どうしてすぐに判断できないんだろう…
優柔不断でいつも先延ばしにしちゃうんだよね…
元々の性格にもよりますが、優柔不断でなかなか決断できないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
特にADHDの方は決断するまでの時間が長く、実際に行動するまでに多くの労力を必要とするといわれています。
今回は、ADHD特有の悩みである「判断ミス」が起きてしまうケースについて、僕の実体験も織り交ぜながら解説していきますので、お困りの方は参考にしてみてくださいね。
目次
判断に迷うケース
どんな業種や職種でも仕事上でのトラブルはやはり起きてしまうものかとは思いますが、以下のような状況ではそれが一気にややこしくなります。
・不明瞭な指示が多い
・複数の仕事を並行して進めている
曖昧な指示が多い
定型発達の方も含まれますが、特にADHDの方は「漠然とした指示がわからない」などの悩みを抱きがちです。
僕自身も苦手で、「ちょっと修正してくれる?」みたいな指示があった場合には軽いパニックになります。
そのため細かく質問して全体像を把握するのですが、それでもあいまいな指示を出され、作業後に「本当にこれでいいのかな?」と不安になることも珍しくありません。
複数の仕事を並行して進めている
ADHDの方は基本的に複数の仕事を同時に行うのが苦手とされています。
・Aの仕事を進めていたものの、突如Bのクライアントに提出する書類を作るように指示される
・Cの請求書を作っていたものの、急ぎでDのクライアントのところに出向かなければならなくなった
このような場合、仕事を途中で中断することになり、それが頭のワーキングメモリを圧迫して、目の前にある仕事に集中できなくなってしまうのです。
良い判断を行うために押さえておくコツ
決断できないと時間ばかりが過ぎてしまうため、決断力を高めていく必要がありますが、そう簡単にはいきませんよね…
仕事をスムーズに進めるためにも、ここからは決断力を高めるコツを紹介していきますので、自分に合うかどうか試してみてください。
自分が持っている考え方のクセを知る
「上司の指示があいまいで理解できない」「他の人の2倍ほど時間がかかってしまう」など、ADHDの人は、定型発達の人と比べて「仕事ができない」「人より劣っている」と悩みがちです。
これは、脳の特性上仕方のないものではありますが、実際にそれが原因で行き詰まり、メンタルを病んでしまう方も少なくありません。
一度このようなネガティブな考え方のクセがついてしまうと、「自分を表現する力」が徐々に失われていきます。
・私が言ったところで何も変わらないだろう…
・自分の考えはどうせ的外れだから黙っていよう…
・怒られてしまうから相談できない…
一つひとつはたいしたものではないかもしれませんが、これらが積み重なると自分に自信が持てなくなり、判断力・決断力が下がってしまうため、まずは「自分が持っている悪い考え方のクセ」を知ることから始めてみましょう。
たとえマイナス思考でも、それを客観的に把握していれば落ち込むことも少なくなり、やり方によっては改善も可能です。
判断するまでの流れを知る
人によって得手・不得手があるのは当たり前ですが、発達障害の方は定型発達の人に比べて顕著に現れやすい傾向にあります。
・簡単な事務作業ができない
・軽い雑談ができない
・定期的に開かれる飲み会が苦手
・普通なら理解できるような指示がわからない
・普通なら守れるようなルールが守れない
・周りとコミュニケーションが取れない
書いていて嫌になるほど「当たり前にできること」のハードルが高いように思えてなりません…
苦手なことを克服するのも良いですが、できれば避けて通りたいものです。
特に物事を判断するのが苦手な方にとって、「判断」すること自体も避けたいと思う要素のひとつではないでしょうか。
判断までの3つの段階
そもそも、判断は正しい情報を得て、それを頭で処理していき、適切なアクションに移すという段階を経て行います。
しかし、発達障害の方はワーキングメモリが不足したり、視覚優位といった特徴を持っていたりするなど、そもそも情報を処理することが苦手です。
その結果判断を誤る確率も高くなり、ますます自己嫌悪に陥ってしまうため、判断までの流れをスムーズにさせる必要があります。
・情報のインプット
・情報の処理
・情報の出力
判断までには、上記3つの段階があるということを把握しておきましょう。
役立つツール
たとえば、ワーキングメモリが小さい方は「ボイスレコーダー」を使ってみると良いでしょう。
人の話を聞いてメモを取るという作業は、定型発達の方でも難しい作業といわれています。
話の要点を掴みながら文字に起こすという作業は、僕から見れば神業のようなものです。
また、先述のとおりあいまいな指示で困ってしまうことも少なくありません。
・あの資料、なるべく早めに作っておいて
・お客さんのデータ、もう少し詳しくまとめておいて
「早め」とはいつまでのことなのか、「詳しく」というのはどのくらいの質・文字数なのか、正直言ってわからないことだらけです。
特に発達障害の方であれば自分のやり方の加減がわからず、没頭してやりすぎてしまうことも少なくありません。
・別にこんなに詳しく調べなくてもよかったのに…
・もっと早めにやってほしかったな…
・たしかに早めにやってほしいとは言ったけど、あまりにも簡素すぎるよ!
理解があいまいなまま作業するのはかなりのストレスで、大事な決断もしづらくなります。
指示を明確にしてもらうように相談し、決断力を下げないように注意しましょう。
メンタルがやられてしまう前に相談する
自分の能力が劣っている、上司の指示が不明瞭といった理由で、メンタルを崩してしまう方が年々増えてきています。
厚生労働省が行った調査によると、2017年に過去最高の506件を記録しており、現在も徐々に増え続けているといわれています。
自分の体調を数値化する
メンタルを安定させるための方法のひとつとして「体調の数値化」が挙げられます。
・昨日は80点くらいの体調だったけど、今日はのどの痛みが増しているから50点くらい…早めに休もう
・寝不足が続いて30点くらいの体調だ…自分では解決できないレベルになっているから病院に行って検査してみよう
自分の状況を客観的に数値化できれば、早めに対処して重症化を防ぐことも可能です。
自分の身体を守れるのは最終的に自分だけです。
ピンチな状況に陥ってしまう前に、日々のケアを忘れずに自分自身を労わってあげてくださいね。
自分の気持ちを大事にして後悔のない判断をしよう
今回は、ADHD特有の悩みである「判断ミス」が起きてしまう具体的なケース、判断ミスを起こさないためのコツなどについて解説しました。
・自分が持っている考え方のクセを知ったうえで対策を講じる
・判断するまでのパターンを知り、自分の得意分野で行動していく
・自分の状況を具体的に数値化、言語化して、崩れてしまう前に相談する
僕の場合は「あいまいな指示」と「強いこだわり」のおかげでやらなくていい部分までやってしまい、その結果「あいつは作業が遅い」と言われることが多いです。
また、その都度判断して作業を進めていくため、作業が終わるころにはかなり疲弊してしまいます。
判断力を高めるためにも、上手に情報を整理して無理なく過ごしていきましょう。
また、以下の本も参考になりますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!