自分にとって大事なことが気になってしまい、うまく思考が回らず不安になってしまうことはないでしょうか?
不安の感情は誰しも持っているものですが、それが行き過ぎてしまうと大きなストレスとなってしまいます。
【このような悩みを持つ方におすすめの記事】
・いろいろなことが気になって行動できない…
・上司や友達から「気にしすぎ」と言われてしまう…
今回は、漫然とした不安感に困っている方に向けて、不安対策のポイント、そして不安を感じないようにする方法などについて解説しますので、気になる方は参考にしてみてください。
目次
不安に対する基礎知識
まずは、不安に対する基本的な知識を押さえておきましょう。
以下の3つを頭に入れておくと、不安感・焦燥感などを覚えにくくなります。
・不安に感じることの約9割は起こらない
・心配事は「飼い慣らす」と良い
・人はあいまいな不安や恐怖に耐えられない
不安に感じることの約9割は起こらない
自分が抱えている問題について考えるのは大事なことですが、気にしすぎの状態になってしまうのは好ましくありません。
いつも不安感に襲われるような状態では、心穏やかに過ごすことができませんが、人が抱く心配事のほとんどは起こらないとされています。
ペンシルバニア大学のボルコヴェック教授らの研究によると、心配事の79%は実際には起こらず、しかも、残りの21%のうち、16%の出来事は、事前に準備をしていれば対処が可能だそうです。
・大地震が起きたらどうしよう…
・仕事をリストラされたら食べていけない…
・子どもが怖い犯罪に巻き込まれたら…
このような不安を持つ方も少なくありませんが、実際にはほとんど起こらないといわれています。
もちろん「全然気にしなくても大丈夫!」と断言することはできませんが、過度に恐れることはないといえるでしょう。
心配事は「飼い慣らす」と良い
心配事をまるでかわいいペットのように扱うと、その心配事について悩まなくなるといわれています。
基本的に、ペットとどのように暮らすのかは飼い主が自由に決めます。
ごはんのメニューや散歩の時間など、飼い主になればありとあらゆることを決めることができ、そこに恐怖感を覚える人はほとんどいません。
かわいいペットと同じように不安感を飼い慣らすことで、徐々にメンタルが落ち着いてくるようになるというわけです。
不安を飼い慣らすときは「可視化」しよう
不安を飼い慣らすには、不安に感じていることを可視化させることが重要です。
【可視化のやり方】
①不安に感じていることを紙に書き出す
②不安のレベルを10段階で設定し、今感じている不安感はどのくらいかを把握する
不安を紙に書き出す行為はエクスプレッシブブライティングと呼ばれています。
これには一定の不安感の解消効果があると認められており、認知行動療法ひとつとして採用されています。
また、不安を10段階で設定(不安階位層)して今のレベルを把握するのも有効です。
なお、エクスプレッシブブライティングについては以下の記事でも解説していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
人はあいまいな不安や恐怖に耐えられない
人は正体不明のものに恐怖を感じやすいという習性があります。
おばけや超常現象などが「正体不明」の代表例ですが、この場合、幽霊そのものではなく、「幽霊というよくわからないもの」に対して恐怖を感じていることが多いとされています。
そのため、以下の方法を実践し、よくわからない状態から「理解可能」な状態にしていきましょう。
・不安に感じることがあれば文字にする
・言葉にして誰かに話してみる
心配事や悩み事は、どこか曖昧で漫然としていることも多いので、上記のような方法ではっきりさせてしまえば、さほど気にならなくなるかもしれません。
自分で決定してやったことなら大きな問題はない
人は、自分で決められるものに対し、心が擦り切れてしまうほどのストレスは受けないといわれています。
【具体例】
・絶叫系のアトラクション
・スカイダイビング
・トライアスロン
上記の3つは強い恐怖心を覚えるものですが、基本的に「自分で決めたうえでチャレンジするもの」であり、長期にわたりストレスに感じることはそれほど多くありません。
一方、突然のトラブルや上司からの無茶ぶりなど、自分で把握できないものについては大きなストレスとなるため気をつけましょう。
不安と時間の関係性
日々の生活の中で、「もっと時間があればいいのにな…」と思うことはないでしょうか。
僕自身も、仕事中はいつも時間に追われているような感覚になってしまうことが多いです。
時間がないと思い込んでしまうと、今よりも大きな不安感に襲われてしまう可能性が高まるため注意が必要です。
時間がないという思い込みの弊害
どんなに切羽詰まった状況でも、「まだまだ全然余裕だから!」と自分に言い聞かせることで、忙しさをある程度軽減できるといわれています。
これは、人は焦りや緊張によって、あらゆるパフォーマンスが通常時よりも下がるためです。
【焦りや緊張を感じる主なシーン】
・プレゼンや商談
・スポーツや芸事などの大会・コンテスト
・大学などの入学試験
・資格試験や昇進試験
社会人や学生などが緊張する主なシーンを4つ取り上げましたが、いずれも切羽詰まった状況では、たとえ熟練者であっても、いつものパフォーマンスが出せなくなるといわれています。
焦りによるデメリット
焦ることで作業効率が下がり、その結果思っていた以上に作業が進まないという事態に陥ってしまうことも珍しくありません。
そして締め切りが近づくにつれて、【作業が終わらない…どうしよう時間が足りない!】と思い込んでしまうのです。
ここまで解説してきたように、仕事が終わらないのは、焦りや緊張による作業効率の低下によるものです。
多くの人はこの点に気づかず、勘違いをして「時間が足りなせい」せいにしてしまうようになるのです。
余計な不安や恐怖を感じないようにするには?
「どんな大学に行けばいいのか」「どんな仕事に就くのか」など、将来のことで悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。
このような悩みを抱えている方に向けて、どんな小さなことでも大丈夫なので、無理のない範囲で行動してみてはいかがでしょうか。
チャレンジを重ねて自分の人生を自らの手で切り開いていけるという感覚を持つと、今現在抱いている不安もやわらいでいきます。
マインドフルネス瞑想をする
不安を感じたときは、基本的にマインドフルネス瞑想をするのがおすすめです。
先述した「時間が足りなくなってしまうことで生じる焦り」対策としても有効なので、ぜひ実践してみてください。
【マインドフルネス瞑想(不安対策バージョン)の主なやり方】
①自分は不安になっているということを認める
②なぜ不安になっているのか、その理由について考える
③不安になっている自分を受け入れながら、呼吸に集中する
④不安の感情がなくなっていくことを感じるまで続ける
呼吸の回数、時間などは人によって変わるので、何度か試して自分に合う形で取り組むと良いでしょう。
注意バイアスに気をつける
注意バイアスとは、【特定のことに繰り返し目を向けてしまう】という人の持つ習性・思い込みのことです。
ほかにもさまざまなバイアスがありますが、ほとんどの方がこのバイアスにかかっているといわれており、非常にやっかいなバイアスとして知られています。
特に不安や恐怖に目が向いてしまうと、そのことばかり考えてしまうようになるため、なるべく自分の好きなものに意識を集中させてみましょう。
心配することを【良いこと】と思い込まない
そもそも、人はどうして心配してしまうのでしょうか。
一般的に、心配は失敗してしまう行動を避けるためにするものとされています。
つまり、心配することによって行動そのものが制限されるのは、本来の趣旨とは異なるともいえます。
そのため心配をした後は、なるべく次の行動を取るための準備をすることが大事だといえます。
・誰かに相談する
・ノートに書き出して解決策を考える
・実際に対応する
どんな小さなことでも行動に移さないと、いつまで経っても状況は変わりませんし、自己肯定感も下がったままになります。
きちんと準備をして、具体的なアクションへとつなげていきましょう。
不安や恐怖は次の行動のエネルギーにしよう
今回は、漫然とした不安感に困っている方に向けて、不安対策の方法・注意点について書いてみました。
・想像上のトラブルは85%起きないため過度な心配は不要
・漫然とした不安は紙に書き出すなどしてはっきりさせる
・焦ったときもどっしり構えて時間に対する焦りをなくす
僕自身、不安や焦りによって今この瞬間に集中できず、いつも何かに追われている感覚があります。
呼吸に集中するマインドフルネス瞑想や、自分の気持ちを紙に書き出すエクスプレッシブライティングなど、自分の感情と向き合いながら、自分のやるべきことを進めています。
目の前の作業に追われて忙しい思いをするのはつらいので、あまり自分を思い詰めず、適度にリフレッシュしながらこなしていきましょう!
上記は非常に役立つ書籍なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた!