仕事で良い結果を出そうと懸命に取り組んだにもかかわらず、「こんなに努力しても結果が出ないなんて…」と落ち込むことは多々あります。
努力する姿勢は認められるかもしれませんが、ビジネスシーンでは「結果」が重要視されるので、昇進や昇給といった評価を得るのは難しくなるといえるでしょう。
【本記事はこのような悩みを持っている方におすすめ】
・これ以上がんばれない…どうやったら職場で認められる存在になれるの?
・無駄な努力はしたくない…これからどんなふうに取り組めばいいか知りたい!
今回は、「正しい努力の方向性」「具体的な設定方法」などについて解説していきますので、興味をお持ちの方は参考にしてみてください。
目次
なぜ努力しても結果が出ないのか
努力しても結果が出ない理由として、主に以下の3つが考えられます。
【努力しても結果が出ない主な理由】
・努力の方向性が正しくないため
・努力の量が足りないため
努力の方向性が正しくないため
努力の方向性が間違っている場合、どんなにがんばっても成果は出ません。
アーティスト志望なら歌の練習をする、料理人志望なら飲食店で経験を積む必要があるように、営業で結果を出したいなら「トーク力」「傾聴力」、事務作業の効率を上げるには「資料作成能力」などを高めていく必要があります。
また、以下のように「努力の方向性が少しだけ違う」場合も注意が必要です。
【正しくない努力の例(営業)】
・アポ数は十分足りているのに「アポ取り」のための営業トークを学ぶ
・トーク力は十分足りているのに「話し方」の練習をする
「今している努力が報われない」という方は、もしかしたら自分の課題を正しく認識できていないせいなのかもしれません。
努力の量が足りないため
単純に努力の量が足りていない場合にも結果は出づらい傾向にあります。
【努力の量が足りていない例(資格試験)】
・合格点を取りたいのに問題集を「1日1ページ」しかやらない
・1日だけ勉強して試験当日を迎える
上記のような例は少々極端なものの、ごく稀に見られます。
努力の量は可視化できるので、どちらかといえば「努力の方向性が間違っているケースの方が多い」傾向にあります。
正しい努力をするために必要なこと
もし現在「間違った努力」をしている場合、以下の方法を用いて軌道修正する必要があります。
【正しい努力をするために必要なこと】
・今している努力を紙に書き出す
・「今努力していること」の内容や量をチェックする
・「今努力していること」と自分が目指している「理想のゴール・状態」を見比べる
・自分の課題とゴールを考えたうえで具体的なアクションプランを練る
今している努力を紙に書き出す
まずは紙とペンを使って「現在している努力」の内容を書き出しましょう。
人によって異なるものの、おそらく以下のような形になるでしょう。
【努力の例一覧】
・早起きをして運動や読書などの「朝活」をしている
・外食を控えて自炊をしている
・業務の効率化を図るため、市販のビジネス書を読んで勉強している
・積極的に先輩に質問して疑問点を解消させている
・成約率を高めるためにオリジナルの営業トークを考え実践している
・毎日残業して誰よりも多くのタスクをこなしている
なお、「毎日残業して誰よりも多くのタスクをこなしている」は、昔僕がしていた「間違った努力」のひとつです。
仕事は本来「定時までにやるべきことを終わらせる」のが理想で、残業ありきの労働は原則好まれません。
「残業代稼ぎ」「がんばっている自分アピール」などの悪い印象につながってしまうおそれがあるため注意が必要です。
自分が目指している「理想のゴール」「状態」を確認し、「今努力していること」の内容や量と見比べる
続いて、先ほど挙げた努力の内容を選別するフェーズに入ります。
たとえば、自分の目標が「営業成績でトップになる」だった場合、以下のように区分します。
【努力の区分けの例(営業成績トップ)】
①朝活の読書や運動→直接的には関係がない(営業関連の書籍ならOK)
②自炊→直接的には関係がない(健康維持の観点から見れば有効)
③積極的に質問する→関係アリ
④残業ありきのハードワーク→関係はあるものの不適切
上記のように、直接関係があるものとそうでないもの、不適切なものなどに分けることができるでしょう。
「今努力していること」と自分が目指している「理想のゴール・状態」を見比べる
続いて、先ほど挙げた「今自分がしている努力」と「理想のゴール・状態」を見比べ、それぞれ有効だと思えるものをピックアップ・ブラッシュアップします。
「先輩に質問する」「ビジネス書を読む」といった努力は有効かもしれませんが、これらはやや抽象的なので、以下のように具体化をする必要があります。
【具体化のコツ】
・数字を用いる
・自分の感情や状態も付け加える
「いくつ質問するのか」「いつ質問するのか」など数字を用いることで具体化が可能になります。
また、「どんな感情や状況のときに質問するのか・しないのか」を明確にするのも有効です。
【質問の基準の例】
・すぐに聞きたい場合にはチャットではなく電話で質問する
・5分調べてわからない場合には聞く
質問の仕方ひとつで問題が解決されるかどうか変わってくるので、まずは一度整理してみることをおすすめします。
自分の課題とゴールを考えたうえで具体的なアクションプランを練る
最後に、今後行う具体的な努力の内容を考えていきます。
大事なのは、「自分の課題・弱点」「最終的にたどりつきたいゴール・状態」の2つを意識しながら作っていくことです。
【今後行う具体的な努力の内容の例】
①自身の課題が「トーク力」だった場合
・すでに作成している「オリジナルスクリプト」の内容を見直し、より話しやすく相手に刺さるものに修正する
・「トーク力」アップにつながる書籍を月に2〜3冊読んで実践する
②自身の課題が「顧客ニーズの把握」だった場合
・マーケティングをやり直し、お客さんごとのニーズの把握に注力する
・リサーチにかける時間を増やす
・いつどんな内容のDMを送るのかを先輩に質問する
上記は単なる一例であるほか、よりブラッシュアップできる点が多々あるため修正が必要です。
たとえば、「1日に何時間リサーチするのか?」「それは本当に実現可能か?」などシビアに見ていく必要が出てくるでしょう。
僕は過去上司から「全然具体的じゃないよね?」とツッコまれた経験を多数持っているので、「手痛い失敗はしたくない」と考えている方は「具体→抽象」のトレーニングを実施すると良いでしょう。
成果を出している人のほとんどは「正しい努力」を積み重ねている
今回は、「正しい努力の方向性」「具体的な設定方法」などについて解説しました。
・自分が望む結果が出ていない場合、努力の方向性が間違っている可能性がある
・正しい努力をするには「自身の現状把握」が大事
・努力の内容は徹底的に具体化させる
僕自身、「こんなに一生懸命働いているのになんでいつも怒られるの…?」「やはり要領の良い人には敵わないのか」などと愚痴めいたことをいってた時期がありました。(今でもたまにあります…)
しかし、今は愚痴を吐く前に「今自分がしている努力は正しくないのかもしれない」と考えることが増え、その結果「悲劇のヒーロー気分」に浸る回数はだいぶ減ったと認識しています。
発達障害の方はもちろん定型発達の方にも有効な取り組みなので、課題解決や目標達成のことで悩んでいらっしゃる方は、ぜひ一度「努力の方向性」を見直してみてはいかがでしょうか。
今回もご覧いただきありがとうございました!
それではまた。