上司やお客さんから強く注意され、ひどく落ち込んでしまうのは、それだけ真面目に仕事に取り組んでいる証拠でもあります。
人によっては会社のトイレで泣いてしまうこともあり、「仕事ができない自分」を責めてしまうようになるので、仕事に対する考え方・取り組み方を見直して傷ついた心を癒やしましょう。
【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】
・仕事なんだから完璧にしないといけないのに全然ダメだ…
・周りの人は手を抜いているように見えるのに、私よりも良い成果を出しているのはなぜ?
今回はミスの多さで悩んでいる方に向けて、ADHDの僕自身が心がけている「完璧を目指さない仕事術」をご紹介しますので、お困りの方は参考にしてみてください。
目次
ミスの多い方におすすめの「マイルール」
仕事は「段取りで決まる」ともいわれており、事前の準備をおろそかにするのは好ましくありません。
まずは、仕事の前に自分なりのルールを作り、そのうえで実際に行動するようにしましょう。
【ミスをしがちな方におすすめの「マイルール」】
・無茶な目標を立てない
・自分に合った目標を立てる
無茶な目標を立てない
目標設定が高すぎる場合、焦りや緊張、不安感などによって注意力や集中力が続かなくなります
ネガティブな感情で頭の中がいっぱいになると、それらに意識が持っていかれるようになり、目の前にある仕事が進まなくなってしまいます。
【高すぎる目標の例】
・昨年の10倍ほどの売上を目指して新規の顧客を開拓する
・これまでの半分の納期で今まで以上のクオリティーのものを作る
どんなに能力が高い優秀な人であっても、このような状況では焦りが先行してしまい、良い成果を出すことが難しくなってしまうため注意が必要です。
自分に合った目標を立てる
客観的に見て達成可能な目標を立てることで、無駄に気負うことなく余裕を持って仕事に取り組めるようになります。
ただし、パワハラ上司のもとで働く場合、過度な目標でも必ず達成するように指示されてしまう可能性が高いです。
【パワハラ上司がよく言う「無茶な発言」の例】
・新人でも最低3件の契約は取ってきてもらわないと困るから
・3年目のお前は月10件くらい余裕だろ?
あまりにも無茶な目標だった場合、目標の達成が難しい根拠や理由をあらかじめ用意して、部長・役員クラスなど直属の上司よりも偉い人に相談する必要があります。
根性論や人海戦術にこだわらず、無理のない目標を立て、それに向けて自分にできることを続けていきましょう。
失敗をした後に意識すべきこと
業界・職種問わず、今はどんな組織でも効率化が求められる時代です。
しかし、未だに努力や根性といった精神論を良しとしている方も多く、不要な長時間労働を強制されミスをしてしまうケースが少なくありません。
もしミスをしてしまった場合、以下のようなポイントを意識しつつ仕事を進めていく必要があるといえるでしょう。
【失敗した後に意識すべきこと・やるべきこと】
・ミスのリカバリー・業務効率化を図る
・失敗した自分または同僚、後輩を責めない
・完璧にしようと思い詰めない
・パーキンソンの法則を意識して仕事をする
ミスのリカバリー・業務効率化を図る
当たり前かもしれませんが、自分が失敗した後はまず謝罪し、今後の対策について考えていく必要があります。
自分の非を認めない人は「扱いにくい」「同じミスを繰り返す」などネガティブな印象を持たれがちで、何も得をすることがありません。
関係各所にきちんと謝り今後の対策を示したうえで、自分のやるべきことに取り組んでいくことが重要です。
【ミスをした後にやるべきこと】
・いつまでに何をするかを上司に伝える
・周囲の協力を得られるよう、誠意を持ってやってほしいことをお願いする
・問題の根本となる部分を把握し、再発防止に力を入れる
特に、「どこを改善すればもっと売上が上がるようになるのか?」を考える習慣は大切で、これがないとどんな仕事でも単なる作業になってしまいます。
簡単には見つからないものですが、根気よく探し続けることが重要です。
ミスをした自分または同僚、後輩を責めない
自分ではなく、同僚や先輩など誰かほかの人がミスをしてしまうこともあるでしょう。
このとき、ミスした人だけを責めて、それで終わりにしてしまうチーム・組織も珍しくありません…
同じようなミスが発生する可能性が高いほか、ミスをしてしまった人の居場所がなくなってしまうおそれがあるので、以下のような対応を講じることが重要です。
【周りの人がミスをしてしまったときにやるべきこと】
・ミスの原因を確認し、話し合いながら再発しないような仕組みを作る
・相談しやすい雰囲気か、ミスを責める風潮はあったのかを確認する
・相談しやすいように、日頃のコミュニケーションの回数を増やす
ミスをした人だけを吊るし上げてしまうのは、その人のメンタルを潰してしまう行為であり、組織として非常に非生産的といえます。
手間はかかってしまうかとは思いますが、ミスが生まれないようなシステムを作っていくために時間と労力を割いていきましょう。
完璧にしようと思い詰めない
「ミスをする人が悪い」「根性が足りないやつは使えない」など、立場の弱い人を攻撃してくるやっかいな人が職場にいると困ってしまいますよね…
特にADHDの場合、注意力や集中力が定型発達の方に比べて劣るため、効率や生産性の点で見ると負けてしまうことも多いです。
また、ミスがないように意識すればするほど緊張してしまうため、最初から「あえて完璧を求めない」というスタンスで仕事に取り組む必要があります。
【完璧主義から抜け出すために有効な思考の例】
・大事なところは押さえられたから、大きな問題にはならないはず
・100点は取れないけど、このクオリティーなら70点は取れるだろう
「完璧」を求めて仕事をしていたら、場合によっては日付が変わるまで残業することになってしまいます。
それに時間があるからといって、高いクオリティーの仕事ができるというものでもありません…
パーキンソンの法則を意識して仕事をする
仕事をする際、人は時間があればあるだけそれに取り組むといわれています。
これは「パーキンソンの法則」と呼ばれており、たとえ1時間で終わる作業でも、2時間の枠を与えられると2時間かけてその仕事に取り組むようになります。
質が上がっていれば良いのですが、多くの場合、以下のようなリスクがあります。
【時間にゆとりがあるために発生しがちな悪い事象】
・仕事の効率だけが落ちる
・作業開始までの時間が長引くだけ
・生産性が上がらない
パーキンソンの法則は、人なら誰しも陥ってしまう「不要な残業ループ」の可能性を高める要因のひとつです。
少ない時間で最大限の成果を出すことを忘れずに、目の前にある仕事を進めていきましょう。
失敗した後の対応・対策が大事
今回は、ミスの多さで悩んでいる発達障害の方に向けて、ADHDの僕自身が心がけている「完璧を目指さない仕事術」を紹介しました。
・無茶な目標を立てず、厳しい場合は直属の上司よりも上の役職の方に相談する
・効率重視の仕事を心がけ、問題解決につながる根本原因を探る
・完璧を目指さず、70点を取れるくらいのクオリティーで終わらせる
プレッシャーに弱い方でも、落ち着いて仕事に取り組めるような環境であれば、少しずつミスの回数も減るようになります。
しかし、どうしても自分には合わない職場の場合、転職や部署移動などを考えるのもひとつの手です。
周りの環境や自分の心がけ次第で「働きやすさ」は変わってくるので、お困りの方は現在の仕事のスタイルや職場環境などを見直してみるようにしてください。
上記の書籍も参考になりますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!