どうしてあんなミスをしちゃったんだろう…頭から離れない…
仕事でミスをしたときなど、ふとした瞬間にネガティブなシーンが頭の中に浮かんでくることはないでしょうか。
これは「反芻思考」と呼ばれる現象で、場合によってはうつ病や適応障害になってしまうことも少なくありません。
そこで今回は、かなりやっかいな反芻思考の対処法をご紹介しますので、ネガティブな思考が頭から離れず悩んでいる方は参考にしてみてください。
どうして反芻思考が起こるのか?
反芻思考はネガティブな感情が何度もリピートされる現象で、メンタル面にかなりう悪い影響を与えます。
上司から言われた「なんでこんな簡単なこともできないの?」といったパワハラめいた言葉に苦しんでいる方も少なくないでしょう。
でも、どうしてこんなやっかいな思考が浮かんできてしまうのでしょうか?
反芻思考出てくる理由として、主に以下のものが挙げられます。
・ワーキングメモリの支援
・目標達成
・危険回避
僕たち人間は、1日の大半の時間を頭の中との対話に使っています。
このとき大事な情報は記憶しなければならず、そのときに使う【ワーキングメモリ】を節約するため(記憶を助けるため)に何度も頭の中に浮かんでくるとされています。
また、大事な目標を達成するために、また危険な状況を回避するために必要な情報がフラッシュバックされることも珍しくありません。
大事な目標を忘れてしまったら大変ですし、危険な状況にも関わらず回避しなかったら大きな事故につながるので、反芻思考にはメリットもあるのです。
ただし、ネガティブな感情が浮かんでくるのはデメリットしかないので、「反芻思考はダメなもの」と扱われているのが一般的です。
反芻思考の対処法
ここからは、とてもやっかいな反芻思考の対処法を紹介していきます。
簡単なものもありますので、できそうなものがあればぜひ実践してみてください。
【反芻思考対策①】距離を置く
まずはネガティブな感情と距離をおきましょう。
このとき「どうやって距離を取ればいいの?」と悩む方も多いのですが、ネガティブ感情に自分以外の名前をつけると比較的簡単に距離を置けます。
・上司から言われたパワハラ発言が浮かんできたとき→彼が苦しんでいる
・ママ友から言われた嫌味発言が浮かんできたとき→あの人が悩んでいる
たとえば、主語を「自分」ではなく「彼が」などの三人称に変えると、まるで他人事のようにとらえられるのでおすすめです。
また、「他人が反芻思考に悩んでいるならどうするか?」を考えてみるのも有効です。
こちらも同様に、反芻思考を自分以外の問題としてとらえられるようになります。
そのときに「どう対処するのか?」を考えると今まで思いつかなかったようなアイディアが出るかもしれませんので、時間が取れるときにイメージしてみましょう。
【反芻思考対策②】スキンシップ
友達や恋人、家族とスキンシップを図るのも反芻思考対策になります。
ハグや握手のほか、身体に少し触れるだけでも落ち着いてくるので、スキンシップができる相手がいる方は積極的にやってみてください。
なお、猫や犬などのペットでも心は落ち着いてくるので、ストレス対策として飼ってみるのも良いでしょう。
【反芻思考対策③】過去に遡って考える
たしかに今はつらい状況かもしれないけど、未来の自分から見ればそれはどういう風に映るのでしょうか?
僕は20代のころひどいパワハラを受けて「人生どん底かも」と悩んでいました。
たとえば、真冬の吹雪の日や、真夏の炎天下の中で飛び込み営業を続け、翌日ひどい高熱を出してダウンしたということも一度や二度ではありません。
今でもパワハラで悩んでいますが、上記のような苦しい状況ではありません。
①10年前はたしかにつらかったけど、そこから学べたこともたくさんあるかも
②10年後の自分から見たら、今の状況もそこまで大したことではないだろう
①②は「時間的距離の拡大」とも呼ばれており、人生に希望を持たせる効果があるとされています。
反芻思考にも効果的なので、ぜひ過去と未来の自分をイメージしてみてください。
【反芻思考対策④】グリーンエクササイズ
ストレスケアには「自然」が重要で、緑の中で軽く散歩するだけでも心が落ち着いてきます。
これは「グリーンエクササイズ」と呼ばれており、近所の公園でぼーっとするだけでもメンタルの改善効果があるとされています。
森林浴には憂鬱な気分を晴らす・前頭前野の機能を回復させる効果にも期待できるので、天気の良い日に緑地や公園などに出かけてみてください。
【反芻思考対策⑤】部屋を片づける
部屋を片づけて不用品を処分すると反芻思考が減るといわれています。
部屋の中が散らかっていると、何だか落ち着きませんし、頭の中もぐちゃぐちゃになってしまいますよね…
人は物に溢れた環境にいると【コントロール感】が失われ、「自分の人生もダメなんだ…」という感情に襲われてしまいます。
「自分は何もできない…」と悩んでしまうと反芻思考にもなりますよね…
元々ミニマリストの方なら問題ないかもしれませんが、部屋の中が散らかって不用品がそのままになっているという方は、メンタルヘルスのために一度整理してみてはいかがでしょうか。
いつも頭から離れない反芻思考を放置するのはNG
今回は、うつ病や適応障害につながってしまうおそれがある反芻思考の対処法を5つご紹介しました。
・ネガティブ感情と距離を置く
・過去と未来のことを考える
・スキンシップ
・グリーンエクササイズ
・部屋を片づける
「仕事や育児で忙しいし、自分の心と向き合う時間なんてないよ!」と思うかもしれませんが、ネガティブな反芻思考を放置するのは厳禁で、早めに対処する必要があります。
パワハラ上司やマウントを取るママ友などの影響で反芻思考が止まらないと悩んでいる方は、今回ご紹介した5つの方法を実践し、自分のメンタルを守るようにしてください。
また、以下の本も参考なりますので、こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!