【ADHDサラリーマン】生きづらさに大きく関わる「不安」のトリセツ

仕事・恋愛・健康面など人の悩みはさまざまで、どんな人であってもこの先決してゼロにはなりません。

 

ADHDである僕の悩みのひとつは「常にまとわりつく不安感」で、仕事・プライベート問わず「◯◯が起きたらどうしよう」「◯◯を失敗したらもうだめかも」といったネガティブ思考に陥ることが少なくありません。

 

【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】

・過度な不安感

・常にまとわりつくネガティブレッテル

・メンタル不調

 

今回は、ADHDの僕が感じている生きづらさの根源のひとつ、「不安」について解説しますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

知っておきたい「不安」の秘密

 

人は誰しも不安になるもので、「私は不安になることはないね!」と言い切れる人はごく少数です。

 

そのため、あらかじめ不安に関する正しい知識を知っておく必要があるといえます。

 

【不安について考えるうえで知っておきたいこと】

・人が感じる不安は消し去ることができない

・不安と「不安障害」は異なる

 

人が感じる不安は消し去ることができない

不安の質・種類にもよりますが、完全に消せることはほぼありません。

 

また、一度解決したと思っても、新たな悩み・不安が出てくることも多く、その都度対処する必要があります。

 

【仕事がつらくて転職した場合の「新たな不安」の例】

・転職して収入が増えたものの、今度はややハードワークな環境のため休日出勤・長時間残業が当たり前になった

 

【好きな人と結婚した場合の「新たな不安」の例】

・良い人が見つかって結婚したのは良いものの、今度は妊活のことで悩むようになった

 

今抱えている悩みを解消させたとしても、新たなに生じる不安と向き合い続けることになるでしょう。

 

僕の場合、上司から怒られたり、周りの人と比べて凹んでしまったりするなど、主に仕事のことで悩んでしまいがちで、考えれば考えるほど不安になる傾向にあります。

 

 

不安と「不安障害」は異なる

先述したように、人は誰しも不安になる生き物です。

 

しかし、不安になる回数が過度に多く、また不安に程度が大きすぎる場合には、もしかしたら「不安障害」かもしれません。

 

【不安障害の可能性がある人の状態】

・ささいなことでも強い不安を感じてしまう

・いつも大きな不安感に襲われる

・些細なことでも過度な不安を覚える
・いつも緊張していてリラックスできない

・恥をかくことに対し強い恐怖感を覚える

・誰かに見られ、評価されることに対し強い恐怖感を覚える

 

【不安障害の代表的な症状】

・吐き気

・胃の不快感

・赤面
・冷や汗
・息切れや息苦しさ

 

不安障害はメンタル疾患のひとつなので、心当たりがある方は、早めに心療内科などの専門の医療機関に行って診察を受ける必要があります。

 

なお、不安障害については以下の記事でも解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

 

【不安対策】ACTの関門「エキスパンション」がうまくいかない理由と対策

 

ADHDがやるべき不安感情の取り扱い方

ふとした瞬間に襲われてしまう不安とうまく付き合っていくには、具体的にどのようなことに注意すれば良いのでしょうか?

 

比較的簡単にできる不安解消法をいくつか紹介していきますので、自分に合いそうなものがあればぜひ実践してみてください。

 

【不安の感情を乗りこなすためにやるべきこと】

・マインドフルになる

・感情を俯瞰する

・不安になる時間を設ける

・先送りにする

・悩みを具体的に書き出す

 

マインドフルになる

マインドフルとは「目の前にある作業、あるいは行動に集中する」という作業・思考を表す概念とされています。

 

また、最近ではマインドフル瞑想のことを指す言葉としても使われており、そのため非常に幅広い意味で認知されている言葉でもあるといえるでしょう。

 

マインドフルネス瞑想は、多くの人が実践しているストレス解消法のひとつであり、世界のトップビジネスパーソンも取り入れているほどの効果があるとされています。

 

【一般的なマインドフルネス瞑想の流れ】

・静かな場所を探し、椅子に座って目をつむる

・自分の呼吸に集中しつつ、ゆっくりと息を吐く(5〜10秒など無理のない範囲で行う)

・息を吐ききった後は、ゆっくり息を吸い込む

・5〜10分ほど深呼吸を行い、慣れてきたら徐々に時間を伸ばす

 

また、瞑想にはさまざまな種類があり、主に以下のようなものが有名です。

 

【おすすめの瞑想一覧】

歩行瞑想…歩行だけに意識を向ける

食事瞑想…目の前にあるごはんだけに意識を向けて食べ続ける

ヴィパッサナー瞑想…身体の一部分に意識を向けて瞑想を行う

 

上記のような瞑想を行い、なるべくマインドフルになる時間を増やしていきましょう。

 

感情を俯瞰する

自身の「感情を俯瞰する」のもおすすめの不安対策のひとつです。

 

これは、外から眺めるように自分自身の不安感情をとらえ、「自分は今不安に感じているぞ」といったように、心の中で実況中継するという方法になります。

 

この実況中継によって、以下のように自分の気持ちを整理することが可能です。

 

【実況中継することで得られる主な「気づき」】

不安の根源(なんで不安に感じているんだろう?)

不安になりやすい時期・時間帯(自分はいつ不安になっているんだろう?)

不安になる条件(どこにいると不安になるのか、誰といるときに不安になるのか、どのようなシチュエーションの際に不安になるのか)

 

 

実際にやってみると、まるで出がらしのお茶のように、少しずつ不安の感情が薄まってきます。

 

多くの人がお化けや超常現象に対し恐れを抱くように、人は正体がわからないものに恐怖を感じるといわれています。

 

不安の感情も同様に、その詳細を具体的に紙に書き出し、明確にしていくことで少しずつやわらぐようになるので、ぜひ一度試してみてください。

 

なお、僕が不安に感じるのは、主に以下のような条件がそろったときです。

 

【不安に感じるシチュエーション】

・終業後にやり残したタスクがあったと気づいたとき

・完了報告をした後にミスがあったと気づいたとき

・誰かと話した後、「あのとき自分が言ったことで、もしかしたらAさんは傷ついたかも…」と思ったとき

 

ADHDは「炙り出し脳」を持つ人が多く、僕自身も該当するため、上記のような「後々気づく」といったことが少なくありません。

 

炙り出し脳については以下の記事で解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。

 

【ADHDの悩み】仕事の指示をすぐに理解できない「あぶり出し脳」とは?

 

不安になる時間を設ける

「よくわからないけど四六時中不安だ」という方は、「不安タイムを作る」のも有効です。

 

これは比較的簡単で、1日の中であらかじめ悩む時刻を設定し、その時間だけ悩むようにするだけです。

 

【不安タイムの例】

・休憩中

・ランチ後

・おやつを食べている最中

・仕事帰りの通勤電車の中

 

このように事前に決めておくことで、「常に不安」といった状態を避けることができます。

 

ただし、朝に「不安タイム」を設けるのはおすめできません。

 

特に、今日1日の間に起こり得るネガティブな行動・イベントなどについて考えると貴重な「ワーキングメモリ」の性能が落ちてしまうため注意が必要です。

 

先送りにする

「ネガティブ感情は先送りにする」と決めることで、さほど落ち込まなくなるようになるとされています。

 

先ほどと同様に、以下のようなルールを決めておくと良いでしょう。

 

【先送りルールの例】

・17時になったら今抱えている悩みについて考えよう

・朝一で上司に怒られたけど…落ち込むのは昼休みのときにしよう

 

「結局後で落ち込むなら変わらないのでは?」と思う方も多いですが、ネガティブな感情を先送りすると、不思議なことに当初の気持ちが少しやわらぎます。

 

やるべきことを先送りにしてしまうと自分を責めがちですが、不安などのネガティブな感情であれば、積極的に後回しにしましょう。

 

悩みを具体的に書き出す

最後に紹介するのは、「紙に今抱えている悩みを具体的に書き出す」という方法です。

 

ノートやメモ帳のほか、スマホやiPadなど自分にとって使いやすいもので構いません。

 

紙に書いた方がすっきりしますが、やはり紙とペンがない状況もありますので、僕はスマホの中にあるGoogleスケジュールに書き込んでいます。

 

【サラリーマンが吐く愚痴の例】

・なんで毎日残業しないといけないんだ…

・そもそも理不尽すぎるよ…

・人を増やすなり納期を伸ばすなりしてもらわないと無理だよ…

・本当にこれって今の自分だけの責任なのかな?

・そもそもなんでこんな理不尽な職場にいるんだ?

 

このように書き出していくと、自然に不満や愚痴が吐き出され、ネガティブな感情がやわらいでくるので、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。

 

ADHDこそ不安への理解を深めよう

今回は、ADHDの僕が感じている生きづらさの根源のひとつ、「不安」について解説しました。

 

・不安は尽きないことをあらかじめ押さえておく

・マインドフルになる時間を増やしつつ、感情を俯瞰してみることを心がける

・あらかじめ不安になる時間を設けて先送りにする

・悩みを具体的に書き出し、頭の中に溜めないようにする

 

なお、上記の「悩みを紙に書き出してすっきりさせる」方法は、心理学の世界では「エクスプレッシブライティング」と呼ばれており、実際に認知行動療法のひとつして使われています。

 

8~20分ほど紙に書き出すことで、より大きな効果が得られるという研究データもあり、効果の高さも実証されています。

 

僕自身、1日の終わりに実践していますので、お困りの方は一度試してみてはいかがでしょうか?

 


 


 


 


 

上記の書籍も参考になりますので、よければぜひチェックしてみてください。


今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

それではまた!

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