ACTの重要項目「オブザービングセルフ」とは?

転職したいのに、失敗が怖くてなかなか行動に移せない…

本当は今の仕事を辞めたいのに、上司に伝えることができない…

 

自分のやりたいことをしようとしたとき、頭の中にいろいろな言葉や思考が浮かんできて悩んでしまうことってありますよね。

 

モヤモヤとした気持ちを抱えながら毎日を生きていくのはつらいものですし、長引くと大きなストレスとなってしまいます。

 

今回は、自分の中にある不安や恐怖と向き合うために効果的なACTのオブザービングセルフについて書いてみます。

オブザービングセルフとは?

オブザービングセルフは「観察する自己」と呼ばれており、身の回りで起きている物事や事象、頭の中に浮かぶ考えなどを単に認識するだけという思考のことを指します。

 

少々わかりにくいかもしれませんが、まるで「他人事」のように受け流す感覚に近く、偶然電車で乗り合わせた人に抱く感情に似ているともいえます。

 

よほど奇抜な人ではないかぎり、隣に座った人の様子なんて明日になれば忘れてしまうのが通常です。

 

このように、「自分の中で気にも留めない些細なこと」みたいに意識する思考ともいわれています。

 

シンキングセルフとオブザービングセルフの違い

オブザービングセルフに対し、逆の考え方をしているのがシンキングセルフです。

 

シンキングセルフとは「思考する自己」と呼ばれており、見たものや考えた事象に対し、さまざまな価値判断を下す思考です。

 

たとえばこれから未経験の職種にチャレンジしようと考えた場合、もっといい職種があるんじゃないか、うまくいくかどうかどうしようと悩んでしまいますよね。

 

このような思考がシンキングセルフで、この場合は未経験の職種にチャレンジすることに対して「やめたほうがいい」という価値判断を下しています。

 

一方オブザービングセルフの場合、「チャレンジする」という思考をありのままに見て、そこに善悪の判断をすることはありません。

 

・シンキングセルフ→思考する自己(価値判断をする)

・オブザービングセルフ→観察する自己(善悪を判断しない単なる思考)

 

オブザービングセルフのほうが、自分に与えるストレスは少ないといえるでしょう。

 

シンキングセルフのメリット

オブザービングセルフの考え方ができるようになると、身の回りにある嫌なこともさほど気にならなくなります。

 

上司に怒られても、先輩からマウントを取られても、まるでフィクションの小説のようにとらえられます。

 

ただし、オブザービングセルフの思考を維持するのは簡単なことではありません。

 

ACTの中でも比較的難しい部類に入り、これをマスターにするにはある程度の訓練が必要といわれています。

 

善悪の判断をせずに思考するだけなのですが、これがとても難しく、多くの人がついつい余計な価値判断をしがちです。

 

転職する場合

・職場の雰囲気が合わなかったらどうしよう…

・苦手なタイプの人がいたら嫌だな…

起業する場合

・資金が底をついたらどうしよう…

・家族に迷惑がかかってしまうのでは…

 

人によって異なりますが、上記の2つを分けられれば過度な不安にとらわれることなく行動できるかもしれません。

 

もちろんリスクを考えずに行動に移すのは危険なので、慎重に判断してから決めましょう。

 

オブザービングセルフの後はイメージ脱フュージョンワークに取り組む

ネガティブな価値観を下してしまうシンキングセルフ。

 

シンキングセルフからオブザービングセルフにスイッチするために、イメージの力を借りながら脱フュージョンを行いましょう。

 

脱フュージョンとは、実際には起きていないネガティブな事象に怯える状態、あるいはフュージョン状態から抜け出すという意味を持つ言葉で、フュージョン状態から抜け出すとディフュージョン状態に入ります。

 

脱フュージョンの主なやり方は以下のとおりです。

 

①繰り返し思い出してしまう嫌な記憶をイメージする。(上司にこっぴどく怒られた、長年付き合っていた異性にフラれたなど)

②短いビデオクリップのように頭の中でまとめる。

③それを自由に編集し、面白おかしい動画に作り変え、それで遊ぶ。

 

少し不思議な感じですが、自由に編集するというのがポイントです。

 

怒られている上司の姿を着ぐるみを着せたり、頑固親父のかつらをつけたりします笑

 

冗談のように思う方も多いのですが、これで嫌な思い出もクスッとした笑いに変えることができるようになるほか、メタ認知にも効果的です。

 

なお、脱フュージョンに関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、もしよければ併せてチェックしてみてください。

気持ちの整理に役立つACTの【ディフュージョン】とは?

 

イメージ脱フュージョンの理想形

「自分はダメだと思われている」といったネガティブな思考をまるで現実で起こっているかのように考えてしまうのがフュージョン状態に入っている人の特徴です。

 

そのような思考をうまく切り離し、単なる映像だと考えることがイメージ脱フュージョンの最終的なゴールです。

 

・このネガティブな感情は単なる映像だよね

・勝手に現実のものと思い込んでいたよ

・どうしてイメージなんかに怯えていたんだろう?

 

このように考えられるようになれば、脱フュージョンは成功だといえますね。

 

しかし、脱フュージョン状態に入るのは比較的難しいので、できれば毎日10秒から2分ほどイメージして繰り返す必要があります。

 

地道に続けていき、やっかいなフュージョン状態から脱出しましょう。

 

オブザービングセルフで重要なのは【悪魔のささやき】を無視すること

自分のやりたいことに向かって努力しているとき、頭の中に嫌な思考が浮かんでくることがあります。

 

・今さらそんなことをやっても遅いんじゃない?

・自分の年齢を考えて冷静になったほうがいいんじゃない?

・周りからバカにされるよ?

 

実際に言われたわけでもないのに、まるで悪魔の囁きのように頭の中で繰り返され、大きなストレスになってしまうことも少なくありません。

 

しかし、この悪魔の囁きは単なるイメージで、実際に危害を加えることはありません。

 

そのため、以下のような質問を自分に投げかけて冷静に対処する必要があります。

 

①もし悪魔の囁きに邪魔されないなら自分の行動はどう変わるんだろうか?

②もし悪魔の囁きに時間とエネルギーを使わないとしたら何をするんだろうか?

③恐怖がなくなったら自分は何をするんだろうか?

④失敗の思考に邪魔されないなら何をするんだろうか?

 

これらの答えは人によって異なりますが、たとえば以下のような回答が挙げられます。

 

・周りから馬鹿にされないとしたら、未経験の仕事でもチャレンジできるんじゃないかな

・お金の恐怖がなくなったら、半年くらい休んでのんびり暮らせるかも

 

たしかにリスクは伴いますが、自分の素直な気持ちに従って行動するのが後悔をなくすコツです。

 

対策方法も用意する

また、ネガティブな感情はどうしても出てきてしまうものなので、事前に対抗策を用意しておく必要があります。

 

やっかいのは浮かんできた不快感そのものではなく、不快感を押さえつけようとする自身の気持ちのほうです。

 

ネガティブな感情は押さえつけてしまうと、次第にそれが増幅され、闘争逃走反応による負の連鎖が起こってしまうようになります。

 

闘争逃走反応とは、放置する、あるいは無理に解決しようとする、このどちらかの行動を取ることを指す自律神経の働き・心理のことを指します。

 

出てきてしまったネガティブな感情はひとまず横においておき、「参考になったよありがとう」と感謝の気持ちを述べてそのまごみと一緒に捨ててしまいましょう。

 

ストレスを減らすためにオブザービングセルフの思考で決断しよう

今回は、自分の中にある不安や恐怖と向き合うために効果的なACTのオブザービングセルフについて書いてみました。

 

・シンキングセルフとオブザービングセルフの違いを把握して、オブザービングセルフのほうで考える

・イメージ脱フュージョンワークに取り組み、ネガティブな思考は単なるイメージだと区別する

・悪魔の囁きに支配されない

 

自己否定を作り出しているのはシンキングセルフのほうで、これは人間の本能のひとつといわれています。

 

要領が悪い、能力が足りないなど、ネガティブな価値判断を下すのはシンキングセルフのほうで、シンキングセルフが暴走してしまうと過度な自己否定が始まります。

 

自分を責めてしまう場合にはシンキングセルフではなくオブザービングセルフに切り替えて、うまく自分をコントロールできるようになりましょう。

 

僕自身も続けていきますので、もしよければ試してみてくださいね。

 

また、時間があるときで構いませんので、以下の本もご覧になってみてください。


 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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