【サラリーマンorフリーランス】発達障害に会社勤めは無理なのか?

がんばっているのにもかかわらず、思ったような成果が出せていないと、「今の会社にいてもダメなのかな…」と悩んでしまいますよね。

 

特に発達障害の方は、定型発達(能力に大きな偏りのない人)に比べ、できないことや苦手なことが多いため、「サラリーマンに向いていないのでは?」と悩みがちです。

 

【このような悩みを抱えている人におすすめの記事】

・ミスが多くていつも上司から怒られる…もう嫌…

・一緒の時期に入った同僚が気づいたら昇進していた…

 

今回は、会社員の働き方に悩んでいる発達障害の方に向けて、仕事への取り組み方・考え方について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「発達障害の方は会社員に向いていない」と言われている理由

発達障害の方が会社員に向いていないといわれている理由として、主に以下のようなものが挙げられます。

 

・ミスが多く上司から認めてもらいづらい

・仮に成果を出せても給料が上がりづらい

 

ミスが多く上司から認めてもらいづらい

発達障害の方、特にADHD(注意欠如・多動症)場合、遅刻や失言、書類上のケアレスミスなど社会人として避けたい失敗をやらかしがちです。

 

当然、上司の評価も良くはなく、自己肯定感が下がった状態で仕事をすることも珍しくありません。

 

上司の評価は、サラリーマンとしての生きやすさに直結する要素のひとつであるため、「会社員に向いていない」といわれてしまうのも無理はありません。

 

仮に成果を出せても給料が上がりづらい

会社員として日々の仕事に励んでいても、「上司に認められて給料が上がった!」ということはさほど多くありません…

 

・自身の目標をクリアした

・後輩の育成に力を入れ、一人前になるまで面倒を見た

・業務効率の改善を図り、各作業の時間短縮を成功させた

 

職種や業種、年齢や立場によって取り組むべきことは変わりますが、仮に上記のような結果を出せていても「次も頑張れよ!」の一言で終わってしまうことが多いです。

 

ADHDの方は、脳の「報酬系(快感を覚える仕組み)」と呼ばれる部分がやや特殊であり、「金銭的な報酬」がないとなかなかモチベーションが上がりません。

 

定型発達の方も「給料が上がらない」ことに憤り覚えるものではありますが、ADHDならその傾向が顕著であり、仕事に飽きてしまうケースも少なくありません。

 

安定収入が得られるのは大きなメリット

先ほど述べたように、「給料が上がりづらい」のは会社員のデメリットですが、発達障害の方に限らず「安定した給与」を得られるというメリットに魅力を感じる方も多いでしょう。

 

毎月決められた収入を得ることは、「生活・心」の安定につながります。

 

発達障害の方は体調が崩れやすい傾向にあるので、「パート・アルバイト・フリーランス」といった働き方を避けて正社員を望む方も少なくありません。

 

【正社員でいることのメリット】

・給与(よほどのことがない限り減給されない)

・社会保険(半分は会社側が負担)

・家賃補助(2〜3割ほど会社側が負担してくれる)

 

毎月決まった給料を得られるほか、さまざまなメリットを享受できるため、一歩的に不満を述べるのは避けた方が無難です。

 

「発達障害だから無理」と諦めてしまうのはNGな理由

前述のとおり、成果が出せていないときでも給料が支払われるのは非常にありがたいことです。

 

しかし、そのような状態にあぐらをかき、発達障害を理由に仕事のモチベーションを下げてしまうのは好ましくありません。

 

何らかの処分を受けるおそれがある

「発達障害だからできません!」と言ってしまいたい気持ちは、僕自身非常に理解できます。

 

しかし、もしそれを上司に言ってしまった場合、いくつかデメリットになる点が浮かんできます。

 

・上司から「扱いづらいやつ」認定を受ける

・リストラ候補としてリストアップされ、会社の業績が下がったとき、真っ先に解雇されやすい

・そもそも大事な仕事を任せてもらえず、周りの人に追い抜かれていく可能性が高い

 

このように、社内での立場が悪くなるおそれがあります。

 

普段からミスが多いうえに、やる気までなくなってしまった人に対し、会社は容赦しません。

 

減給や降格はもちろん、あるいは一気に首を切られることも考えられるので、あからさまにサボるようなことはしないでくださいね。

 

スキルが身につかない

仕事を任せてもらえない状態が続くと、本来なら得られる経験を積むことができず、一向に成長しません。

 

・営業成績が伸びない

・作業効率が改善されない

・お客様との交渉がうまくいかない

 

また、単なる「作業」として普段の仕事をしていると、大事な部分に気づけずに思わぬミスが起きてしまいがちです。

 

逆に、いつも考えながら仕事に取り組んでいる人は、少しつまずいたときも比較的早い段階でリカバリーできます。

 

発達障害のため、ミスの発生を防ぐことは容易ではありませんが、「何か違うやり方はないのかな?」と考えつつ、仕事に対し意欲的に取り組むことは必要と言えるでしょう。

 

「会社員としてがんばれない」と感じたときにすべきこと

いくら報われないと嘆いても、現状はなかなか変わりません。

 

上司をはじめ、基本的に他人は変わりませんので、自分の心構えや行動を変える必要があるといえます。

 

がんばっても報われないと感じたときは、以下のような行動を取りましょう。

 

・自分なりの目標を立てて働く

・収入以外のリターンを得る

・転職活動を始める

 

自分なりの目標を立てて働く

会社ではいろいろな人が働いており、職場に求める目的も人によってそれぞれ異なります。

 

仕事にフルコミットする人がいる一方、定時に上がり、プライベートを優先させて働く人も少なくありません。

 

【出世を目指す方の場合】

・特に何も言われていない状態で、新しい企画を作って上司に提案する

・自発的に1on1を実践して部下とコミュニケーションを図り、部署全体の売上をアップさせる

【プライベートを重視する方の場合】

・定時に上がるために仕事の効率化を図る

・原則飲み会に参加しない

・職場でのコミュニケーションも最小限に留める

 

基本的に、「出世を目指して一生懸命仕事をする」のも「最低限の仕事をして定時で帰る」のも、その人の自由で良いはずです。

 

出世を目指す方はプラスアルファの仕事を行い、またライフワークバランスを重視する方は「定時で帰るために全力を尽くす」など、自分なりの目標に向かって取り組むことが重要です。

 

収入以外のリターンを得る

給料やボーナスといった収入面だけがリターンと考えてしまうとモチベーションはなかなか上がらないため、そのほかの面で得られるものを考えてみましょう。

 

・専門のスキルが身につく

・業界知識が深まる

・組織への所属感を得られる

 

専門スキルや業界知識といった部分を収入面以上に重視する方も少なくありません。

 

また、職場に仲が良い人がいる場合、収入以上の幸福感を得られやすいとされているので、収入面だけで判断するのは少々早計といえます。

 

転職活動を始める

「やっぱり年収を上げたい!」と考える方は、転職活動をすることをおすすめします。

 

書類の作成や面接など、やることが多く「今は無理…」と思っている方も、転職エージェントに登録してアドバイザーの方と一度面談してみましょう。

 

もしかしたら、自分に合った企業を紹介してもらえるかもしれないので、登録して損はありません。

 

障害者雇用での応募も選択肢のひとつ

なお、発達障害の方で障害者手帳を持っている方は、「障害者雇用」という選択肢もあるので一度検討してみると良いでしょう。

 

ただし、障害者雇用での就職はメリット・デメリットがあるのですべての人におすすめできるものではありません。

 

【障害者雇用の主なメリット】

・発達障害の特性に配慮してくれる

・企業によっては時短勤務も可能

 

【障害者雇用の主なデメリット】

・応募できる業種・職種が限られている

・希望の年収にならないことが多い

 

なお、以下の記事では転職における注意点など紹介していますので、気になる方は一度チェックしてみてください。

 

【大転職時代】今の会社に長くいなくてもいい?発達障害の転職術を紹介

 

発達障害の方は、まず会社員としてがんばる理由を明確にしよう

今回は会社員という働き方に悩んでいる方に向けて、仕事への考え方について解説しました。

 

・会社員は良い意味でも悪い意味でも成果と報酬が直結していない

・給料が上がらないからといって手を抜くのはNG

・収入以外の面に目を向けて、自分なりの目標を立てて働く

 

サラリーマンは成果と報酬が結びつきづらい反面、成果が出なくても一定額の給料が保証されています。

 

しかし、報酬が上がらないからといって、子どもみたいにいじけてしまうのも少し違うはずです。

 

自分の目標やスタイルなどを一度整理し、「自分らしい働き方」を実現できるように行動しましょう。

 

また、こちらの本も参考になりますので、もしよければチェックしてみてくださいね。


 


今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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