人間関係の悪化や環境の変化など、さまざまな理由で起こってしまうのが「メンタル面での不調」です。
小さな問題であれば解決しやすいものの、もし自身の「完璧主義」が原因でメンタル面が崩れている場合、時間をかけて改善させていく必要があります。
【本記事はこのような方におすすめ】
・周りの人は仕事と育児を両立させているのに、私だけできていない
・仕事して料理作って掃除して…全部やりたいのに全然できていない…
今回は、メンタルダウンにつながりやすい「完璧主義」の特徴、「会社に行きたくない」と感じたときにやるべきことなどについて解説していきますので、興味をお持ちの方は参考にしてみてください。
目次
メンタルダウンする理由は人それぞれ
年齢・性別問わず、「何だか今日はやる気が出ない…」と悩むのは、人として仕方のないことです。
仮に会社に行けたとしても、体調が悪いことには変わりはなく、注意不足によるミスが増えてしまい周囲から「もっとやる気出してよ!」と叱られることも少なくありません。
その結果、「みんな頑張ってるのに私も頑張らないと!」と気を張ってしまいがちですが、これらは単に気の緩みだけからくるものなのでしょうか?
【メンタルダウンにつながる主な要因】
・環境変化によるストレス
・連休による「緊張状態の解放」
環境変化によるストレス
就職や進学といった「環境の変化」がストレスが引き金となってメンタルダウンしてしまうケースは決して少なくありません。
ストレスの耐性度は人によってそれぞれ異なるので、たとえ同僚の方は平気だったとしても、自分にとっては我慢が難しいというケースも多くあります。
連休による「緊張状態の解放」
5月には「GW」、8月には「お盆休み」12月・1月には「年末〜正月休み」があり、この期間は多くの方が羽を伸ばして過ごすことになります。
緊張を強いられるビジネスシーンから解放されリフレッシュできる反面、人によっては緊張によって抑制されていた症状が一気に表面化することがあります。
【緊張感からの解放で現れやすい主な症状】
・倦怠感
・肩こりや首こり
・やる気の減少
いずれも放置できない症状であり、早期に改善させないと、連休明けに「仕事に行きたくない…」と悩むようになるので注意が必要です。
「仕事に行きたくない」という気持ちと「完璧主義」の関係
メンタルを病んでしまう方の特徴として、「完璧主義」が挙げられます。
完璧主義は、「どんなことでも100点を目指してしまうような人」を差す言葉です。
いつでも完璧を目指しているので、ミスをしてしまう自分自身を受け入れられず、過度に自分のことを責めてしまうようになるのです。
また、完璧主義の人は以下のような特徴を持っています。
【完璧主義の人が持っている主な特徴】
・周囲からのプレッシャーに弱い
・自分にも他人にも過度に期待している
・他人の声に反応しやすい
周囲からのプレッシャーに弱い
完璧を求めるあまり、プレッシャーに潰されてしまう方も少なくありません。
・どうしてこんなことをしてしまったんだろう…
・もうこれで「使えないやつ」認定をされてしまったはずだ…
・どうにか乗り切れたけど、明日はまたミスしてしまうんじゃないかな…
特に完璧主義の方は「ネガティブ思考」がループしてしまいがちで、この結果「会社に行きたくない」という悩みが強くなってしまうケースも少なくありません。
自分にも他人にも過度に期待している
仕事のミスに対して過度な罪悪感を覚えてしまう完璧主義の方は、自分に対する期待値が少々高い傾向にあります。
僕自身も、自分に対する期待値が高いあまり、些細なミスや指摘で自分自身を責めてしまうことが多くあります。
【自責グセを持っている人によく見られる考え方の例】
・新人じゃないんだし、これくらいのことはできて当たり前だろう
・周りの人にはなるべく嫌われたくないし、きちんとこなさないといけない
・できれば格好悪いところは見せたくないな
実際に文字すると、見栄や虚栄心が顕著に表面化していることがわかるでしょう…
正直な話、ADHDの僕が完璧な仕事がいつもできるとは到底思えません。
人の何倍もの注意力と時間を使っても、ようやく7割くらいの成果が出る程度なので、自分に対する期待値は低めに見積もっています。
【対処法】「70点ルール」を活用する
完璧主義の方は「70点でOK」というマイルールを設定し、自分に対する基準を下げるようにしてください。
このとき、「自分に甘くなってしまうのでは?」と考える方も多いのですが、そもそも完璧主義の方は、常に100点を目指そうとするくらい責任感のある方がほとんどです。
多少自分に甘い基準を設けたり、少し気を抜いたりするくらいで「適切」となるため、ぜひ実践してみてください。
他人の声に反応しやすい
ミスをしたとき、「そんなの小学生でもできるぞ!」「成長する気が感じられない!」など怒られることもあり、完璧主義の方はそのたびに強いショックを受けます。
しかし、完璧を求めて仕事をしても、人間である以上「ヒューマンエラー」はつきものです。
特にサボってミスをしたわけではないので、過度に落ち込む必要はなく、自分を許して次の仕事に活かすことが重要です。
【対処法】セルフコンパッションで「自分に許し」を与える
自分を許すと心が落ち着いてくるようになり、これによって余計な緊張が減り仕事のパフォーマンスが向上します。
【自分に許しを与える際に有効な声掛けの例】
・ミスをしてしまっても、これが自分なんだからしょうがない
・同じミスをしないように対策しよう
・完璧な人なんていないんだから切り替えて前に進もう
強靭な肉体と精神を持つプロのスポーツ選手でも、過度に緊張していたら思うような成果は出せません。
一般の方であれば、なおさら心の平静を保つ必要があるといえます。
良い意味で自分の期待値を下げて、そこから自分にできることを探し、生産性を保つようにしていきましょう。
「会社に行きたくない」と感じたときにやるべきこと
残業や暴言、マウントなどによって発生するストレスを軽く受け流せる人がいる一方、耐えられずに潰されてしまう人も少なくありません。
最後に、「会社に行きたくない」と悩んだときに役立つ対処法をご紹介しますので、自分に合うものがあればぜひ実践してみてください。
【「会社に行きたくない」と感じたときにやるべきこと】
・性格と気質の違いを再確認する
・「ストレスに弱い人がいて当たり前」ということをあらためて自覚する
・ライオンとペンギンの暮らしを思い浮かべる
性格と気質の違いを再確認する
性格と気質の2つはよく似ている言葉ですが、以下のように区別されています。
性格→先天的・後天的なものの両方が相互作用しながら作られるもの
気質→生まれつきのもの
たとえば僕は「人見知り」で初対面の人とのコミュニケーションが苦手です。
なかには僕と同じように悩んでいる人も多いでしょう。
人見知りのような「何らかの刺激に対する行動特性」は、上記の「先天的な気質に由来するもの」が多いとされています。
気質は変えることができないため、困っている方は信頼できる友人や上司などに相談し、必要な配慮を求めてみると良いでしょう。
「ストレスに弱い人がいて当たり前」ということをあらためて自覚する
人それぞれ容姿や身長、好きなファッションなどは異なりますし、これらはその人の個性となります。
個性はその人を構成する大事な要素であり、それを揶揄するのはマナー違反です。
しかし、ストレス耐性のことをはじめ、主にメンタル面に関しては比較的「人による違い」が認められていないように感じます。
【多くの職場で見られがちな「違いを認めない上司」が放つ暴言の例】
・◯◯さんは気持ちを切り替えて働いているのに、△△さんはまだ落ち込んでいる…本当に根性がないよな!
・おれの若い頃はもっと頑張って食らいついていたぞ?なのにお前は本当にだらしないよな!
上記のような考えを持つ「パワハラ上司」も一定数存在しますが、メンタルの強さは個人差があるので「話半分」くらいの意識で聞き流すことが重要といえます。
ライオンとペンギンの暮らしを思い浮かべる
サバンナで生きることが当たり前のライオンは、寒い北国で暮らすことはできません。
逆にペンギンがサバンナに行った場合、これも同様に気温によってすぐに倒れてしまうでしょう。
もし今自分にとってストレスが強い環境にいるのであれば、「仕事を休む」または「ストレスが少ない環境に移る」のがベターです。
【仕事を休む・ストレスが少ない環境に移るために有効なアクション】
・病院に行って医師の診断を受け、休職できないか上司に相談する
・部署移動を打診する
・転職活動を始める
環境を変えることは非常にハードルが高い行為ですが、人によって適応できる環境や、耐えられるストレスの範囲は違うため、検討すべき選択肢となるでしょう。
ストレスに弱いことは決して悪いことではないので、一度自分のことを振り返り、自分なりの「身の守り方」を探してみてはいかがでしょうか。
仕事に行きたくないと悩むのは自分だけじゃない
今回はメンタルダウンにつながりやすい「完璧主義」の特徴、「会社に行きたくない」と感じたときにやるべきことなどについて解説しました。
・自分の期待値を下げて、自己肯定感をなるべく下げないようにする
・完璧主義、生真面目の自分に気づき、過度な罪悪感を覚えないようにする
・無理に苦手な環境に適応しようとしない
真面目なことはとても良いことですが、今の世の中に当てはめると、それが足かせになるケースも少なくありません。
しかし、たとえミスによって周りから「ダメなやつ認定」をされてしまっても、そこで人生が終わりじゃありません。
過度に自分を責めないことを意識して、できる範囲で無理なく働きましょう。
上記の書籍も参考になりますので、ぜひ読んでみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!