転職したいけど、特にスキルがあるわけではないし、そもそも辞めること自体あのパワハラ上司が許すはずもない…
仕事中に嫌なことが重なり、心身ともに疲れ果ててしまうと、自分の考えもうまくまとまらなくなってしまいますよね…
仕事は「お金を稼ぐためにやるべきもの」と割り切って考えられれば楽ですが、パワハラが日常になっている職場で仕事を続けるのは困難です。
今回は転職を考えている発達障害の方に向けて、仕事との向き合い方、転職するときの考え方などについて解説します。
転職の準備で大事なこと
仕事がつらくてどうしようもないとき、明日のことを考えるだけでも眠れなくなってしまいますよね…
ミスをしていないか、トラブルが起こるのではないかと、特にADHDの方は毎日平穏に仕事をこなすだけで精一杯です。
しかし、この状況が続くのはメンタル面に悪く、転職した方が良いケースも少なくありません。
つらいことに慣れないように
人はどんな状況でも「慣れる」生き物でです。
個人差はあるものの、残業やパワハラが続く場合でもある程度順応できるとされています。
つらい状況だとわかっていながら転職活動ができないのは、この「つらい」ことに慣れてしまっているともいえます。
変わることの大変さ
うまくいくかどうかわからない転職活動よりも、つらい仕事を維持する方が楽と判断し、行動に移せない方も少なくありません。
僕自身、コンビニで毎日平均15時間、休みなしで働いていたときはまさにこの状況でした。
そのため、あらためて未来の姿をイメージし、具体的なアクションを起こして現状を変える必要があるといえます。
転職をするうえで必要な行動
ここからは、転職をするうえで必要な行動について解説していきます。
発達障害の方以外でも役立つものなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
現在の悩みと理想の姿を紙に書き出す
まず、現在の悩みと理想の姿をイメージし、実際に紙に書き出しましょう。
【現在の悩み】
・今の上司のもとで働きたくない
・周りの顔色ばかり伺う自分が嫌い
・給料を上げたい
・成長できる仕事がしたい
・無理なく働ける仕事に就きたい
【理想の姿】
・尊敬できる上司のもとで働きたい
・自信を持って行動・発言したい
・自分の成果に見合った収入を得たい
・無駄な残業はしたくない
このとき、頭の中で大人の自分や童心を持った自分、突拍子もないようなことを発言する自分など、性格や年齢などが異なる自分を作り出して会議を開くような形で進めていくと良いでしょう。
これにより、普段は気づかない思考や考え方が出るようになり、新たな道が開くことがあります。
・仕事ばかりやってたら50歳ごろに激しく後悔するよ?
・このまま今の仕事を続けてもいいの?もっと自分の気持ちに素直になればいいのに…
なお、80歳を迎えた自分や、自己肯定感が最大限に高まった自分などを追加すると、より有効な意見が出るかもしれません。
つらい状況に慣れてしまわないよう、定期的に「自分会議」を開きましょう。
個人で稼ぐ力をつける
仕事のストレスの主な原因は、職場の人間関係のほか、仕事の向き・不向きによって生じることが多いです。
仕事が向いてるだけでも、人間関係が良好なだけであっても難しく、どちらも70点くらいである状態が理想とされています。
発達障害の方は仕事でつまづくことも多く、それによって人間関係にも亀裂が入りやすいため、その会社にも居づらくなります。
しかし、「いつでも逃げられる自分になる」ことで、そのストレスは少し軽くなります。
転職の前に「会社を辞めても食える自分」になる
・今の会社を辞めても貯金があるから大丈夫
・本業がなくても副業の収入があれば特に問題はない
人によって状況は異なるものの、上記のような場合、会社を辞める決断は非常に楽になります。
しかし、「現実的に難しい!」と思う方が多いのは事実です。
勢いで会社を辞めるのはリスクですし、定期収入がなくなるのは正直怖いところですが、それでも「会社を辞めても問題ない」といえるようになる努力は必要です。
給料がなくなる代わりに得るもの
会社を辞めると給料はなくなりますが、その代わりに「時間」を手に入れることができます。
会社のために使っていた時間を取り戻すことができるので、それを使って新しいことにチャレンジできるのは大きなメリットともいえます。
ダラダラ過ごすのも、新しい仕事を見つけるのも、恋人や家族と過ごすのもすべて自由に決められます。
なお、「新しいチャレンジ」については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せて読んでみてください。
しばらくの間は生活に困らない
仮に副業収入がなくても、数ヶ月の間は失業手当が給付されるほか、一定額の貯金があれば、突然路頭に迷うようになることはないでしょう。
ほかにも、一定の条件下にいる方なら「生活保護」という制度も利用できます。
「ピンチのときに活用できる手段」を確保しておくと、少しは気が楽になってくるのではないでしょうか。
転職する権利を奪われない
会社員で生きるのも、フリーランスとして生きるのも、全部自分の責任で決められますが、それでもなかなか決断できないのが現状です。
・会社を辞めるのは怖い…
・世間ではフリーランスになっている人が増えているみたいだけど、自分には才能ない…
・家族もいるし、自分だけの判断で決められない…
上記のように悩んでいる方も多いのですが、それでも自分で決められるようにしておくことが重要です。
決定権は会社ではなく自分にある
「生殺与奪」の言葉どおり、これからの人生、自分の仕事についてはなるべく自分でコントロールしていく必要があります。
会社や上司、クライアントなど、仕事をするうえでこれらの方々に振り回されてしまうことは一度や二度ではありません。
・上司からの信用を失わないように、言われたことはどんなことでもやる
・クライアントからの仕事を得るために無茶な要望に応える
たしかに大事なことではありますが、このままでは「生殺与奪」の権利は奪われたままです。
一方、上司から「あなたがいないと困る」と頼りされている人、クライアントから「あなたにこの仕事をしてほしい」と指名される人は、自分で生殺与奪の権利を握っていることになります。
会社員でもフリーランスでも、このような人はストレスなく生きていけるでしょう。
指名される人になるためには?
「指名される人」になるのは、それなりの時間と労力がかかります。
特に発達障害の場合、普通の人のように振る舞うことすら困難で、非常に難しい目標ともいえます。
しかし、自分のできることを着実にこなし、少しずつ信頼を得ていくことによって指名される人に近づいていきます。
・任された仕事は誠実にこなす
・礼儀正しく接する
・うまくいかなくても自分を責めない
・体調を崩さないようにきちんと休む
会社員で働いて不幸になってしまう人もいれば、フリーランスになってからつまずく方もいますので、十分に検討してから決断してください。
後悔のない転職をするには事前準備が重要
今回は転職を考えている方に向けて、仕事との向き合い方、転職するときの考え方などについて解説しました。
・10年後の姿を5人の自分で考える
・組織ではなく個人で稼ぐ力をつけて選択肢を広げる
・生殺与奪の権利を他人に奪われない
組織で働くのがつらいと感じているときは、「転職しよう」「フリーランスになって働こう」と考えがちです。
しかし、本当に自分にとって働きやすいかどうか、一度考えてから行動しても遅くはありません。
一度切りの人生ですので、いつでも動ける準備を続け、「ここだ!」というタイミングで行動に移しましょう。
なお、こちらの本にも詳しいことが書かれていますので、もしよければチェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!