上司のパワハラがひどい…会社に行きたくない…
私なんか会社にいても意味ないんじゃないかな…
人間関係の悪化や体調不良など、さまざまな理由で「会社に行きたくないな…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
簡単な問題であれば解決しやすいものの、もし「完璧主義」が理由だった場合、自分と向き合ってゆっくりと改善させていく必要があります。
今回は心が傷ついてしまって悩んでいる方に向けて、危険なサインの見分け方と対処法について書いてみます。
仕事に行きたくない理由は人それぞれ
肩こりもひどいし、やる気も出ないし、今日は仕事したくない…
男女問わず、誰でも上記のようなことで悩むのは人として仕方のないことです。
やっとの思いで会社に行っても体調が悪いことには変わりはなく、注意不足によりミスやトラブルがいつもよりも増えてしまい、周囲から「もっとやる気出してよ!」と叱られることになります。
その結果、「みんな頑張ってるのに私も頑張らないと!」と気を張ってしまいがちですが、これらは単に気の緩みからくるものなんでしょうか?
自分ではコントロールできない
できることならバリバリ仕事をこなしたいし、ミスもなるべくなら減らしたいものですよね。
それでも頭と身体がついてこないのは、自覚がないままメンタルを病んでしまっているからかもしれません。
脳が疲弊しているので、本来出せるはずのパフォーマンスが出せないうえに、すぐに疲れてガス欠になってしまうことになります。
・少しだるいだけなので大丈夫です!
・もっとがんばります!
・少し休めば元に戻ります!
自分自身に言い聞かせるように上司に謝り、心を入れ替えて再び仕事に戻っても、同じようにミスをしてしまうことも多いです。
単なる甘えや怠慢ではなく、「病気の可能性を疑う」ことが重要です。
また、以下の記事では「職場で簡単にできるストレス対策」を紹介していますので、甘えや怠慢を理由に責めてくる先輩・上司に悩んでいる方は一度チェックしてみてください。
「仕事に行きたくない」という気持ちと「完璧主義」の関係
メンタルを病んでしまう方の特徴として、完璧主義が挙げられます。
完璧主義とは、どんなことでも100点を目指してしまうような人のこと指します。
また、準備不足などを理由にしていつまでも着手できないというのも完璧主義の特徴のひとつといわれています。
いつでも完璧を目指しているので、ミスをしてしまう自分自身を受け入れられず、過度に自分のことを責めてしまうようになるのです。
また、完璧主義の人は以下のような特徴を持っています。
周囲からのプレッシャーに弱い
完璧を求めるあまり、プレッシャーに潰されてしまう方も少なくありません。
・どうしてこんなことをしてしまったんだろう…
・もうこれで「使えないやつ」認定をされてしまったはずだ…
・なんとか今日は乗り切れたけど、明日がくるのがたまらなく不安だ…
特に完璧主義の方はこのような思考がループしてしまいがちで、「会社に行きたくない」という悩みが強くなってしまいます。
過度に期待している
仕事のミスに対して過度な罪悪感を覚えてしまう完璧主義の方は、自分に対する期待値が少々高い傾向にあります。
僕自身も、自分に対する期待値が高いあまり、些細なミスや指摘で自分自身を責めてしまうことが多くあります。
・新人じゃないんだし、これくらいのことはできて当たり前だろう
・周りの人にはなるべく嫌われたくないし、きちんとこなさないといけない
・できれば格好悪いところは見せたくないな
実際に文字にしてみると、見栄や虚栄心が顕著に表れていることがわかりますね…
正直いって、ADHDの僕が完璧な仕事がいつもできるとは到底思えません。
人の何倍もの注意力と時間を使っても、ようやく7割くらいの成果が出る程度なので、自分に対する期待値は低めに見積もっています。
そのため、完璧主義の方は「70点でOK」というマイルールを設定し、自分に対する基準を下げるようにしてください。
このとき、「自分に甘くなってしまうのでは?」と考える方も多いのですが、そもそも100点を目指すくらいの責任感のある方がほとんどであり、さらに仕事において100点を出すのはかなり難しいので、メンタルヘルスのことを優先させても大きな問題はないのです。
他人の声に反応しやすい
完璧を求めて仕事をしても、やはり人間なので場合によってはミスをすることがあります。
ミスをしたとき、「そんな仕事じゃだめだ!」「成長する気が感じられない!」など怒られることもあり、完璧主義の方はそのたびに強いショックを受けます。
しかし、特にサボってミスをしたわけではないので、過度に落ち込む必要はなく、自分を許して次の仕事に活かすことが重要です。
・ミスをしてしまっても、これが自分なんだからしょうがない
・同じミスをしないように対策しよう
・完璧な人なんていないんだから切り替えて前に進もう
自分を許すと心が落ち着き、余計な緊張が減って仕事のパフォーマンスが向上します。
強靭な肉体と精神を持つプロのスポーツ選手でも、過度に緊張していたら思うような成果は出せません。
一般の方であれば、なおさら心の平静を保つ必要があるといえます。
良い意味で自分の期待値を下げて、そこから自分にできることを探し、生産性を保つようにしていきましょう。
「仕事に行きたくない」の程度は人によって違う
残業や暴言、マウントなどによって発生するストレスを軽く受け流せる人がいる一方、耐えられずに潰されてしまう人も少なくありません。
ストレス耐性は人によって異なり、それは性格や気質によって左右されます。
この2つは似ているのですが、以下のように区別されています。
性格→先天的・後天的なものの両方が相互作用しながら作られるもの
気質→生まれつきのもの
たとえば僕は「人見知り」ですが、同じように人見知りのことで悩んでいる人も多いでしょう。
この「人見知り」のような「何らかの刺激に対する行動特性」は、上記でいう先天的な気質に由来するものが多いとされています。
このような「気質」を持ちながら、家族や学校、部活動やサークルといった環境の変化の要素が加わり、今の「性格」が作られるといわれています。
ストレスに弱い人がいて当たり前
人それぞれ容姿や身長、好きなファッションなどは異なりますし、これらはその人の個性となります。
個性はその人を構成する大事な要素であり、それを揶揄するのはマナー違反です。
しかし、ストレス耐性のことをはじめ、主にメンタル面に関しては比較的「人による違い」が認められていないように感じます。
Aさんは気持ちを切り替えて働いているのに、Bさんはまだ落ち込んでいる…本当に根性がないよな!
メンタルの強さは個人差があるので、上記のような考えを持つ気持ちもわかりますが、だからといってそれを肯定して良いというものではありません。
たとえば、サバンナで生きることが当たり前のライオンは、寒い北国で暮らすことはできません。
逆にペンギンがサバンナに行った場合、これも同様に気温によってすぐに倒れてしまうでしょう。
もし今自分にとってストレスが強い環境にいるのであれば、ストレスが少ない環境に移るのがベターです。
ストレスに弱い人もいれば、強い人もいて当たり前です。
人によって適応できる環境や、耐えられるストレスの範囲は違います。
ストレスに弱いことは決して悪いことではないので、一度自分のことを振り返り、自分なりの「身の守り方」を探してみてはいかがでしょうか。
仕事に行きたくないと悩むのは自分だけじゃない
今回は心が傷ついてしまい、会社に行きたくないと悩んでいる方に向けて、危険な特徴と対処法について書いてみました。
・自分の期待値を下げて、自己肯定感をなるべく下げないようにする
・完璧主義、生真面目の自分に気づき、過度な罪悪感を覚えないようにする
・無理に苦手な環境に適応しようとしない
真面目なことはとても良いことなんですが、今の世の中に当てはめると、それが足かせになるケースも少なくありません。
それに、ミスによって周りから「ダメなやつ認定」をされてしまっても、そこで人生が終わりじゃありません。
ミスをしたらきちんと謝り、メンタルを整えて改善していけば、そこまで大きな損失にはならないはずです。
過度に自分を責めないことを意識して、できる範囲で無理なく働きましょう。
それでも自分を責めてしまう方は、以下の書籍も読んでみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!