【腫れ物扱いされたくない】職場でよくやるミスの対処法・回避方法

発達障害のADHDの診断を受けている方、あるいはグレーゾーンの方は、そもそも注意力が散漫であることが多いです。

 

通常なら考えられないようなミスを何度もやらかし、周囲を凍り付かせてしまうことも少なくありません。

 

改善しようといくら努力しても、結果が何も変わらなかったら「腫れ物扱い」されてしまう可能性があるため注意が必要です。

 

【本記事はこのような方におすすめ】

・今の職場で腫れ物扱いされている方

・「腫れ物扱いされたくない…!」と思っている方

 

今回は、職場で腫れ物扱いされてしまう理由のひとつ、「ミスが多い」という問題にフォーカスして解説していきますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

職場で腫れ物扱いされてしまう人の主な特徴

まず、職場で腫れ物扱いされてしまう人の主な特徴から紹介していきます。

 

【職場で腫れ物扱いされてしまう人の主な特徴】

・ネガティブ感情を表に出しがち

・無理な自己主張や批判をたびたびしている

・ミスが多く、対策を講じても改善が見られない

 

ネガティブ感情を表に出しがち

トラブルが起こるとすぐに騒いだり、誰かに八つ当たりするような人は、多くの人から距離を置かれてしまいがちです。

 

僕自身、何かあるとすぐに怒り出すような人は非常に苦手なので、「腫れ物扱いされてしまうのもしょうがないかも」と感じています。

 

また、ネガティブ感情は「怒り」だけではなく、以下のようなものも該当します。

 

【代表的なネガティブ感情】

・イライラ→不機嫌な自分でいることを肯定するようなアクションを起こす

・悲しみ→ちょっとのことで落ち込んでしまう

・嫉妬→結果を出す人を妬み、嫌味や悪口を言う

 

人は誰でもネガティブな感情は持っているもので、それは決して悪いことではありません。

 

しかし、すべて表に出してしまっては、他人と良い関係を築くことは難しいです。

 

信頼できる人だけに愚痴を吐く、ある程度我慢・自制するなどの工夫は必要といえるでしょう。

 

無理な自己主張や批判をたびたびしている

自分の意見を述べることは大事ですが、過度な要求・常識外れな提案をするのは好ましくありません。

 

【望まれない自己主張の例】

・「この仕事はできません」「あの仕事はやりたくありません」などと特に理由もなく上司に反論する

・特に目立った実績を出していないのに臨時ボーナス・昇進を望む

 

また、周りの人の意見を聞かず、常に批判ばかりしてしまうのもNG行動です。

 

「あの人とは話したくない…」と思われてしまえば腫れ物扱いされるのも時間の問題といえるでしょう。

 

ミスが多く、対策を講じても改善が見られない

人間誰しもミスはするもので、最初のうちは多少大目に見てくれることが多くあります。

 

しかし、同じ失敗を何度も繰り返してしまう場合、徐々に周囲の目が変わっていきます。

 

【ミスをした本人に反省の態度が見られる場合】

・上司に相談し、具体的な対策を講じる

・残業してでも自身の苦手を克服するためのアクションを起こす

 

上記の場合、最初は「あいつはがんばっている」「応援したい」などを好意的な目で見られます。

 

しかし、結果が出ないと「本気でやってるの?」と疑われ、そのうち「使えないやつ」認定を受けることになります。

 

一方、以下のようなケースの結論は、いたってシンプルです。

 

【ミスをした本人に反省の態度が見られない場合】

・特に謝罪もせず、「おれは悪くありません」と開き直る

・「◯◯さんがちゃんと教えてくれなかったから」などと言い訳をする

 

このような人は、早々に見切りをつけられても仕方ないといえます。

 

ポイントは、本人にやる気があろうとなかろうと、結果が出なければ「腫れ物扱い」されてしまう可能性が高いということです。

 

やがて「この人には何も頼めない」「不真面目なやつ」などと判断されてしまうことも少なくないため注意が必要です。

 

仕事でミスが起こる主な理由

僕は、職場で腫れ物扱いされてしまう大きな原因は「仕事のミスが多い」ことだと考えています。

 

これは僕の過去からくる考えで、ミスを最小限にできれば「腫れ物扱い」される可能性は低いと思っているためです。(もちろん言動や態度にも気をつける必要はありますが…)

 

そこで本項目では、腫れ物扱いへの一歩を防ぐために、仕事で生じるミスの発生理由について解説していきます。

 

【ミスが発生してしまう主な理由】

・想定漏れが起きているから

・自分の長所を活かせていないから

・ミスが発生する傾向を把握しきれていないから

 

想定漏れが起きているから

上司から「もっとよく考えろ!」「それくらい誰だって思いつくだろ!」など、思考の抜け漏れのことで怒られている方も多いのではないでしょうか?

 

実際、頭を抱えて考えてもイマイチピンとこないことも多く、漠然とした状態で仕事に取りかかってしまうことも少なくありません。

 

自分の長所を活かせていないから

ADHDの場合、聴覚優位ではなく「視覚優位」であることが一般的です。

 

視覚優位とは、主に目から入った情報を処理することが得意な人のことを指します。

 

これに対し、耳から聞いた情報の処理に長けている人のことを「聴覚優位」と呼びます。

 

【聴覚優位・視覚優位の主な特徴】

聴覚優位→口頭での指示に強い

視覚優位→メモや資料を読む力が高い

 

ADHDの方の多くは口頭での指示が不得意で、なかには10秒も経たないうちに忘れてしまうことも珍しくありません。

 

飲食店やコールセンターでの仕事が苦手なのは、この視覚優位が関係しているといわれています。

 

ミスが発生する傾向を把握しきれていないから

「締め切りまで時間がない」「お客さんからの注文が細かい」など、普段ではあまり見られないシーンで仕事を行う場合、ミスの確率が高くなります。

 

特に「時間がない」という焦りは人の生産性を下げる大きな要因のひとつで、焦れば焦るほど負のスパイラルに陥りやすくなるので注意が必要です。

 

【焦りによる負のスパイラルの内容】

①「このままじゃ間に合わない!」という思い込みによる焦りが発生する

②焦ることによって余計な力が入り、頭の回転が鈍るうえにケアレスミスが増える

③仕事が進まないので、余計に「時間がない!」と焦ってしまう

 

このように、時間に追われることは想像以上に人の仕事を遅くしてしまうので気をつけましょう。

 

ミスを防ぐのに有効な考え方

基本的に、ミスはどんな人でもやらかすものであり、やる気や気合い、根性などの精神論では防げません。

 

そのため、以下のような考え方を持って対処することが重要といえます。

 

【ミスを防ぐのに有効な対策】

・構造化力を身につける

・指示の内容を文章に落とし込む

 

構造化力を身につける

ビジネスシーンでは、物事を構造化する力が求められることが多くあります。

 

この「構造化力」をつけるためには、以下2つの作業が有効とされています。

 

【物事を構造化するために必要なこと】

・情報を洗い出す

・階層構造で整理する

 

「どういうこと…?」と混乱する方も多いかと思うので、ここでは簡単に料理を例にして解説します。

 

情報を洗い出すフェーズ〜レシピ通りに料理を作るイメージ〜

たとえば野菜炒めを作るときは、以下のような手順で進めていくことが多いでしょう。

 

【野菜炒めを作る際にやるべきこと】

・フライパンやまな板、材料となる野菜を購入する

・野菜を洗い、まな板に置く

・野菜を切る

・フライパンで炒める

・お皿に盛る

 

特に問題がないように見えますが、これでは野菜の種類や火にかける順番などがわからず、結果的に調理ミスが起こることが予想されます。

 

階層構造で整理する〜詳しい情報を記載したメモを用意する〜

ミスなく野菜炒めを作るには、おおよそ以下のようなメモが必要です。

 

【必要な材料】

①豚肉

②ニンジン

③キャベツ

④ニンニク

⑤シメジ

 

【野菜を切る手順】

①豚肉はざく切りの一口大

②ニンジンはいちょう切り

③キャベツ、ニンニク、シメジはざく切りなど

 

【炒める際の主な流れ】

①まず油を引き、ニンニクを炒める(火力は中火~強火で、その都度調整する)

②火が通りづらいニンジンを入れる

③豚肉を入れる

④火が通りやすいキャベツ、シメジは最後の方に入れる

⑤塩コショウで味付けをして完成

 

一つひとつの工程・名称・作業名などをこまかく書き分けたメモは、大まかにいえば「階層構造」になっています。

 

これにより、作業の抜け漏れが少なくなり、致命的なミスを回避することにつながります。

 

「あいまいな指示を理解するのが苦手」という方は、なるべく細部までわかるような形にしてやるべきことを整理してみてくださいね。

 

指示の内容を文章に落とし込む

先述した「視覚優位」の方は、仕事の指示を文章に落とし込むことで、スムーズに理解できるようになります。

 

僕も実際に口頭での指示が非常に苦手なので、テキストベースの指示を送ってもらうよう、上司や先輩たちにお願いしています。

 

そのようなときは、伝えられた指示をその場でノートに書き、書きながら復唱して頭にインプットすることが重要です。

 

メモの取り方に注意

メモは端的に書くことを意識しましょう。

 

【メモに記載する主な内容】

・指示の趣旨

・納期の日付

・責任者の名前

・自分がやるべきこと

・チームメンバーへの伝達事項

 

状況によってはほかにも書かなければなりませんが、混乱してしまうことも多いので、僕は上記に挙げた点だけは確実に押さえるよう心がけています。

 

しかし、状況によってはメモを取ることが難しく、せっかく書いた内容がぐちゃぐちゃになってしまうことも少なくありません。

 

清書することを忘れない

メモに残した後は、清書をするためにあらためてiphonの純正メモアプリやマインドマップなどに記録します。

 

手書きのメモ帳は紛失してしまうので、スマホの中にあるアプリを使うのがおすすめです。

 

文章に残す作業は、量によっては膨大な手間と時間を要します。

 

しかし、ミスを防ぐためには必要な作業なので、口頭での指示に困っている方は参考にしてみてくださいね。

 

ミスを軽減するために有効な施策

「仕事のミスを減らしたい!」と考えている方は、以下2つの点を心がけながら日々の作業に取り組んでみてください。

 

【ミスを軽減するために有効な施策】

・時間にゆとりを持って仕事を進める

・体調不良のときでもこなせるような仕事量を把握しておく

 

時間にゆとりを持って仕事を進める

突発的なトラブルが発生したときは仕方がないものの、特にそのようなことがなければ締め切りに余裕を持って仕事に取り組むのがベストです。

 

しかし、物事の優先順位をつけることが苦手なADHDの場合、途中で計画が破綻してしまうことも珍しくありません。

 

そのために、以下2点を押さえつつ目の前にある仕事に取り組むことが重要です。

 

【時間にゆとりを持って働くために重要な心がけ】

・スケジュール的に無理な仕事はすぐにOKしない

・自分の作業ペースを把握しておく

 

たとえば、もしスケジュールがきつい場合、すぐに「やります!」と答えるのではなく「その仕事をやるとほかのBという仕事が進まなくなるのですが、それでもよろしいでしょうか?」と一言断りを入れています。

 

場合によっては勇気を持って断ることも必要ですが、それができないケースも多いので、上記のように「AはできるけどBは厳しい」と具体的に自分の状況を伝えることが重要といえます。

 

体調不良のときでもこなせるような仕事量を把握しておく

人手不足などの理由により、体調が悪い中仕事をやらなければならないことは、決して珍しくありません。

 

そのため、「心身が不調なとき用のタスクリストを作り実践する」ことも有効な施策といえます。

 

【体調不良時のタスクリストづくりで大事になる考え方】

・普段なら1時間で終わる作業→1.5時間で見積もる

・カロリーが高い作業→半日~1日など余裕を持ったスケジューリングをする

 

このとき、あまりにも遅い時間を想定して計画を立てると、上司から「そんなに手間がかかるの?」と疑われる可能性もあるので、所用時間を伝えるときは「体調が良いときにかかる時間+1〜2割」を目安にすると良いでしょう。

 

ゆとりを持った作業時間を伝えることは、先ほどご紹介した「焦り対策」にもつながるので、作業時間短縮のためにも一度試してみてはいかがでしょうか。

 

「腫れ物扱い」されるのはとても悔しいから対策しよう

今回は、職場で腫れ物扱いされてしまう理由のひとつ、「ミスが多い」という問題にフォーカスして、具体的な対策について解説しました。

 

・腫れ物扱いされてしまう主な原因は「ネガティブ感情を表に出しがち」「無理な自己主張や批判が多い」「ミスが多く、努力しても改善が見られない」の3つ

・ミスを防ぐには、まず物事の細部まで考え、遂行手順を一つひとつ整理していく

・作業時間はある程度余裕を持たせてスケジューリングする

 

僕は過去何度も腫れ物扱いをされた経験があります。

 

なかには工夫や努力ではどうにもならなかったこともあり、そのときは諦めて転職をして乗り切りました。

 

もし「何をしても改善されない…」と悩んでいる方は、一度信頼できる転職エージェントに相談するか、「フリーランスとして生きていけないか?」を検討してみることをおすすめします。

 


 

 





 


 

 

上記の書籍も参考になりますので、興味をお持ちの方はぜひチェックしてみてください。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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