どうしてミスばかりするんだろう…自分が嫌になるよ…
上司に自分がしてしまったミスを責められてしまうと、【ミスに対する恐怖心】に縛られてしまいますよね…
特にADHDの方はワーキングメモリの不足などが原因で、通常なら避けられるようなミスをいくつもやらかしてしまいがちです。
今回は、仕事のミスがなかなか減らないと悩んでいるADHD・ASDさんに向けて、仕事のミスが怖くなくなる考え方や取り組み方をご紹介します。
目次
失敗することがあると認める
ミスの程度にもよりますが、ミスをした後はホントに生きた心地がしないものです。
【ミスっても特に気にしないよ?】と思える人は、おそらく少数派のはずですし、ミスをしないようさまざまな工夫を多くの方がされているかと思います。
それはやはり、ミスをしたら上司や先輩から心身が擦り切れるくらいに怒られるということが頭に刷り込まれているからではないでしょうか。
ADHDのミスの程度は想像以上
ADHDさんの場合、ミスの原因の大半はADHDの特徴からくるものなので、「こんな自分ならある程度ミスをしてしまうことは仕方がない」と、自分なりに割り切って考えることも重要です。
もちろん、そればかりを周りの人に主張して責任逃れをしてしまうのはNGです。
しかし、「自分は完璧な人間ではない」と意識を変えてみることで、ミスに対する恐怖心をやわらげることができるようになります。
完璧主義の注意点
完璧主義の特徴として、以下のような点が挙げられます。
・失敗に敏感
・周りの評価を気にしすぎる
・自分だけじゃなく周りの人にも完璧を求める
どれも仕事をするうえで大きなデメリットとなり、自分を苦しめる大きな足枷となります。
また、一度失敗したことを引きづってしまい、再び同じようなミスをしてしまうことも珍しくありません。
一方、完璧主義ではない方は、少しのミスであれば成長の糧とすることができ、くよくよせずに次につなげることができます。
ADHDさんは完璧主義の傾向が見られるので、まずは「自分は完璧な人じゃない」と自分に言い聞かせることから始めましょう。
また、完璧主義については以下の記事でも解説していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
失敗=怒られるとは結び付けない
上司や先輩に激しく詰められてしまうと、大きなトラウマになってしまい、過度にミスを怖がるようになってしまいます。
一方、相手の気持ちに寄り添いながらミスの原因などを聞き、励ましながら具体的な改善策を考えるように指示を出す上司も少なくありません。
・上司A→何度やったら気が済むんだ!
・上司B→ミスしたのはしょうがないから、とりあえず落ち着いて、これからの対応策を考えよう
上司Bの場合、仮にミスをしてしまったとしても、大きなトラウマになるようなことはありませんよね。
セルフイメージを調整する
よほどのことがない限り、仮にミスをしてしまっても、その後のリカバリーがきちんとできればそこまで大きな問題にはなりません。
そのため、僕はミスをしても当たり前という気持ちで仕事に臨み、もし失敗したらその都度真摯に対処するよう心がけています。
多くの方は、ミスなく仕事をこなせる自分、高い成果を出せる自分など、セルフイメージ高く持っているとされています。
セルフイメージとは、「自分自身に抱いている理想像」のことです。
セルフイメージが高いと自信を持って行動できるようになるため、ビジネス・プライベート問わず必要な要素のひとつとされています。
ただし、セルフイメージが高い状態でミスをしてしまうと、ミスによるダメージはかなり大きくなってしまいます。
「あんなに細かく見たのにどうして?やっぱりこの仕事は自分に向いてないのかな…」
一方、セルフイメージが低い場合、仮にミスをしてしまっても、そこまで大きく凹むようなことにはなりません。
・この程度で済んでよかった…もしかしたらもっとひどいミスをしてしまったかもしれないし…
・たしかに上司から怒られはしたけど、大きな損害につながるようなミスじゃなくてよかった…
過度に自信なさげに振る舞う必要はありませんが、あまりにも大きな自信も不要といえます。
中庸を意識して失敗を防ぐ
セルフイメージが低すぎるのも問題で、人によっては上司に媚びを売り、腰巾着みたいな感じになってしまうおそれがあります。
そのため、僕はあらかじめ自分の中での合格点を設定しておき、それに達した時点で考えるのをやめるようにしています。
やれるだけのことはやったし、もうこれでミスってもしょうがないよね…!
このような心境で仕事を終えるようにしています。
ミスをしても変に自分を責めすぎることはありませんし、プレッシャーも少なります。
それに、もし結果がよかったら大きなモチベーションにもなるので、自己肯定感も上がるようになりますね。
勝つことにこだわらない
仕事に限った話ではありませんが、周りにどんなことでも勝たなきゃ気が済まないと考えている人って一人くらいはいますよね…
スポーツや勉強、SNSの「いいね」の数など、今の世の中にはいたるところで勝ち負けが存在しています。
もちろん、勝つことにだわりを持つことは悪いことではありません。
だけど、実際には勝負に負けることのほうが多く、勝ち負けばかりに意識が向きすぎてしまうとどんな人でもメンタルが病んでしまうようになります。
失敗を防ぐためにあえて負けてみる
競うことによってスキルやモチベーションなどが向上し、仕事が楽しく感じられるようになることも少なくありません。
ライバルがいるから頑張れるのも事実で、お互いに良い影響を与え合うケースもよく見られますが、やはり競ってばかりいては疲れてしまいますよね…
また、勝ちに執着しすぎてしまうと、場合によっては相手を傷つけてしまうような行為をすることも考えられます。
もし自分がつらい状況になって陥っているなら、一度「勝つことによって得られるもの」を冷静に整理してみてはいかがでしょうか?
・昇進のチャンス
・周りからの評価
・収入アップのチャンス
これらは仕事で成功したり、新しい資格を取ったときなどで得られるものだと思いますが、「特になくても良いもの」でもあります。
毎日コツコツ仕事に取り組めば周りから一定の評価は得られますし、副業で新しいビジネスを始めることで副収入を得ている方も少なくありません。
勝ち負けがはっきり現れる会社での評価でなく、違う場所から得る評価のことも考えてみてくださいね。
失敗したときは相手を称えて教えを請う
負けてしまったとき、意地になって自分の殻に閉じこもってしまう方も多いのではないでしょうか。
僕も変なプライドが邪魔をして、負けを認められずにふさぎ込んでしまうことがこれまで何度もありました…
しかし、負けたときは相手にアドバイスをもらう大きなチャンスともいえます。
勝った人は気持ちよくアドバイスしてくれますし、何か困ったときは相談に乗ってくれるかもしれません。
人間関係も良くなりますし、負けることで今までにない気付きを得ることもできます。
大切なのは「自分に負けない」ことで、もし相手に負けても新たな学びを得ることができればそれは自身の成長のチャンスに変わります。
・1件でも多くお客様のところに訪問する
・ミスをした原因を冷静に分析する
・相手からもらったアドバイスを実践する
少しずつ改善することによって、今度は勝てるようになるかもしれません。
それでも負けってしまったら、相手が単にすごかったということですし、良い意味で諦めもつくようになります。
職場の同僚に負けたくない、もっと頑張らきゃと焦っている人は、「過去の自分に負けなければ大丈夫」というスタンスで、日々の仕事に取り組んでみてはいかがでしょうか。
失敗を糧にして次のステージに進もう
今回は仕事のミスがなかなか減らないと悩んでいるADHD・ASDさんに向けて、仕事のミスが怖くなくなる考え方や取り組み方について書いてみました。
・セルフイメージを上げすぎず、ミスをする自分を認めながら仕事に取り組む
・勝負にこだわりすぎず、負けたときは相手にアドバイスをもらう
・何事も「中庸」を意識して、70~75点くらいの完成度で仕事を終える
ミスをしてはいけないと過度に思い詰めてしまうのも、今の世の中なら仕方のないことかもしれません。
自分なんて価値がないと凹んでしまうのも当たり前かもしれませんが、過度に責めてしまうと身体も心もボロボロになってしまいますからね。
仕事に対するプレッシャーやミスに対する恐怖感が少しでも減りますよう、心から願っています。
また、こちらの本も参考になりますので、よければチェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!