サラリーマンの悩みのひとつとして、転職・退職・起業といった「キャリアの選択」が挙げられます。
このとき、自身の目標に向かって迷わず進んでいける人はほんの一握りで、多くの方は「どんなタイミングで決断すればいいかわからない…」「そもそもどこに向かって進んでいけばいいの?」などと悩んでしまうことが少なくありません。
【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】
・発達障害の短所が目立たない仕事に就きたい…
・今の仕事じゃなく、もっと違う仕事にチャレンジしたい…
今回は、転職のポイントや働きやすい職場の特徴などについて解説していきますので、お困りの方は参考にしてみてください。
目次
転職するときに押さてほしい考え方
まずは、新しい職場を探す際に持っておきたい考え方を3つ紹介します。
【新しい職場を探す際に持っておきたい考え方】
・「活躍<継続性」で選ぶ
・年収アップの必要性を考えてから応募する
「活躍<継続性」で選ぶ
転職をするとき、「この会社で活躍しよう!」といった自己実現願望を持ってしまうのはごく自然なことです。
しかし、自分の特性や能力に合わない職場である場合、活躍どころか「窓際族」みたいな扱いをされてしまう可能性もあるため注意が必要です。
実際、僕自身入社3ヶ月でクビになった経験を持っているので、転職先はより慎重に吟味して選ぶ必要があるといえるでしょう。
【実際に味わった挫折の例】
・業務の基本である電話対応がまったくできず、入社1ヶ月で先輩から匙を投げられる
・深夜まで残って練習したものの、成長が見られないと判断される
・リストラ宣告を受けた際、「努力が足りなかったからだよ」「甘えがあるからクビになるんだよ」と負のダメ押しをされる
結果を出せない人は会社の「お荷物」となり、改善できないと判断されると「リストラ」「左遷」「減俸」といった処分を下されます。
消極的な考え方にためらう方もいるかもしれませんが、「長く働ける会社・仕事なのか?」で選ぶのは、僕は立派な戦略のひとつだと捉えています。
年収アップの可能性も考えたうえで応募する
転職をするときに気になるのが「年収」で、基本的には「年収が高い会社に入りたい」と思うのが心情です。
しかし、先ほど紹介した「活躍<継続性」」の視点で転職する場合、特に年収アップにこだわる必要はありません。
未経験転職、障害者雇用での転職なら年収ダウンは仕方ない
今の仕事が自分に合わない、やりたいことを求めて転職する場合、人によっては未経験の求人に応募することになります。
未経験の職種に転職するとなれば、希望年収を下げざるを得ません。
また、「障害者雇用枠」に応募する場合、正社員ではなく契約社員・パートなどの雇用形態になることが多く、こちらも年収ダウンは避けられません。
【障害者雇用の年収レンジ】
・身体障害者の平均年収→約258万円
※週30時間以上勤務の場合は約298万円
・知的障害者の平均年収→約141万円
※週30時間以上勤務の場合は約165万円
・精神障害者の平均年収は約150万円
※週30時間以上勤務の場合は約227万円
参考:厚生労働省「平成30年度障害者雇用実態調査結果」
なお、30歳以上の未経験転職・障害者雇用枠への応募は数も限られてくるので、書類選考すら通らないことも珍しくありません。
実績があれば年収アップを狙える
過去の経験や実績を活かせるような求人に応募する場合、年収アップは可能です。
【年収アップが狙えるケース】
・仕事は好きだけど人間関係が悪いため転職する場合
・夫の関係で引っ越さなければならず、できれば同じ仕事に就きたいと考えている場合
上記のようなケースでは、内定のハードルはやや下がることになります。
ただし、やる気がない人や基本的な受け答えができない人は容赦なく落とされるので、面接の準備は入念に行うようにしましょう。
「働きやすい」を職場を見つけるうえで大切になるポイント
働きやすい職場の特徴として、主に以下の3つが挙げられます。
【「働きやすい」職場の特徴】
・ワークライフバランスが取れている
・メンタルヘルスに理解がある
・副業OK
今の仕事を行いつつ転職活動をするのは非常に大変です。
「終業後のわずかな時間を使って新しい会社を探す」「貴重な休日を使って書類を作成する」といった努力をする必要があるので、なるべく短期間で終わらせるのがコツといえます。
ワークライフバランスが取れている
「ワークライフバランスを社員に提言している会社の方が売上や社員満足度が高い」といわれているのにもかかわらず、実際に実施している企業はごく少数です。
たとえば、以下のような特徴はる会社は「ワークライフバランスが取れている」といえます。
【ワークライフバランスが取れている会社の特徴】
・育休制度が充実している
・長時間の残業が常態化していない
・怒鳴り声が飛び交わない
・有給が取りやすい
・リモートワークが許可されている
どんな職場が「ホワイト」なのかは人によって異なりますし、それにすべての条件を満たす会社はそれほど多くありません。
妥協できる範囲を見つけ、「ここなら体調を崩すことなく働けそうだ」と思える会社に入ることができれば転職は成功といえるでしょう。
なお、「ワークライフバランス」については以下の記事で詳しく解説していますので、よければこちらもチェックしてみてください。
メンタルヘルスに理解がある
仮にメンタルを病んでしまい、出社できなくなったとしても、休職に理解がある会社なら辞めずに済むかもしれません。
また、多様な組織体系をしている規模が大きい会社なら、部署異動によって問題が解決することだってあります。
一方、メンタルヘルスの理解が浅い会社の場合、以下のような発言をする上司がいる可能性が高いため注意が必要です。
【メンタルヘルスに理解がない上司の発言例】
・おれが若い頃はもっとがんばってたぞ!
・つらいのはみんな同じなんだから、我慢してよ
・体調不良で休みたい?そんな甘えたことをぬかすやつはいらないよ
正直なところ、「みんなつらいから我慢して」と部下に伝える上司は、マネジメント力に欠けていると言わざるを得ません。
本当に部下のことを考えている上司なら、問題の解決に全力で取り組むはずですし、僕が上司なら迷わず改善策を一緒に考えます。
働きやすさは1つのものさしだけでは図れませんので、メンタルケアを優先させて次の仕事を選んでみてはいかがでしょうか。
副業OK
仮に自分の能力が活かせる会社であったとしても、体調を崩してしまうほどのハードワークが求められる環境であれば、おそらく長く続けていくことは難しいといえるでしょう。
そのようなとき、転職ではなく副業やパラレルワーク(複数の仕事を並行して行う働き方)という手段を講じるのもひとつの手です。
副業をしている多くの方は、以下のような安心感を得ているためです。
【副業をしている方が持っている考え方】
・会社の給料は少ないけど、個人で受注している仕事があるから収入面での不安はないよ
・嫌な上司がいるけど、副業仲間に励まされているから平気だよ
また、仮に副業で失敗してしまっても、それまで培ったスキルや経験はずっと自分の中に残り、自身の資産として活用することが可能です。
スティーブ・ジョブズの言葉にある「Connecting the dots(コネクティング・ザ・ドッツ)」のように、将来「あのときやっていた副業の中で得たスキルが今役に立っている」と思うことは決して少なくありません。
実際、僕も過去に身につけた「ライティング力」「クライアント様との交渉力」などは、今の仕事で大いに役立っていると実感しています。
目先の結果だけにとらわれず、自分のやりたいことを少しずつ続けていくことで、理想のキャリアを実現していきましょう。
自分にとって無理なく働ける職場を探そう
今回は、今後のキャリアに悩んでいる発達障害の方に向けて、転職のポイントや働きやすい職場の特徴などについて解説しました。
・キャリアチェンジするときは、「無理なく続けられる職場か?」に焦点を当てながら探していく
・基本的に自身のメンタルケアを優先させつつ働く
・「会社にしがみつくマインド」は捨て、自分にとって興味のある副業にチャレンジする
キャリアアップも大事ですが、まずは「生き残る」ことを意識した転職をした方が、特にADHD・ASDの方にとっては良い結果になるのかと思います。
いくら年収が高くても、長時間残業やパワハラによってメンタルを病んでしまっては元も子もありません。
もし自分にとって合わない仕事に就いてしまうと、大きなストレスを抱えながら働くことになってしまうので、きちんと計画を立ててからキャリアチェンジの準備を進めるようにしましょう。
上記の書籍も参考になりますので、よければぜひチェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!