ケアレスミスが多い、忘れ物ばかりしてしまうなど、「もしかして私はADHDかもしれない?」と思うことはないでしょうか?
この数年の間にADHDという言葉も世間で知られるようになり、少しずつ認められるようにはなったものの、実際には特に配慮されることなく今まで通り回す職場も多いです。
僕も人の数倍要領が悪く、これまで多くの失敗をやらかしてきましたが、それでもどうにか職場に馴染もうと少しずつ工夫をしてきました。
今回はADHDの当事者・グレーゾーンの方に向けて、個人的に辛かったことと、それらを改善するためにやってきたことについて書いてみます。
目次
ADHDとケアレスミス
僕はADHDとASDの併用型で、特に「注意欠陥多動性障害」で悩んでいます。
注意不足なため、定型発達の方なら簡単に気付くこともそのまま見逃し、その結果さまざまなトラブルを引き起こしてしまうのが通常です。
そのほかにも、日常生活のあらゆる面でトラブルが生じてしまいます。
・人が話している途中でも頭の中で音楽などが流れ、「話聞いているの?」と怒られる
・短文のメールでも誤字が見つかりやり直すことになる
・時間管理が苦手で約束の時間に遅れてしまう
人によって程度の差はありますが、これらのトラブルによって人間関係が悪化することも珍しくありません。
上司からの指示を覚えることができず、ミスをすることがたくさんありました。
上司の方針と職場の状況も相まって、メモを取ることも満足にできなかったのでまさに八方塞がりです…
また、メモを取るという作業も苦手で、仮にメモができる状況でも、メモの文字がぐちゃぐちゃになることがほとんどです。
こっちは説明してやってるのに、ちゃんとメモしろよ…
実際に口に出されたことも多いほか、口に出さなくても明らかにイライラしている様子が伝わってくるので、殴り書きで仕上げてしまいます。
時間が経った後に見返してもさっぱりわからないので、もう一度聞きに行くはめになり、そこでまた怒られてしまうのです…
リモートワークのありがたみ
リモートワークのおかげでテキストベースの指示が増え、苦労する回数も少なくなりましたが、それでも口頭で指示を受けるときもあり、そのときはかなり緊張します。
また、「今メモしているのでもう少し待っててもらえませんか?」みたいに確認することも減りました。
口頭での指示が苦手であれば、やはりテキストベースの指示にしてもらうように相談することが有効な方法だと思います。
ただ、飲食業界や建設業界など、業界や職種によっては口頭での指示が一般的な場合もあるので、そのような方は「メモを取る時間を作る」「時間が経った後に見返してもわかるくらいの丁寧さで書く」といったことを意識して実践してみてください。
ADHDは抜け・漏れが多すぎる
自分ではきちんとやったつもりなのに、なぜか「抜け・漏れ」が発生することがあります。
ケアレスミスのひとつともいわれていますが、その回数が多いともはや些細なミスとは呼べず、言い訳することもできません…
・お客さんに渡す資料が1枚足りない
・説明しなければいけない事項を飛ばしてしまう
・書類の日付が間違っている
このようなことは日常茶飯事で、周りの人に言われて初めて気付くケースも少なくありません。
このようなミスは時間が経った後に発見されるため、次の日の始業時に上司の苦言を浴びてしまうのです。
ケアレスミスと聞くと、「小さなミス」みたいに感じる方も多いのですが、ビジネスの現場ではミスに大小はありません。
商品が届かない、決算が行われない、お金が入金されないなど、業種・職種問わずひとつのミスが命取りになることも少なくありません。
作業・手順・工程を一定にする
言い訳ができないケアレスミスを防ぐためにもあらかじめ自分の中で「型」を決め、それに沿って仕事を進めましょう。
具体的には以下のような感じです。
・仕事の手順をリスト化し、イレギュラーがない限りそれに沿って進める
・お客さんに渡すものや説明することを事前にまとめておき、さらに直前で再度確認する
仕事の手順がいつもバラバラだと、「あの作業ってやったかな?」と不安になることが増えてしまいます。
特にADHDの場合は短期記憶が苦手な場合が多いため、きれいさっぱり頭から抜け落ちてしまうことがほとんどです。
たとえば契約書を書く場合、以下のような型を作って対策してみてはいかがでしょうか。
①日付を見る
②お客さんの名前を確認する
③サービス内容を見る
④印鑑が押してあるかどうかチェックする
書いてみるとどれも基本的な内容で、問題なくできる人も多いのですが、ADHDの場合は文字通り「1個ずつ見る」という作業をしないと見落とす可能性が高いといえます。
自分の中で創意工夫をし続けることが、仕事のミスを防ぐ大事な要素となるので、自分なりにアレンジして今の仕事に役立ててみてくださいね。
ADHDはつらいけどメリットもある
今回は。僕個人がADHD当事者として困ったこと、そしてミスを防ぐためにやってきた改善方法について書いてみました。
・口頭での指示がほとんど理解できない場合はテキストベースで指示を出してもらうように相談する
・ケアレスミスが後を絶たない場合、自分の作業の中に「型」を作る
・シンプルに働き方を変える
最後の「シンプルに働き方を変える」というのは、特に有効な手段ですが、その分ハードルも高いものになります。
転職が当たり前の世の中にはなりましたが、それでも簡単にはいかないでしょう。
書類作成や面接対策など、やらなければならないならないことはたくさんあるので、無理のない範囲で進めてみてください。
20代の若手はもちろん、30代以降のミドル世代でも利用しやすい転職代行サービスなので、興味がある方は一度相談してみてはいかがでしょうか。
また、こちらも読んでみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!