【ADHDの悩みごと】転職せず現状維持を続ける理由・具体的な対処法

仕事中に怒鳴られたり、失敗が続いたりして心身ともに疲れ果てている方も多いでしょう。

 

「お金を稼ぐため」と割り切って考えられれば楽ですが、パワハラが日常になっている職場で仕事を続けるのは非常に困難といえます。

 

【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】

・現職がつらくて転職したい…

・今の状況を抜け出したいのにできない…

 

今回は、「今の仕事がつらくて辞めたい…」と考えていらっしゃる方に向けて、仕事との向き合い方、転職するときの考え方などについて解説します。

転職を阻むやっかいな習性

仕事がつらくてどうしようもないとき、明日のことを考えるだけでも眠れなくなってしまいますよね…

 

ミスをしていないか、トラブルが起こるのではないかと、特にADHDの方は毎日平穏に仕事をこなすだけで精一杯で、思い切って転職した方が良いケースも少なくありません。

 

しかし、以下のような要因により、今の会社にそのまま長く居続けてしまうことが多くあります。

 

【つらい仕事でも続けてしまう主な理由】

・人間は「つらいこと」にも慣れてしまうため

・人間は「変わる」ことを避けたがるため

 

人間は「つらいこと」にも慣れてしまうため

残業やパワハラが続いてしまう場合にも、人はある程度順応し対応できるとされています。

 

環境に馴染む力(適応力)が強い人や、まじめで努力家の方であればあるほど懸命に努力し踏ん張り続けてしまうため注意が必要です。

 

【「人の慣れ」によって生まれる悲劇の例】

・終電帰りが続いてしまっても、「今の状況が普通」と思い込んでしまう

・上司から毎日のように強い叱責を受けている場合、「上司ではなく自分に責任がある」と思い込んでしまう

 

上記のような「つらい」ことに慣れてしまっていると、新しい環境に移るための転職ができないほか、大切な体やメンタルも壊してしまう可能性もあるため要注意といえます。

 

人間は「変わる」ことを避けたがるため

僕は昔コンビニで働いていたときがあり、おおよそ以下のようなシフトの中で店舗業務にあたっていました。

 

【当時のシフト】

・17~9時勤務(実働15時間、22~6時はワンオペ)

・週6日出勤(休みは週に1日取れれば良い程度)

 

上記のような働き方を続けたところ、気づいたら「仕事を変えるより今の労働を続けていた方が楽だな」と思うようになっていました。

 

これは、脳は「新しい変化」「新たなチャレンジ」を嫌うという習性によるものと考えられます。

 

また、以下の3つはいずれも「今までの生活」にプラスアルファの変化を加えないとできないものの一例です。

 

【脳にとって苦手な「新しいチャレンジ」の一例】

・ダイエット

・筋トレ

・勉強

 

途中で挫折しないよう、最初に理想の姿をイメージし行動のモチベーションを維持させる必要があるといえます。

 

転職をするうえで必要になる事前準備

ここからは、転職をするうえで必要な行動について解説していきます。

 

発達障害の方に限らず、定型発達の方にも役立つものなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

【転職をするうえで必要になる事前準備】

・現在の悩みと理想の姿を紙に書き出す

・脳内会議を行う

 

現在の悩みと理想の姿を紙に書き出す

まず、現在の悩みと理想の姿をイメージし、実際に紙に書き出しましょう。

 

【多くの方が抱える現在の悩みの例】

・今の上司のもとで働きたくない

・周りの顔色ばかり伺う自分が嫌い

・給料を上げたい

・成長できる仕事がしたい

・無理なく働ける仕事に就きたい

 

【理想の姿】

・尊敬できる上司のもとで働いている

・自信を持って行動・発言している

・自分の成果に見合った収入を得ている

・原則無駄な残業をせずスマートに帰宅している

 

書いている途中、新たな悩み・理想像に気づくことも少なくありませんので、あまり躊躇せずにペンを走らせてください。

 

脳内会議を行う

一通り書き出したら、今度は頭の中で以下3つの「自分」をイメージしてみてください。

 

【頭の中で思い浮かべるもの】

・現在の自分

・童心を持った自分

・突拍子もないようなことを発言する自分

・80歳になった自分

 

性格や年齢などが異なる自分を複数作り出し、その人たち全員で「脳内会議」を開くような形で検討していきましょう。

 

これにより、普段は気づかない思考や考え方が出るようになり、新たな道が開くことがあります。

 

【脳内会議での発言例】

・童心を持った自分…よくわかんないけどやりたいことやったらいいのに

・現在の自分…それができたら苦労しないよ

・突拍子もないようなことを発言する自分…何でそんなに躊躇するの?とりあえず旅行でもしてリフレッシュしたら?

80歳になった自分…今のまま働き続けたら、50歳ごろに激しく後悔するよ?少なくても今みたいな働き方はできない

 

なお、「いつでも冷静沈着でいる自分」や、「自己肯定感が最大限に高まった自分」などを追加すると、より有効な意見が出るかもしれません。

 

つらい状況に慣れてしまわないよう、定期的に「自分会議」を開きましょう。

 

転職するか、フリーランスになるかわからなくなったときは?

今の会社で働くか、別の会社で働くか、それともフリーランスとして生きるのか、なかなか決断できないのが現状です。

 

「会社を辞めるのは怖い…」「家族もいるし、自分だけの判断で決められない…」と悩んでいる方は、以下のポイント押さえたうえで検討し実行するかどうか決めてみてください。

 

【なかなか決断できないときにやってほしいこと】

・「生殺与奪」の権利について考える

・自身が「指名される人」かどうかを考える

 

「生殺与奪」の権利について考える

仕事をする際、上司・先輩・クライアントなどに振り回されてしまうことは、決して一度や二度ではありません。

 

無茶ぶりに対応するのは苦しいものの、多くの方は以下のようなマインドで指示されたことをやり遂げようと努力します。

 

【まじめで責任感のある人が持っているマインド】

・上司やクライアントからの信用を失わないように、言われたことはどんなことでもやる

・「どんな面倒なことでもやり遂げる=会社の利益につながる」と思っている

 

たしかに大事なことではありますが、このままでは「生殺与奪」の権利は奪われたままです。

 

一方、上司から「あなたがいないと困る」と頼りされている人、クライアントから「あなたにこの仕事をしてほしい」と指名される人は、自分で生殺与奪の権利を握っていることになります。

 

【生殺与奪の権利を持っていることのメリット】

・自分の希望(目標数値の修正・リスケなど)を聞いてもらえる

・あまりにも苦手なことであれば、信頼を損ねることなく断れる

 

仮に転職をすることになっても、このような人は面接の際に困らないほか、転職先の企業でも十分なパフォーマンスを発揮できるでしょう。

 

指名される人になる

先ほど紹介した「生殺与奪の権利を握っている人」に近い表現ですが、「指名される人」になるのも重要です。

 

【指名される人の特徴】

・社内・社外問わず多くの人に「この人なら安心して任せられる」と思われている

・SNSの発信活動や書籍の販売などにより、これまで会ったことのない人からの信頼も厚い

 

上記のような人はほんの一握りで、僕自身も「指名されるような人」ではありません。

 

特に発達障害の方の場合、普通の人のように振る舞うことすら困難なため、非常に難しい目標ともいえます。

 

しかし、自分のできることを着実にこなし信頼を得ていくことによって、多くの方の注目を浴びる「指名される人」になることは可能です。

 

【指名される人になるためのステップ】

・任された仕事を誠実にこなす

・礼儀正しく接する

・うまくいかなくても自分を責めない

・体調を崩さないようにきちんと休む

 

地道にコツコツと実績を積むことで、周りからの評価が得られるほか、職務経歴書に書ける内容も充実していきます。

 

「あなたのような人ならウチでやっていける」「ぜひウチに来てほしい」と面接官に思ってもらえるよう、普段の仕事・振る舞い方を見直すことが重要といえるでしょう。

 

後悔のない転職をするには事前準備が重要

今回は、転職を考えている発達障害の方に向けて、仕事との向き合い方、転職するときの考え方などについて解説しました。

 

・10年後の姿を5人の自分で考える

・組織ではなく個人で稼ぐ力をつけて選択肢を広げる

・生殺与奪の権利を他人に奪われない

 

組織で働くのがつらいと感じているときは、「転職しよう」「フリーランスになって働こう」と考えがちです。

 

しかし、本当に自分にとって働きやすいかどうか、一度考えてから行動しても遅くはありません。

 

一度きりの人生ですので、いつでも動ける準備を続け、「ここだ!」というタイミングで行動に移しましょう。

 


 

 


 


 

上記の書籍も参考になりますので、ぜひ一度チェックしてみてください。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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