【後悔しない人生】正直な自分・求める人生に必要な「自己省察」とは?

自己啓発の第一歩として、「自己省察」を始めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

自己省察は、自分の欲や夢の源泉を知り、理想の人生を切り開くのに必要な力、または人生の幸福度を高めるために行うワークなどのことを指す言葉です。

 

自己省察のワークを行う場合、少々抽象的な質問に答えていく必要があり、なかには「これで本当に合っているのかな…?」と困ってしまう方も少なくありません。

 

【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】

・自己省察ってなんだか難しそう…学生時代にやった「自己分析」じゃダメなの?

・自己省察をしているけど、いまいちしっくりこないな…

 

今回は、自己理解を深めるために行う自己省察の概要や具体的なやり方、大事なポイントなどについて解説していきますので、お困りの方は参考にしてみてくださいね。

 

自己分析と自己省察の違い

自己分析は、主に自身の内面を整理し理想の仕事・企業を見つける際に行う作業のことです。

 

【自己分析をする際に考えるべきことの例】

・長所、短所

・やりたいこと

・興味がある仕事、会社

・仕事をするときに大切にしたい価値観

・10年後のキャリアについて

 

個人差はありますが、主に「就職」に必要な要素を挙げていくことになります。

 

一方自己省察のワークは、自分の興味や長所などのほか、自分がどういう人間で何を目指しているのかといった幅広いカテゴリーを網羅するものになります。

 

【自己省察の際に考えるべきことの例】

・人生を通じてやりたいこと、成し遂げたいこと(夢、目標、希望など)

・人生の中で大切にしたい価値観(健康が大事、お金持ちになりたい、自分の好きな仕事をするなど)

・自身の中で持っていたい信念(誠実でありたい、友情を大切にしたい、家族との時間を増やしたい)

 

自己省察のワークでは、20〜100個ほどの単語(夢や健康など自分の価値観につながるもの)の中から「これが大事!」と思うものをピックアップし、そこから「自分の歩むべき理想の人生」について考えていくことになります。

 

就職時だけではなく人生全般で活きてくるため、きちんと終えられたときには、今後発生し得る「ライフイベント(進学・就職・結婚・転職など)」のときでも迷うことなく決断できるようになるといわれています。

 

自己省察の重要ポイント

自己省察のワークをする場合、以下のポイントを押さえておく必要があります。

 

【自己省察で重要になるポイント】

「なぜ」ではなく、「なに」を考える

・反証の質問をする

・対比する

・ライフストーリーを作る

 

少々難しい内容も多くありますが、いずれも大事な内容なのでぜひチェックしてみてください。

 

「なぜ」ではなく、「なに」を考える

自己省察のワークを行う際、自分のことを深く知るために、自分の短所や苦手なことにも真摯に向き合わなければなりません。

 

【表面化した「嫌な思い」の例】

・どうして自分は短期記憶が苦手なんだろう…

・ほかの人なら簡単にできることができないなんて、本当に情けない…

 

実際に僕が自己省察のワークをしたときは、上記のような負の感情がたくさん湧き出てきました。

 

これでは「自分はなぜできないのか?」と余計に自分を責めてしまうことになり、自己省察が進まなくなってしまいます。

 

そのため、「なぜ?」ではなく「なに?」と自分に問いかけることを意識してみてください。

 

【「なに」を使った質問の例】

・自分はなにができなかった?

・なにを変えたいのか?

・なにが自分を動かすエネルギーになっているのか?

 

このように「なに?」をベースにして考えていきます。

 

また、「なぜ・なに」の2つは以下のような違いがあります。

 

「なぜ(why)」→抽象的

「なに(what)」→具体的

 

①のケースでは、「なぜ?」と考えて具体的な解決策を考えていくことになります。

 

一般的なビジネスシーンでは有効ですが、自己省察の場合、自分の思考がまとまらず良い解決策を出すことができません。

 

【「なぜ」を使った質問をすることで発生し得る負の感情の例】

・もしかして今までのやり方が間違っていたから失敗したのでは?

・もっとちがうトレーニングメニューにすればよかったんじゃないかな?

 

一方、「なにができなかった?」と考えると、なかなか出なかった答えが1つにまとまり有効な打ち手が見つかることになるでしょう。

 

【「なに」を使った質問することで発生する「未来的な問いかけ」の例】

・これまでしてきたダイエットのどんな点(なに)が悪かったのかな?

・どうすれば(なにがあれば)現状に満足できるようになるのかな?

 

上記のような意味合いを持つことから、「なぜ?」は抽象的な思考法、「なに?」は具体的な思考法と呼ばれています。

 

もちろん、「なぜ?」という問いかけも大事で、新しいアイディアを出す際など、どうしても使わないといけないシーンも多々あります。

 

しかし、仕事でミスしてしまったときや、自分を知りたいと考えたときに「なぜ?」の問いかけをすると、まるで犯人捜しのようにネガティブな意見ばかり出てくるようになるので注意しましょう。

 

反証の質問をする

反証の質問とは、うまくいかなったときは『そのことによって得られるメリット』を考え、うまくいってるときには『もし、これがうまくいってなかったらどうなるのか?』を自分に問う質問のことを指します。

 

物事がうまくいかなった場合に行う「反証の質問」

たとえば、大事な仕事でミスをしてしまったときは、以下のように考えるようにします。

 

【反証の質問の例】

・たしかにミスをしてしまったけど、そのおかげで今までの悪い習慣を見直せるようになった

・きちんと謝罪したことで、これまで以上に職場の人と深く話せるようになった

 

上記のように考えていくと、落ち込むことなくポジティブに向き合うことができます。

 

そして、今度は仕事がうまくいったシーンを考え、あえてできなったことに目を向けていきます。

 

【反証の質問をした後に行うべき思考の例】

・もしかしたらあのとき、もっと◯◯していたらもっと良い結果になっていたかもしれない

・そういえば、あのとき△△していたらもっと早い納期で終えられていたかもしれない

 

このように考えていくことで、より生産的なアイディアが思いつくようになるでしょう。

 

物事がうまくいっている場合に行う「反証の質問」

仕事で成功したり、自分が立てた目標に向かってうまく取り組めているときは、どうしても少し油断してしまいがちです。

 

反証の質問の例を「ジムでトレーニングして身体が引き締まった」「商談がうまくいった」の2つのケースで見ていきましょう。

 

【反証の質問の例】

・ジムに行ってしっかりと鍛えたからダイエットできたけど、もし挫折していたら以前の体型のままだったな…

・たしかに今回は無事に契約できたけど、それは同僚のサポートがあったからこそだ。もしサポートしてもらえなかったらおそらく破談になっていただろうな…

 

成功体験だけに目を向けると、「油断」「過信」「おごり」などが生じやすくなります。

 

これらは次回の失敗につながる大きな要因のひとつになり得るので、常に物事の表裏を冷静に見て、自分の理想とする姿や目標に向かって軌道修正していくことを心がけてみてください。

 

対比する

今日と昨日、今週と先週など、2つの時期を意識しながら自分のことを深掘りしていくと、新しい自分が見えてくることが多くあります。

 

【対比の例】

・先月は仕事のことで悩んでいたけど、今月は少し調子がいいな。どんなことが自分に良い影響を与えているんだろう?

・先週に比べて今週は具合が悪い…上司からのパワハラがすっと続いているし、転職活動しないといけないかな…

 

このように過去の自分と比較すると、たとえネガティブなことがあったとしても、自分を客観的に見られるようになり、具体的なアクションを起こすことができるようになります。

 

また、以下のように考えるとより具体的に自分のことが見えてくるようになるでしょう。

 

【対比の際にやるべきこと】

・これまでの仕事の向き合い方と違う点、同じところを確認する

・今やっている仕事に対して抱いている感情を把握する

・仕事で感じるストレスの源泉を可視化する(過去と比べて)

 

少々複雑かもしれませんが、自分の目標や今後の行動を決めるためにも少しずつ考えていきましょう。

 

ライフストーリーを作る

「ライフストーリー」とは、自分のこれまでの人生を書き表した小説のような物語のことです。

 

まるで小説の主人公になったように、自分の人生を振り返りながら書いていくことで、自分のことを深く知れるようになります。

 

たとえば、以下のような質問を自分に投げかけていきます。

 

【ライフストーリーを作る際に投げかける質問の例】

①これまでの人生の中で、どんなイベントがあり、それが今の自分にとってどんな意味を持つものだったのか?

②「①」で挙げたイベントの時期や場所、関わった人物は?

③「②」で挙げたもの、コト、人は自分にとって大事だったか?

 

たとえば僕の場合、中学生のときに同じクラスの人からいじめを受けたことや、苦労して入った大学に馴染めなかったこと、新卒で入った会社をクビになったことなどが挙げられます。

 

これらの出来事によって、「いじめやパワハラなど人を傷つける行為をするような人にはならない」「生きづらさを抱えている人の味方になりたい」と思うようになりました。

 

また、ライフストーリーの最後に「~という人物の成長の物語」のような形にして締めてみると、より鮮明な自分が見えてくることになるでしょう。

 

【「~という人物の成長の物語」と締め括ることで見えてくるもの

・自分が大切にしている価値観

・自分にとって大事な人

・さほど重要ではない人

・今後の目標

・決断するうえでの基準

 

なお、実際にライフストーリーを作ってみると、いくつか矛盾することが出てくることも少なくありません。

 

たとえば、普段は1人で黙々と作業することが好きな人でも、高校や大学のときの部活で仲間と共に達成感を得ることができたといったケースです。

 

しかし、人は時間が経つにつれてある程度変化する生き物なので、「あのときの自分と今の自分はこんなに変わっているんだな」と、あまり気にせず書いていきましょう。

 

自分を深く知ることができる自己省察に取り組もう

今回は、自己理解を深めるために行う自己省察の概要や具体的なやり方、大事なポイントなどについて解説しました。

 

・自己省察のワークを行うことで、これまでわからなかった「自分」を発見できる

・過去の自分を今の自分を比べてみる

・これまでの人生を1つの小説にして書き上げてみる

 

現在は非常にストレスフルな世の中であり、今日1日を生きるだけでも大変に感じることが多くあります。

 

そのような状況では、自分が本当にやりたかったこと、大切にしたい価値観などが埋もれてしまっても仕方ありません。

 

しかし、自分の求める人生を歩むためには「自分の価値観に沿った行動をする」ことが欠かせないので、後悔したくない方は一度自分自身の内面を整理してみることをおすすめします。

 


 




上記の書籍も参考になりますので、よければチェックしてみてくださいね。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

それではまた!

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