【仕事の悩み】ADHDだから仕事ができない?具体的な改善策を紹介

「仕事で活躍したい」「自己実現したい」と考えている方も多いですが、それよりもまずは「人並程度」を目指して日々の仕事に取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

特に活躍していなくても、最低限の仕事さえできていれば、「いきなり会社をクビになる」ということはほぼありません。

 

しかし、小さなミスを頻繁に起こし、周囲から「あいつには何も頼めないよね…」と思われてしまうと、場合によっては退職勧奨に遭ってしまうことになりかねません。

 

【このような悩みを持つ方におすすめの記事】

・同期のあいつは出世したけど、自分は平社員のままだよね…

・まずは今の仕事をきちんとこなせるようになりたいな…

 

今回は、なかなか自分に自信が持てない発達障害の方に向けて、仕事を人並程度にこなすコツについて解説します。

ADHDの仕事の進め方

仕事でさまざまなミスをやらかしがちなADHDの方に限らず、「仕事のミスを減らしたい」と考えている方は、一般的に以下のような工夫が必要になります。

 

【ミスを防ぐためにやること】

・やるべきタスクを書き出す

・細かい手順を書き出していく

・マルチタスクにしない

・気になることがあれば随時アウトプットする

 

やるべきタスクを書き出す

資料整理や見込み客へのアプローチなど、上司から与えられた仕事というのは決して簡単なものではありません。

 

ADHDの方は、自分がやるべき仕事の「優先順位」をつけるのが苦手で、どれも中途半端になってしまうことがありますので、まずはそれらを全部書き出していきます。

 

【一般的な営業職や事務職の場合】

・抱えている案件数の確認

・締め切りの確認

・連絡事項の確認

・上司への進捗報告

 

上記のものは、一般的な営業職・事務職の方がやるべきタスクで、実際に僕も普段しています。

 

「今自分がどれだけタスクを抱えているのか」「今日やらなきゃいけないことは何なのか」を把握できれば、締め切りに間に合わなくなるようなトラブルを減らすことができます。

 

また、自分の中で「今やっている仕事の中で大事なものは何だろう?」と問いかけるクセをつければ、上司とのやり取りもスムーズになり落ち込むことも少なくなるでしょう。

 

細かい手順を書き出していく

実際に書き出した後は、その流れに沿って細かい手順を書き出していきます。

 

僕の場合、作業時間や作業内容にばらつきがあるので、その辺りも考慮しながら書いていきます。

 

・Aの案件→質より時間重視。なるべく短時間でこなす

・Bの案件→時間はかかっても良いから質重視。丁寧に作業する

 

非常に大雑把なものにはなりますが、これだけでも「自分のやっている仕事の押さえどころ」を把握でき、作業自体が比較的スムーズに進むようになります。

 

また、1日のスケジュールも立てやすくなるので、「まだこんなに仕事が残っている…」と焦ることもありません。

 

マルチタスクにしない

作業効率が落ちてしまう原因のひとつに、「マルチタスク」が挙げられます。

 

一度に複数の作業を行うことをマルチタスクと呼びますが、ADHDの方は基本的にこのマルチタスクが苦手です。

 

【マルチタスクの例】

・電話対応(メモを取ること、会話をすることが同時に求められるため)

・飲食店で行う「調理業務」(複数の工程を同時に行うため)

 

僕は電話応対が壊滅的で、あまりのひどさに会社をクビになった経験があります。

 

マルチタスクにならないようにするためにも、自分がやっている作業の全体像を把握し、1つずつ着実にこなしていきましょう。

 

なお、全体像が把握できれば「そういえばあの仕事っていつまでやればいいんだっけ?」といった疑問が浮かんでくることも少なくなり、作業漏れによるトラブルも防げます。

 

気になることがあれば随時アウトプットする

「気になること」が浮かんでくると、意識がそれに向いてしまって目の前にある作業に集中できなくなってしまいます。

 

これはプライベートでもいえますが、今日食べる食事のメニューや、保育園に通う子どもの送り迎えのことなど、僕たちの頭の中には細々とした予定・タスクが記憶されており、それらが気になって目の前にある仕事に集中できなくなることが多くあります。

 

このような状況にならないよう、今後の予定やタスクをメモ帳などにアウトプットしてみましょう。

 

・仕事が終わった後は子どもを迎えに行く

・明日の朝食のためにパンと卵を買ってから家に帰る

・読みたかった本もついでに買う

 

仕事と関係ないことではありますが、自分の頭の中をすっきりさせるにはこのようなこともアウトプットする必要があります。

 

大事な予定やタスクだけではなく、ふと思いついたことでもかまいませんので、ひとつでも多くアウトプットしていきましょう。

 

ADHDの方が抱きがちな悩みを解消させる方法

ADHDの方は、周りにいる定型発達の方に比べ、自分の短所が浮き彫りになりがちです。

 

そのため、自己肯定感が下がり「やっぱりみんなには敵わない」とやる気をなくしてしまうことも少なくありませんので、以下に挙げる方法を実践し、自分で自分の気持ちをコントロールするようにしてください。

 

【ADHDの方が抱きがちな悩みを解消させる方法】

・自分の長所を認める

・自分の欠点に目を向けないようにする

 

自分の長所を認める

ADHDの方は、「要領の悪さ」という点に意識が向きがちです。

 

得意なこともあるはずなのに、自分のダメなところばかりに注意が向いてしまうと自分を責めてしまうようになります。

 

職場では成果を出す人、リーダーシップを取って周囲を引っ張っていく人ばかり注目されがちですが、どんな人でも欠点はあるものです。

 

逆に普段はミスが多い人でも、以下のような長所・魅力を持つ方は、周りから一目置かれているはずです。

 

【自分では見落としがちな「すごいところ」の例】

・いつも積極的に電話を取る

・みんなが嫌がるようなことを率先してやっている

・周りの仲裁役になっている

・人よりも多い作業量をこなしている

・目立った成果は挙げられてはいないものの、どんなときでも一定の成果を出している

・大きく体調を崩すことなく仕事を続けられている

 

上記はあくまでも一例でなので、ぜひ自分の日々の行動を一度振り返り、どのような「すごいところ」があるのかを考えてみてください。

 

自分の欠点に目を向けないようにする

自分の長所を認めるのと同じくらい、短所である「欠点」に目を向けないようにするのも重要です。

 

人はネガティブな情報に目を向ける習性(ネガティビティバイアス)があり、自分の長所を軽視しがちです。

 

そのため、定期的にネガティビティバイアスの対策を講じる必要があるといえます。

 

【ネガティビティバイアス対策の例】

・自分の好きな趣味や物事に没頭する

・マインドフルネス瞑想をする

 

ギターや料理、アイドルの推し活など、自分の好きなことに没頭している間は、自分の欠点に意識が向かなくなることがほとんどです。

 

また、自分の呼吸に意識を向けて瞑想をする「マインドフルネス瞑想」も、ネガティビティバイアス対策に有効です。

 

【基本的なマインドフルネス瞑想のやり方】

①リラックスした状態で座る

②自分の呼吸に集中し、深呼吸をする

④5〜10分ほど深呼吸を続け、気持ちが落ち着いたと感じたら終了する

 

マインドフルネス瞑想をする際、途中で頭の中にさまざまな雑念が浮かんでくるでしょう。

 

修行を積んだ僧侶ではない限り、雑念が浮かんでくるのは仕方のないことで、そちらに意識が引っ張られてもOKです。

 

「雑念に意識を持っていかれた際、再び呼吸に意識を向けること」が重要なので、諦めずにチャレンジしていきましょう。

 

ADHDの短所や弱点を認め、できることを増やそう

今回は、仕事に悩むADHDの方に向けて、仕事を人並程度にできるようになる方法やコツについて解説しました。

 

・手順書を作って仕事の全体像を把握する

・タスクの細かい手順を書き出していき、脳の負担を減らす

・長所を認めて自分を肯定する

 

ADHDの方は、「普通の人」になるためについ無理をしてしまいがちです。

 

しかし、苦手なことを克服するのは大きな労力が必要であり、さらにそれも限界があるので、悩んでいる方は「自分の長所を伸ばす」ことに時間と労力を割いてみてはいかがでしょうか。

 

ときには苦手なことが目立ち、周りから馬鹿にされてしまうような大きなミスをしまうかもしれません。

 

しかし、自分の長所が発揮されれば、今までの失敗を取り返せるくらいの結果を残せるかもしれませんので、興味をお持ちの方はぜひ今回紹介した仕事術を実践してみてください。

 

また、こちらの本もおすすめなので、もしよければ読んでみてくださいね。



今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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