どうしよう…つい余計な一言を言ってしまった…
傷つけるつもりはなかったのに、どうしてあんなことを言ってしまったんだろう…
他人からの悪口や上司からのパワハラだけでなく、自分がしてしまった行動によって傷ついてしまうことは多くありますよね。
僕自身、一緒に働いていた方々に余計な一言を言ってしまい、その後しばらくの間冷たい態度を取られてしまったことが多々あります。
今回は、他人を傷つけてしまうような行動を取ってしまったときに役立つ、認知行動療法のひとつである「セルフコンパッション」について解説しますので、お困りの方は参考にしてみてください。
セルフコンパッションとは?
セルフコンパッションの主な目的は、「自分自身に許しを与え、これまで抱いていたつらい気持ちやネガティブな感情と折り合いをつけること」とされています。
このセルフコンパッションにはさまざまな方法があるので、自分のケースに合わせて効果的な方法を探し、それを実践していくことが重要です。
・自分自身に励ましの手紙を出す
・自分にとって勇気の出るメッセージを書いた紙を持ち歩き、へこんだときにそれを見る
・頭の中で尊敬できる人(友人や教師、漫画の登場人物など)を思い浮かべ、その人に優しい言葉をかけてもらうイメージをする
詳しくはこちらの記事で解説していますので、併せてチェックしてみてください。
人を傷つけてしまったときに行うセルフコンパッションのやり方
では、人との付き合いで傷ついてしまったときに行うセルフコンパッションのやり方について解説していきます。
比較的簡単にできるものなので、ぜひ実践してみてください。
自分の状況を紙に書き出す
まずは、自分が傷つけてしまった友達や部下、恋人のことを思い出し、これと同時に「どんな行動を取ってしまったか」を紙に書き出しましょう。
たとえば、以下のようになります。
・一緒に行くはずだった買い物の約束を破ってしまった
・部下に余計なことを言って怒らせてしまった
・「その日は予定があって行けない…」と嘘をついて友達の誘いを断ってしまった
当時のことを思い出すと心が痛むかもしれませんが、自分の無理のない範囲で書いていきましょう。
辛さや痛みにオープンになる
過去の出来事を書き出した後は、実際に味わったつらさや痛み、苦しさと向き合っていきます。
時間をかけて、その人にどんな影響を与えたかを考えつつ、自責の念や罪悪感などを思い出すようにしてください。
・相手に与えてしまった傷は、もしかしたら私が考えているよりもはるかに大きいものだったかもしれない…
・もう私のことなんて嫌いになっているかも…やり直せるならやり直したい
自責の念や自己否定などのネガティブ感情も出てくるかもしれませんが、それらも全部受け止めるようにして向き合っていきましょう。
こちらも先ほどと同様に、無理はしないようにしてください
自分に優しい言葉をかけて励ます
自責の念と罪悪感などを書き出した後は、それらを全部受け入れて、自分に優しい言葉を投げかけていきます。
・間違った行動を取ることは誰でもあるよ
・いつまでも後悔しないで前を向こうよ
・これからはもっと自分に優しくしてあげれらますように
・自分をありのままで受け入れられますように
繰り返しにはなりますが、もし「きついな…」と感じたときは、無理をしないでいったんやめるようにしてください。
行動の原因を見直す
そして、十分に許されたと感じることができたら、行動の原因を見直していきます。
実際に取ってしまった行動には、そうせざるを得なかった原因があったのかもしれません。
・休日もろくに取れなくて、ゆとりがなかったのかもしれない
・寝不足で体力も思考力も落ちていたかも…
・精神的にも限界で、ああいう風にしなかったら自分の方がダメになっていたかもしれない
もう一度許しを与える言葉を投げかける
そして、再び以下のような言葉を投げかけ、自分に許しを与えていきます。
「意図的であったとしても、そうでなかったとしても、私の行動によってその人の苦しみになったことを、少しずつ許すことができるようになりますように」
今すぐには無理でも、時間をかけてセルフコンパッションを続けていけば次第に許せるようになるはずです。
同じことをしないと約束する
最後に、自分のことを許せるようになったら、同じようなことをしないと自分自身と約束します。
・もう二度と同じ過ちは繰り返しません
・これからは他人を大切にします
・自分を責めるのはやめにします
過去は変えられませんが、これからの未来は変えられます。
人はいつでもやり直すことができるので、ここでしっかりと自分の心に刻み込みましょう。
セルフコンパッションでこれからの未来を切り開こう
今回は、大切な人を傷つけてしまったときに行うセルフコンパッションのやり方をご紹介しました。
難しいかもしれませんが、ポイントは以下の3つになります。
・自分が傷つけてしまった人を思い出して、当時の辛さにオープンになる
・傷つけてしまった原因をあらためて見直す
・完璧な人はいないということを理解して、自分に許しを与える言葉を投げかける
・自分を許した後は、これからは同じようなことをしないと自分と約束する
過去のことを振り返ることは簡単ではありませんが、自分のことを許せるようにならないと前には進めませんよね。
時間をかけて、じっくりと自分のことを理解してあげましょう。
また、こちらの書籍も参考になりますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!