また上司から怒られた…どうしてもっと要領良くできないんだろう…
会社の上司から責められてしまうと、頭の中がぐるぐると回ってしまって何も言えなくなってしまいますよね…
ミスをしなければ済む話ですが、特にADHDの場合ミスなく仕事を終えるというのはなかなか難しいものであり、僕自身毎日何らかの失敗をしてそのたびに凹んでいます。
仕事のミスを防ぐための対策方法を考えることも大事ですが、まずは潰れてしまった心を回復させることの方が重要です。
今回は、自分の心を切り替えるための方法のひとつ、【行動ダイアリー】について解説していきますので、仕事や家事のストレスで困っているという方は参考にしてみてください。
目次
行動ダイアリーとは?
認知療法行動のひとつである行動ダイアリーをつけると自分の心が落ち着き、自身のモチベーションがアップするようになります。
これは、手帳やメモ帳などに自分の行動記録をつけていくという日記形式の認知行動療法のひとつです。
記録をつけた後で自分の行動を振り返り、どんな行動が自分のストレスとなっているのか、どんな行動がメンタルケアにつながっているのかを把握することができます。
この行動ダイアリーのポイントは、自分の取った行動と、そのとき感じた感情を点数化するということです。
たとえば平日が仕事の方の場合、以下のようになります。
7〜9時→起床、身支度、通勤(達成感2点、喜び2点)
9時→始業(達成感0点、喜び0点)
10~12時→資料作り、メールチェック(達成感3点、喜び2点)
12~13時→休憩、散歩(達成感5点、喜び5点)
14~15時→打ち合わせ(達成感6点、喜び5点)
16〜18時→会議(達成感4点、喜び1点)
18〜20時→資料作り(達成感4点、喜び1点)
20時~22時→、帰宅、運動、風呂・食事(達成感5点、喜び7点)
24時→読書、睡眠(達成感7点、喜び9点)
仕事の日は大きな波がないので、比較的シンプルなものになりますが、このように点数化するとその日の自分の気持ちが俯瞰で見れます。
たとえば、単なるメールチェックは喜び・達成感の双方低いものの、人と話す「打ち合わせ」は比較的高い数値が出ています。
また、睡眠前にする読書はどちらも非常に高い得点です。
そして、喜びは高いけど達成感が低い、逆に喜びは低いけど達成感があるものなど、それぞれの行動の結果がわかってくるため、「自分はどんな行動を取れば幸福感を覚えるのか」がわかるようになります。
行動ダイアリーで楽しい行動を増やす
休日の場合、若干ではあるものの行動のバリエーションが増えます。
8時→起床(達成感0点、喜び2点)
9~11時→ランニング(達成感8点、喜び7点)
11~12時→シャワー、休憩(達成感7点、喜び9点)
12~12時半→お昼ごはん
12時半~14時→移動、買い物(達成感6点、喜び8点)
14~15時→美容院(達成感2点、喜び10点)
15~21時→友人と映画、食事(達成感6点、喜び8点)
21~22時→帰宅、風呂(達成感5点、喜び5点)
22~23時→読書、睡眠(達成感8点、喜び7点)
平日に比べ、少しは行動の幅が広がるようになりました。
状況によって異なるものの、5点以上の高いポイントを取っている行動を増やすようにしていくと、自分の気持ちが徐々に回復するようになります。
また、点数を見るときは以下の項目を押さえておいてください。
喜びは低いけど達成感が高い→継続するのが大変
喜びは高いけど達成感は低い→お金がかかる一時的なものが多い
上記のように、どちらか片方だけの点数が高い行動は、自分にとってあまり大事な行動とはいえません。
自分の気持ちを整えるためにも、達成感と喜びの点数が両方高くなる行動をなるべく増やしていきましょう。
僕の場合、読書や運動、あとはアニメや映画などを見るときなど、仕事から離れているときほど点数が高くなります。
うつ病や適応障害などメンタル疾患の治療にも通じるものなので、やはりなるべく仕事以外の時間を増やすことが重要になりますね。
なお、僕の適応障害については以下の記事でご紹介していますので、よければご覧になってみてください。
自分の気持ちを俯瞰で見るために行動ダイアリーを習慣にしてみよう
今回は、自分の心を切り替えるための方法のひとつ、【行動ダイアリー】について解説しました。
・自分の日々の行動を記録に残す
・喜び、達成感の2つを考え、それらを点数化する
・点数が高い行動を増やし、低い行動を減らす、あるいは工夫によって点数アップを図る
フルタイムで仕事をしている方は、家と会社・店舗の往復になりがちで、自分の楽しみや喜びを後回しにしてしまう方も少なくありません。
また、メンタルに何らかの支障をきたしている方は、日々体調が優れない中仕事をすることになるので、大きなストレスを抱えがちです。
自分の中で楽しめる行動を増やすことが重要になりますが、このとき「毎日忙しくてそんな時間取れないよ…」と悩む方も多いのではないでしょうか。
理想を高くしすぎると逆に落ち込んでしまうことになるので、【目の前にある作業】に喜びを見出すように工夫してみましょう。
・この作業を昨日よりも5分早く終わらせるように工夫しよう
・昨日とは違った手順でやってみよう
工夫や時間短縮などと意識することによって、単調なルーティンの作業も楽しくなっていきます。
日々の仕事に楽しさを感じられるようになれば自然とモチベーションが上がり、飽きによるケアレスミスを防げるようになりますので、自分に合った方法を見つけてみてください。
そして、ショッピングや料理、友達との食事など、自分のストレスケアにつながるような行動を増やすことも忘れてはなりません。
残業続きて難しいかもしれませんが、たまには仕事を早く切り上げて好きな趣味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
「上司から怒られたのはつらいけど、また明日からやってみよう」とうまく切り替えられるようになるかもしれませんよ。
なお、以下の本も参考になりますので、こちらも併せて読んでみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!