今月の目標が未達なのにどうして集中できないんだろう…
好きな趣味なのに全然没頭できない…
やりたいこと、やらなきゃいけないことに対し、集中して取り組めないことも少なくありませんよね…
特に体調が悪いわけでもなく、「いつからこんな風になったのだろう?」と思い悩む方も多いのではないでしょうか?
今回は、自分のやりたいことに集中したいという方に向けて、ACTのコネクト・ウィズ・モーメントを紹介していきます。
認知行動療法のひとつでもあるACTの大事な部分なので、よければ最後までお付き合いくださいね。
目次
ACTの「コネクト・ウィズ・モーメント」
体調不良・メンタル不調の場合は除き、目の前にある仕事に集中できない人は、余計なことに意識が向いていることがほとんどです。
抑うつ状態や倦怠感などの症状が強く出ていると、寝て起きることすら大きな労力がかかります…
ネガティブな思考や感情(シンキングセルフ)にとらわれてしまうと、好きな趣味にも興味を持てなくなってしまうでしょう。
逆に、嫌いな仕事でも興味を持つことができれば、時間を忘れて没頭することができるかもしれません。
なお、シンキングセルフについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、もしよければ併せてご覧くださいね。
マインドフルネスとの違い
ACTは、今この瞬間に集中するというマインドフルネスに通じるものもありますが、ACTの場合は自分の経験を受け入れつつ、行動に移すことが重視されます。
さらに、ACTは「有効性至上主義」なので、役に立つか立たないかという点で物事を判断します。
一方マインドフルネスは、判断せずにどんな感情や思考も受け入れ、その場で瞑想するのがメインとなりますが、ACTはマインドフルネスを使いそこから実際に行動することに重きを置いています。
・マインドフルネス→自分の呼吸や手先など、なにかひとつのことに意識を向けて瞑想する
・ACT→マインドフルネスを媒体にして実際に行動する
上記のような違いがあり、ACTは行動ベースの心理療法ということがあらためてわかります。
「コネクト・ウィズ・モーメント」に必要なのは好奇心
集中できずに困っている人の多くは、余計なことに集中力を持っていかれている可能性があります。
コネクト・ウィズ・モーメントは過去や未来から現在に引き戻すトレーニングともいわれています。
これは、当たり前の日常にも好奇心を持って接することとほとんど同じ意味で、今目の間にあるものに没頭できれば簡単に集中状態(フロー)に入ることができます。
フローとは?
たとえば、何か新しい映画を観ようとした場合、上映中の映画について調べますよね。
アクション系か、それとも恋愛系かなど、調べている間は没頭している状態です。
このように、時間を忘れて取り組み続けることを「フロー状態に入る」と呼びます。
・サッカーのPK
・100メートル走のダッシュ中
・受験の本番
このような間は、過去の後悔や未来の不安はなくなり、「今この瞬間」に集中できるようになります。
自分には好奇心がない?
私には好奇心を持てるようなものはないよ…
上記のように、好奇心が持てずに悩んでいる方も多いのですが、このような方は、没頭する手前で止まっている可能性があります。
たとえば、ケーキ屋さんで大好きなケーキを見たら、そのまま買って食べたくなりますよね。
このように、一度スイッチが入れば多くの場合そのまま没頭状態になるのですが、周りの喜びや好奇心に鈍感の方は買わずに帰ってしまうでしょう。
これは、シンキングセルフが邪魔をしているからだとされています。
シンキングセルフが持つ「物語」に注意
一般的に、仕事でミスをした=自分はダメなやつとはすぐに結びつきませんが、シンキングセルフの状態になっている方は、勝手に妄想を膨らませてまるで事実のように認識してしまいます。
このような妄想やイメージをACTでは「物語」と呼びます。
この思考の物語に心を持っていかれている人は、常にこの物語が頭に浮かび、「なぜか集中力に欠ける」と悩むことになるのです。
このような状態になっている方は、まずは以下の記事で解説している「オブザービングセルフに入る」ことから意識してみてください。
コネクト・ウィズ・モーメントで必要な集中力を高めよう
今回は、仕事でや家事で必要な自身の集中力を高めることができる、ACTのコネクト・ウィズ・モーメントについて解説しました。
・さまざなものに「つながる」感覚を持つ
・マインドフルネスとの違いを把握する
・好奇心を持ち続ける
コネクト・ウィズ・モーメントの基本は、目の前にあることに没頭し、過去の後悔や未来の不安を考えないようにすることです。
思考や感情の物語に心が持っていかれている人は無快感症(楽しいことでも何も感じなくなる症状)の可能性も否定できません。
うつ病などの精神疾患につながるおそれがあるので、不安な方は一度専門の病院を受診してみるのをおすすめします。
また、よければこちらの本もご覧になってみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!