職場の人たちと全然話が合わない…
会話も素っ気ないし、もしかして嫌われてるのかもしれない…
ADHDやASDなどの特徴を持つ発達障害の方は、「なんで職場の人とうまく話せないんだろう?」と思ってしまうことが多くあります。
僕自身もADHDの診断を受けており、職場の人に注意されてしまうことも多いため、「みんなとうまく馴染めない自分はダメなやつ」と自分のことを責めてしまうことが多くあります。
今回は、職場の人たちとうまくコミュニケーションが取れずに悩んでいる方に向けて、職場での立ち振る舞い方や考え方などについて解説していきますので、お悩みの方は参考にしてみてくださいね。
しかし、そもそも会社は仕事をする場所であり、おしゃべりを楽しむ友達を作るために行くところではありません。
最低限のコミュニケーションを取れていれば良い
もし浮いてしまったように感じたときは、「仕事をするうえで必要なコミュニケーションが取ることができているか?」を考えるのが重要です。
・困ったことがあれば相談する
・決済が必要なときは上司に一言声をかける
・区切りがついたときなど、次のタスクに移る前に報告をする
多少コミニュケーションが苦手であっても、不愛想で人見知りであったとしても、最低限のやり取りができていれば心配は不要です。
周りの人が冗談を言い合っているのを黙って見ているような存在だったとしても、自分がダメだと落ち込む必要はありません。
目の前にある仕事に真摯に取り組み、最低限の報告・連絡・相談ができていれば、そこまで悩むことはないといえるでしょう。
【20:60:20の法則】を押さえる
世の中には「20:60:20の法則」(パレートの法則)と呼ばれるものがあり、仕事はもちろん人間関係にも適用されるといわれています。
・2割の人→無条件で自分のことが嫌い
・6割の人→無関心or好きでも嫌いでもない
・残りの2割の人→自分のことを好意的に受け入れてくれる人
仕事も同様に、物事の大事なことはたった2割しかないとされており、最小の力で最大の成果を出すには、物事の本質を捉えて適切な行動を取らなければなりません。
他人に気を遣って褒めたり、自分がやらなくてもいいことを引き受けてご機嫌を取ったりしても、自分を無条件で嫌う人は容赦なく酷い言葉を浴びせてきます。
カバードアグレッションに注意
あからさまな態度で暴言を吐く人だけではなく、味方のふりをして陰で攻撃してくるカバードアグレッションの方も少なくありません。
カバードアグレッションの方がやっかいなのは、最初は好意的に接するため、自分にとって悪い人かどうかの判断がしにくい点にあります。
・入社当初は優しい
・表面上は仲良し
・世間体が良く、職場では好かれている
上記のような特徴を持っている方でも、自分にとって気に食わない人(自分だけなど)攻撃する場合、カバードアグレッションの可能性が高いです。
特にひどい場合、自分の心の隙を突かれ、仕事の面でうまく利用されてしまうようになります。
自分のことを陰で嫌う同僚や先輩、上司などに好かれる努力をするのではなく、自分のことを受け入れてくれる人を見つけて交流を深めていくようにしましょう。
発達障害におすすめの人間関係構築法
過度に仲良くなる必要はないものの、円滑に仕事を進めていくためには、上司や先輩、同僚たちと最低限のコミュニケーションを取る必要があります。
あまりにも素っ気ない態度を取るのも好ましいものではないため、ここからは相手との距離を縮める方法を紹介していきます。
お互いの価値観を共有して距離を縮める
・野球が好き
・お菓子が好き
・たばこが苦手
・派手なファッションが苦手
上記のように、好きなものや嫌いなものが相手と一緒な場合、一気に仲良くなることができます。
また、自分と相手が持っている価値観が同じであればより距離を縮めることも可能です。
・好きなものにはお金をかけ、それ以外の部分は倹約に努める
・余計なものを持たないミニマリストに憧れている
このように、仲を深めたい人と自分のバックグラウンドを含めた考え方が一緒の場合、かなり嬉しく感じますよね。
また、このときに相手に伝える褒め言葉は、見え透いたお世辞には聞こえません。
・私もミニマリストに憧れていて、特に○○みたいなところが共感持てます。
・先輩の営業成績がすごいのも、もしかしたら○○を意識しているからなんですか?
このように褒められた場合、ほとんどの人は嬉しくなってしまうでしょう。
少なくても、見当違いなお世辞よりは効果がありますので、もし機会があればぜひ試してみてください。
学歴で人の価値は変わらないと考える
昔ほどではありませんが、今でも一流大学に入ることがステータスと考える方は多くいらっしゃいます。
たしかに悪いことではありませんが、そのような大学に入るのは、あくまで将来の選択肢のひとつにすぎません。
もちろん、キャリアに箔がつきますし、さまざまな選考過程の場で有利に働くことはありますが、その後はやはりその人の努力や価値観が重要になってきます。
・Aさんは一流大学出身なのに、なんだかイマイチパッとしないな…
・Bさんは特に有名な大学を卒業していないけど、誰よりも真面目に仕事をしているし、結果も残しているよね
社会に出てからは、学歴ではなく仕事に取り組む姿勢や、実際に出した成果が評価の対象になります。
また世の中には、大学に通いたくても通えなかった人、さまざまな事情で辞めざるを得なかった人が大勢いらっしゃいます。
しかし、学歴がないことをバネに、自分自身のビジネスを立ち上げた方もたくさんいるので、もし学歴差別みたいな発言をされた場合、軽く受け流しつつ、確たる結果を残して見返してやりましょう。
SNSを使う
TwitterやInstagramなど、さまざまなSNSを使って自身の情報を発信している方も多いのではないでしょうか?
趣味として使っている人もいる一方、ビジネスに利用している方も多く、そこには大事な情報がたくさん詰まっています。
大事な会食や接待の前などに、あらかじめSNSで相手のプロフィールを調べておくと、意識的にその人のバックグラウンドを知ることができます。
・○○という資格取得に力を入れています
・個人で物販をしています
・育児をしながらフルタイムで働いています
なかには盛っている内容もあり、見ると少し疲れてしまうこともありますが、このように人それぞれ違ったカラーがあります。
それらをもとに、相手に質問することで会話が弾むようになります。
・どんなきっかけで資格の勉強されているんですか?
・物販っていつから始めたんですか?
・育児しながら働くって本当にすごいですよね!
軽く一言質問するだけでも、きっと相手は「自分のことに興味を持っているんだな」と思い、たくさん話してくれるようになるでしょう。
ちょっとした工夫で相手との距離を縮めることができるようになるので、「仲良くなりたいな」と思える人を見つけたときは、一度試してみてはいかがでしょうか。
また、コミュニケーションについては以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
発達障害なりのコミュニケーション術を身につけよう
今回は、職場の人たちとうまくコミュニケーションが取れずに悩んでいる方に向けて、職場での立ち振る舞い方や考え方などについて解説しました。
・職場は仕事をする場所で、過度に仲良くすることもない
・世の中には無条件で自分のことを嫌ってくる人がいるということを頭に入れておく
・自分を受け入れてくる人を見つけて大切にする
無理に仲良くする必要はないのですが、やっぱり馴染むことができないとへこんでしまいますよね…
たしかに自分にも悪い部分があるのかもしれませんが、だからといって、いじめやパワハラなどをしてもいいということにはなりません。
どうしても馴染めなくて今の職場がつらいという場合には、自分の心が病んでしまう前に、以下の書籍を参考にし、転職を視野に入れて行動してみてはいかがでしょうか。
また、今回ご紹介した「20:60:20の法則」をより知りたい方は、こちらの書籍もチェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!