、ねんざや骨折のように治療で治るようなものではありません。

 

コンサータなどの薬である程度は抑えられるものの、生きている限りは折り合いをつけながら付き合っていく必要があります。

 

僕自身も悩みながら取り組んでいきますので、一緒に無理なく続けていきましょう。

 

空回って当たり前と認めるのが大事

今回は仕事で空回ってしまうことが多いADHD・ASDさんに向けて、悩みの原因と悩みの改善方法について書いてみました。

 

・環境的要因と個人的要因を区別する

・周囲への理解がほとんどないことをきちんと考える

・自分なりの設計図を作って行動に移す

 

仕事ができないことはそれだけで自己肯定感の低下につながり、やがて生きること自体がつらくなっていきます。

 

しかし、全部自分のせいではなく周りの環境にも原因があることがほとんどです。

 

自分でできること、できないこと冷静に分析して、生きづらさを少しづつ改善させましょう。

 

また、以下の本も参考になるので、こちらも併せてチェックしてみてください。


 


今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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