長時間残業も休日出勤も当たり前。うちってブラック企業かも…
日本には約421万社にものぼる会社があり、そのうち約420万社は中小企業といわれています。
※出典 総務省 「事業所・企業統計調査」
ホワイト企業に転職したいと考えてはいるものの、自分のやりたいことや価値観などがわからないと、もしかしたら失敗してしまうかもしれませんよね…
今回は、転職を考えている方に向けて、ブラック企業かどうか判断する基準について解説しますので、ぜひチェックしてください。
転職の基準
転職の基準は人それぞれですが、以下のようなケースであれば、転職を検討した方が良いといえるでしょう。
・サービス残業ばかりで不満が溜まっている
・我慢できないパワハラなどを受けている
・仕事内容と賃金が見合ってない
サービス残業が多い
どんな職場でも不平不満はあるものですが、サービス残業の多さが原因で心身に支障が出てくるようになれば、もうその時点で「合わない会社」といえます。
どれくらいの残業なら耐えられるのかは、人によってそれぞれ異なるので、他人の意見ではなく自分の体感で判断して構いません。
パワハラなどのハラスメントが常態化されている
令和になってから、徐々にパワハラをはじめとするハラスメントの規制が強まってきています。
たとえば、パワハラ防止法は2020年6月1日に施行され、中小企業でも2022年4月1日から義務化の対象となっています。
このような規制があるのにもかかわらず、パワハラが横行しているようなら転職した方が良いといえるでしょう。
仕事内容と賃金が見合ってない
不当に低い賃金で危険な職務を任されている場合にも注意が必要です。
また、本来ならしなくても良い雑務や、誰が見ても過剰といえるノルマを与えられている場合、賃金と労働のバランスが合っていない可能性があります。
心身に支障をきたしてしまうおそれがあるので、上司に相談して業務の内容を見直す必要があるといえるでしょう。
転職する前に確認しておくこと
続いて、転職する前に確認しておくべきポイントについて解説していきます。
転職活動を始める前にある程度整理すると進めやすくなりますので、ぜひ取り組んでみてください。
ダメな職場の条件を整理する
会社を辞める前に、まずは「自分にとって向かない職場はどんなものか」を明確にすることが重要です。
たとえば僕の場合、身体が弱く、さらにADHD(注意欠陥多動性障害)のため、以下のような職場では長く続きません。
・炎天下や厳しい寒さの中での作業がある
・身体の調子が崩れやすい交代制が採用されている
・電話応対が多い
・突発的なトラブルが頻繁に起こる
・小さなミスでも許されない
具体的な職種について考える
次に、具体的な職種を考えていきます。
ADHDの場合、たとえば以下のような職種は避けるべきといわれています。
・飲食店のコックやウエイター
・コールセンターのオペレーター
・工場の作業員
・医師や看護師
・一般事務
僕自身、実際に飲食店や事務の仕事をクビになったこともあり、これは会社はなく自分に責任があると思っています。
会社に落ち度がなく、「自分に合っていない仕事だからブラック企業」というのは少々違いますよね。
そのため、「自分には何ができて、どんな作業だったらある程度耐えられるんだろう」と、消去法で考えていくと理想の職場・職種を見つけやすいので、ぜひ実践してみてください。
今の仕事を見直してみる
入社直後は特に問題がなくても、次第に「もしかしたら失敗だったかも?」と悩んでしまうことも考えられます。
理不尽な異動や業績悪化による人員削減など、自分にとって大きなストレスになる出来事が突然起きてしまうことも少なくありません。
勢いで転職するのは大きなリスクなので、今の会社が我慢できないほどのものではない限り、まずは「目の前にある問題を解決するための努力」をしてみてください。
・業務量の調整を提案する
・部署異動ができるかどうか相談する
・体調不良の場合、医師から診断書をもらって休職する
もし今の状況が改善されるのであれば、そのまま働き続けることもできます。
しかし、特に変わらないようであれば潔く次の会社を探すなど、いつでも行動できるように準備しておくのも重要です。
転職活動をするときに押さえておくべき考え方
最後に、実際に転職活動をするときに押さえておくべき考え方について解説します。
いずれも忘れがちな考え方なので、ぜひ頭の中に入れながら転職活動を進めていきましょう。
転職活動をストップさせない
「転職をする」「転職をしない」といった決断をする前に、転職活動は常に行っておくようにしましょう。
転職活動はリスクもありませんし、プロのエージェントからアドバイスも受けられるので、やらない理由がありません。
メンタル面を保つ
先述した「転職活動をストップさせない」にも通じることですが、いつでも動けるように準備し、いつでも行動に移せるようにしておくと、メンタル面も安定してきます。
・いつでも辞められると思えば、上司のパワハラもそこまで気にならないな
・どうせ転職して今の職場を去るんだから、上司に好かれなくてもいいかな
このように、嫌な上司のことも「ちっぽけな存在」として扱えるようになるでしょう。
なお、転職については以下の記事でも解説しているので、こちらも併せてチェックしてみてください。
転職先が見つからないときにすべきこと
転職に限らず、何か新しいことを始めるとき、やりたいことが決まっていないとすぐに行動に移すことができません。
「やりたいことをしよう!」というキャッチコピーを見る機会も多いのですが、「やりたいことって何?」と悩む方も少なくありません。
仕事抜きで考える
転職先を探そうとするとき、「仕事のこと」にフォーカスして考えると見つかりにくいものですが、仕事抜きで考えてみると、以下のようにいくつか浮かんできます。
・ヨーロッパ一周旅行に行きたい
・全国各地のご当地グルメを制覇したい
・リフォームして暮らしやすい環境を整えたい
「やりたい仕事が見つからない」と悩んでいる方は、やりたいことを探す・やりたいことに気づく力が弱まっているだけかもしれません。
新しい仕事を探す前に、まずは仕事のことを抜きにして、自分の興味があるものを片っ端からチャレンジしていくことで、徐々に自分のやりたい仕事が見えてきます。
・旅行が好きだから、思い切って旅行関係の仕事に就こうかな?
・日記をつけるのが好きだから、フリーのライターにチャレンジしてみようかな?
「遊んでいる暇はないよ!」と思うかもしれませんが、遊ぶことも大事な仕事のひとつと捉え、少しずつ実践してみてくださいね。
嫉妬の感情に目を向ける
「自分よりもお金持ちで悔しい」「素敵な彼氏がいて羨ましい」など、周りの人やSNS上の人に対し、嫉妬してしまうときはありませんか?
人間誰しも嫉妬の感情はあるのもので、僕も「あんな人になりたいな」と思いながら日々の仕事に取り組んでいます。
過度に妬んでしまうのは好ましくありませんが、この嫉妬の感情に目を向けると、自分のやりたいことや、自分の理想の姿が徐々に見えてくるようになります。
・好きな人に振り向いてもらえるようにもっと魅力的な人になりたい!
・どうすれば魅力的な人になれるのか…?
・ファッションやコミニュケーションの方法について勉強してみようかな?
「嫉妬はすべて悪いもの」と捉えるのではなく、自分の中で芽生えた嫉妬の感情をうまく活用してみてください。
嫉妬しないものにも眼を向ける
嫉妬の対象となるものではなく、嫉妬しないものに目を向けることも重要です。
たとえば僕の場合、「派手なスポーツカーに乗っている人」を見ても、特に嫉妬するようなことはありません。
毎日暮らしていける収入は必要ですが、「大金持ちになりたい」という気持ちはなく、特に手に入らなくても良いものだとあらためて認識できます。
また、以下のようなものにもさほど興味が湧きません。
・お酒
・タワーマンション
・高級ブランドの洋服や小物
・会社での地位
世の中的にはステータスといわれているようなものでも、自分にとってさほど大事ではないものは意外と多いです…
嫉妬しない対象に目を向けることで、「自分が本当に欲しいもの」がわかるので、自分の中で一度整理してみるのもおすすめです。
転職の基準は人それぞれと考える
昔、母や祖母から【よそはよそ、ウチはウチ】と言われることがたくさんありました。
「好きなゲームを買ってもらえなかったとき」など、僕自身がわがままを言っていたときによく叱られていました。
当時は納得できないことも多かったのですが、今ならこの言葉の本質がわかるような気がします。
・転職に勝ち負けはないよね
・年収が高いかどうかの勝負でもないよね
・名の知れない企業だからといってひがむ必要はないよね
上記のように思うこともあるでしょうが、年収が高い会社でも、世間的に有名な会社でも自分に合わないなら、それは「理想の職場」とはいえません。
今は仕事に対する価値観の多様化が進み、「自分にとって無理なく働ける会社が良い」と思う方も少なくありません。
特にADHDやASDの方は人には言えないほどの「生きづらさ」を抱えているため、なおさらそのような考え方を持つ方が多いとされます。
年収やステータスだけに目を向けず、「自分にとって働きやすい会社」を探してみてはいかがでしょうか。
転職は決して「逃げ」ではない
今回は転職を考えている方に向けて、ブラック企業の特徴のほか、自分のやりたいことを探すときに押さえておきたいポイントなどについて書いてみました。
・転職しても解決できないこともある
・自分にとって働きやすい環境は何かを考える
・嫉妬の感情に目を向けて、やりたいことや欲しいものに目を向ける
今の会社が精神的・肉体的に我慢できないものであれば、すぐに逃げる必要があります。
しかし、そのような場合ではない限り、勢いで転職するのは少しリスクが高いといえます。
転職することで手に入るものがある一方、失うものも少なくありませんので、世間体などは考えず、自分の気持ちと向き合って決めてみてくださいね。
また、こちらの本も参考になりますのでよければチェックしてみてくださいね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
それではまた!