適応障害になって困ったことのひとつに、判断力が落ちたというものがあります。
元々優柔不断の正確であり、要領の悪さも相まって、一つひとつの作業や動作にかなりの時間がかかってしまいます。
・ノルマをこなさないのにできない…
・みんなはテキパキ進めているのに自分だけ荷物になっているかも…
・なんだか体調も悪くなっている…
適応障害なのだから仕方のないことですが、適応障害の理解があまりない方から見れば、どれも言い訳に聞こえるでしょう。
今回は適応障害でつらい毎日を送っている方に向けて、自分を責めることなく仕事に取り組んでいけるように心がけていることを実体験ベースで書いていきます。
目次
【適応障害後に取り組んでいること①】失敗して当たり前だと思う
仕事に取り組む際、ミスがないよう注意しながら進めていくのが一般的です。
しかし、人間である以上ミスは起こるものであり、完璧に仕事をするというのはどんな優秀な方であっても大変なことです。
特に体調が悪いときやメンタルが病んでいるときなどは、仕事に集中することができず、ケアレスミスも増えてしまいますよね。
うまくいかなくて当然・うまくいったら儲けもの
なので少しハードルを下げ、自分は完璧にはできないと思って仕事に取り組むようにしています。
・やっぱりミスをしてしまったけど、まあしょうがないよね…
・今回はミスなくできたぞ!奇跡が起きたぞ!
・でも、普段はミスするし、今回はたまたまだよ
最初から完璧じゃない自分を想像することで、できなかったときのダメージを最小限に抑えることができます。
また、ミスなく仕事ができた場合、まるで好きなアーティストに会えたかのような高揚感を覚えます。
マウントの予防になる
自分の期待値を下げることで、他人に自慢することなく謙虚な態度で人と接することができます。
一方、自分は完璧に仕事ができるといつも思っていると、ちょっとしたミスでも自分を責めてしまうようになります。
・新人でもできるようなことで失敗するなんて…
・もっとできたのにどうして…
完璧でいようとするあまり、無意識に自分自身を責めてしまうようになります。
また、「最初はすごい人だと思っていたのになんだか期待外れだよ」など、最初の期待値が大きい分、評価の下がり具体も大きくなります。
いずれにせよ、あまり自分の期待値を上げすぎないことが重要ですね。
【適応障害後に取り組んでいること②】選択肢を絞る
やることがたくさんあるだけで、メンタルが弱い僕はかなりテンパってしまいます。
仕事はもちろんプライベートでも同じで、基本的に何かするとき3つ以上の選択肢が出てくると、その途端に迷ってしまいます。
結果的に失敗することも多いので、基本的に仕事はもちろん日々の生活でもやることは少なくするようにしています。
・午前中は作業に集中し、連絡事項は午後に行う
・洋服の数を減らし、出勤時や外出時の服を固定化する
・月~金の食事を作り置きしておく
ほかにもたくさんありますが、生活のほとんどをルーティン化することによって、判断の回数を減らし、頭を休ませるようにしています。
ウィルパワーと呼ばれれる意志の力を節約し、大事なことだけに意識を向けるのがコツですね。
【適応障害後に取り組んでいること③】自分の代わりはいくらでもいると考える
僕は昔コンビニ経営をしていて、たくさんのスタッフに助けられながら働いていました。
オーナーというのは基本的にお店に住んでいるような存在であり、何かトラブルがあれば寝ている状況でも起こされてかけつけなければなりません。
業務内容は比較的だれでもできるものですが、その仕事内容はかなりハードなものになります。
たしかにオーナーという代わりはいませんが、自分だけしかできない業務というのはほとんどありません。
コンビニで働いた経験がある方ならご存じかと思いますが、売り上げの管理やお店のレイアウトなど、比較的重要な業務でもスタッフさんだけ行うことは可能です。
逆にレジ打ちやごみ捨て作業などの雑務も、スタッフに任せるのではなくオーナー自らやることも珍しくありません。
みんなでカバーし合い、ひとつのお店を作り上げるために創意工夫するのが店舗運営のコツです。
属人化させない
ミスをしたとき、【お前の代わりはいくらでもいるぞ!】とパワハラ上司にののしられることも多いのですが、逆に代わりが効かない仕事の方が珍しいですよね。
たとえば人気芸能人の方がドラマの撮影中、体調不良になり撮影が困難になったときは、放送を延期したり代役を探したりしてスケジュールを調整します。
なので、「どんなときでも頑張らなきゃいけない!」と思い詰めることはないんです。
また会社員の方なら、以下のように仕事を属人化させないことも重要です。
・だれでもできるようにマニュアルを作る
・担当者の方が休んでもいいように、顧客管理ツールを使って情報を共有しておく
・ヘルプを頼めるような組織づくりをしておく
組織全体が努力することによって、従業員一人ひとりが過度なプレッシャーも感じなくなるようになります。
実際に今勤めている会社は、僕がいついなくなってもいいような仕組みになっています(笑)
自分自身は替えが効かない「存在価値」がある
属人化するような仕事は危険であり、組織としてはあまり正しくはない姿だと思うんです。
だからといって、自分は誰からも必要とされない、何の価値もないなんて思わないでください。
仕事のうえでは代わりはいるけど、自分の代わりはどこにもいません。
家族や友人にとって、あなたはかけがえのない存在になっているはず。
冷蔵庫などの家電は機能的価値で判断されます。
人も能力やキャリアなどの機能的価値を評価されがちですが、「その人がいるだけで安心する」などの「存在的価値」も併せ持っており、家族や恋人であればこちらの方が大事です。
ミスをしてしまっても、粗末に扱われても、自分を見失わないように生きていきましょう。
適応障害を良い機会に捉えて今までの考え方・働き方を見直そう
今回は適応障害と診断された後、自分を責めることなく仕事に取り組んでいけるように心がけていることをご紹介しました。
・失敗して当たり前と考える
・選択肢を絞る
・自分の代わりはいくらでもいると思う
メンタルに負荷をあまりかけず、自分のペースで働きつつ、寛解に向けて取り組み続けていくのが重要です。
また、こちらの本も参考になりますのでよければチェックしてみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
それではまた!