前の仕事ではミスばかりだったから不安…
転職したからには長く働きたい!
会社に入るとき、このような不安を覚える人も多いのではないでしょうか?
特に発達障害の方は、「いかに自分に合った環境で働けるか」が重要ですが、そのためには自分の特性をより深く理解する必要があります。
今回は、発達障害(ADHD)の特性と、仕事の際になるべく無理なく働けるようになるコツについて解説していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
仕事が続かないADHD「ジャイアン型」「のび太型」
ドラえもんの主要人物の中で、いじめっ子・いじめられっ子の関係になっているのが「のび太くんん」と「ジャイアン」です。
しかし、この2人は友達でもあり、強大な敵に立ち向かっていくときなど、「いざというときにはお互いを信頼し合って数々の困難を解決していく姿に感動を覚えた」という方も多いのではないでしょうか。
この2人は発達障害の話でも出てくることが多く、のび太くんは「おっとりした発達障害」、ジャイアンは「人の気持ちがよくわからない発達障害」と呼ばれています。
のび太型の特徴
普段おっとりして忘れ物などが多いという特徴を持つのび太型は、「過剰警戒型」ともいわれています。
ほかにも、のび太型は以下のような特徴があります。
・周囲に合わせるために無理に明るく振る舞う
・上司から評価されたいという気持ちが強く、ついサービス残業をしてしまう
・リストラされる心配が頭から離れず、休日出勤をしてしまう
おどおどして人の目ばかり気になってしまうのび太型の方は、不安障害やパニック障害になる傾向にあるので注意が必要です。
ジャイアン型の特徴
のび太型が「過剰警戒型」であるのに対し、ジャイアン型は、「無関心型」に区分されます。
他人に配慮した行動が苦手で、周囲から浮いてしまうことも少なくありません。
ほかにも、以下のような特徴があります。
・自分のことばかり話してしまう
・少しのことで怒鳴り散らす
・気分の浮き沈みが激しい
自己中心的で尊大なジャイアン型の方は、意識しないと周りの人の気持ちがわからない「裸の王様」状態になってしまうでしょう。
どちらに当てはまるのかを考える
ここまで解説してきたのび太くんとジャイアンですが、この2人はどちらも「自己愛性パーソナリティー障害」ともいわれています。
自己愛性パーソナリティー障害の方は、自分に対して誇大なイメージを抱き、注目や称賛を求める一方で、「他人からのマイナス評価を気にしすぎる」「他者に対する共感性が薄い」といった特徴があります。
ADHDの方は、自分がどのような特性を持っているのかを把握し、それに合わせて対策しないと心が病んでしまいます。
また、自分に合った仕事に就くことも非常に重要なので、自己分析などをして自己理解を深めていくと良いでしょう。
発達障害でも無理なく働くために意識すべきこと
発達障害の場合、定型発達の方に比べてパフォーマンスを出すことが難しいため、つい無理をしてしまいがちです。
以下のポイントに注意しつつ、自分のペースを保ちながら働くようにしましょう。
最初から気張らない
特に転職したばかりの方は、「少しでも早く活躍したい!」と焦って無理をしてしまいがちです。
なかでも根が真面目で頑張り屋のADHDの方は、最初から120%の力を出してしまいがちで、後々ガス欠を起こす可能性が高いです。
また、最初から結果を出してしまうとそれがその人の「標準」になってしまうので、少しミスしただけでも周りからがっかりされてしまいます。
・あの人、最初はすごかったけど今は全然ダメだよね…
・初日の勢いはどこにいってしまったんだろう…
一方、最初はダメな人は標準のレベルが低いため、仮に大きなミスをしても大きく評価を落とすことはありません。
人は誰でもちょっとずつ成長していくものなので、努力を重ねていけば次第に良い結果を出せるようになります。
・最初はダメだったけど、きっと陰で努力したんだろうな
・最近は調子を上げてきているな!面倒見てきた甲斐があったよ
コツコツ努力できるだけで重宝されるケースも多いので、最初からエンジン全開で取り掛かるようにするのは控えておいた方が良いかもしれませんね。
背伸びをして「できる」と宣言しない
ADHDの方は短所が目立ちがちで、定型発達の方なら簡単にできることも思うようにできません。
周りの人に迷惑をかけることも多く、毎日凹んでしまうことは日常茶飯事です。
そのような短所が目立ってしまう原因として、「自分のパーソナリティーに合っていない仕事に就いている」ということが挙げられます。
人のパーソナリティーの種類
人のパーソナリティーは以下のように分けることができます。
・対象思考型(環境に合わせることができる人)
・優位性志向型(人との勝ち負けにこだわるタイプ)
・自己志向型(とりあえず環境に順応できる人)
・積極奇異型(人と関わりたいのに空回りしてしまう人)
・受動型(誰かに話しかけられれば反応する程度の人)
・孤立型(ほとんど他人と関わろうとしない人)
程度の差はあるものの、ほとんどの人はこの中のひとつに当てはまるとされています。
自分のパーソナリティーに合っていない仕事に就いてしまうと、大きなストレスになってしまうため注意が必要です。
自分のパーソナリティーの合った仕事とは?
たとえば、「孤立型」の人が営業の仕事に就いてしまうと顧客対応がうまくいかず、契約どころか大きなトラブルを起こしてしまう可能性があります。
また、「積極奇異型」の人がマネージャーなどの人を管理する役職に就いてしまうと、メンバーから反感を買ってしまうことになりかねません。
そのため、自分のパーソナリティーを把握し、それに合った仕事に就くということが重要になります。
・人と協力して仕事をするのが好きだからチームで行う仕事にしようかな?
・人と関わるのは苦手だから一人でもできるライターになってみようかな?
自分の長所が発揮できない仕事に就いてしまうのは、人生がハードモードになるひとつの要素です。
背伸びをしないで働き続けられるように、まずは自分の性格や個性を把握してみてはいかがでしょうか。
ADHDの特徴を把握して無理なく働ける場所を探そう
今回は発達障害(ADHD)の特性と、仕事の際になるべく無理なく働けるようになるコツについて解説しました。
・ジャイアン型とのび太型のどちらに当たるかを把握する
・最初から気張らないでちょっとずつ成果を上げていく
・可能なかぎり背伸びをしないで働ける仕事を選ぶ
ジャイアン型、のび太型双方に長所・短所があり、どちらが良いかというものではありません。
しかし、それぞれが持っている欠点が際立ってしまうと途端に生きづらくなってしまいます。
自分の性格やパーソナリティーを一度考えて、自分を責めることなく仕事を続けていきましょう。
また、以下の本も参考になるのでこちらも併せてチェックしてみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!