上司はパワハラばかりだし、先輩にも嫌われている…
休職して復職したら周りから腫れ物扱いされた…
態度や言葉遣い、仕事の成果など、さまざまなことが重なって周囲から浮いてしまうことってありますよね…
一人で仕事が完結できる職場なら良いものの、基本的に仕事は周りの人たちと協力して行うものであり、浮いてしまうとさまざまなデメリットが生じます。
そこで今回は、職場で孤立してしまったときの対処法、孤独に対する考え方などについて解説します。
また、周りの人が孤立してしまわないように心がけるポイントも併せて紹介していきますので、お悩みの方は参考にしてみてくださいね。
【職場で孤立してしまったときにやること①】心身のエネルギーを回復させる
職場で孤立しまったとき、多くの人が悩み、自分を責めてしまうようになりますよね。
しかし、自分を責めても問題解決にはつながらず、ふさぎ込んだ気持ちはどんどん大きくなってしまうので、なるべく職場で過ごす時間を減らしていく必要があります。
職場の環境によっては難しいのですが、有給を取ってのんびりと過ごす、可能であればリモートワークで仕事をするなど、居心地の悪い環境に居続ける時間を減らすことができれば、心のエネルギーがちょっとずつ戻ってきます。
心の状態が戻ってきたら、今度は上司や先輩に相談し、自分に何か落ち度があったのか、改善できることはないかなど相談しましょう。
自分の気づかないところで周りが不快に思う行動を取っていた場合、謝罪して改善させていくことが重要です。
このとき、自分に落ち度がなくいじめやパワハラであった場合、そこで仕事を続けていくことは難しいかもしれません。
しかし、その組織から孤立してしまっても自分に価値がないというわけではありません。
「敵意帰属バイアス」というバイアス(たとえ善意による行動・指摘でも「攻撃」と感じ、特定の人を嫌ってしまう思い込みのこと)を持っている人も多く、そのような人から一方的に批判されてしまうケースも珍しくないからです。
たまたま運が悪かっただけのことであり、別の会社に行ったらスムーズに馴染めたというケースも多いので、転職を視野に入れて行動することをおすすめします。
また、転職については以下の記事でも解説していますので、こちらも併せて読んでみてください。
産業心理カウンセラーに頼るのもひとつの手
体調を崩したとき、近所の病院と併せて産業心理カウンセラーに頼る方も多いのではないでしょうか。
産業心理カウンセラーは、基本的に会社や上司、家族など、その人の仕事人生にかかわるさまざまな人との調整役、あるいは橋渡し役を担う方のことを指します。
しかし、この産業心理カウンセラーと契約していない会社は比較的多く、また実際にどんなことを話せばいいのかわからず、受診を躊躇してしまう方も少なくありません。
組織の構造
基本的に、50人以上の職場では、産業医を中心とした保健衛生チームが組まれています。
産業医や保健師、看護師や衛生管理者、カウンセラーなどの方々ですね。
また、社内にそのようなチームがない場合、EAP(従業員支援プログラム)や地域の産業保健推進センターなども利用可能です。
産業心理カウンセラーは、このような機関との連携をしつつ、患者さんと向き合っていくことになります。
また、これらと同時に上司との調整も進めていきます。
患者さんのプライバシーを守りつつ、上司に理解や協力を求めるように粘り強く交渉します。
しかしいくらプライバシーが重要だといっても、患者さんに自傷他害(自分や他人を傷つける行為)をする可能性がある場合、人命を優先させて、警察や家族などと連絡を取ります。
メンタルを改善させるだけでなく、組織と個人の両者の立場に立って、さまざまな問題を処理していく人といえるでしょう。
なお、多くの産業心理カウンセラーは患者さんの気持ちに寄り添って話を聞いてくれます。
・話しづらいのはとてもわかりますが、守秘義務がありますので、安心して話してくださいね
・話しづらいと感じていることがあれば、どんなことでもおっしゃってください
・なにか不安なことはありますか?
・たしかに心配なことも多いかと思いますが、今の状況を教えていただけないでしょうか…
親身になって話を聞いてくれるため、もし利用できる環境にいる方は心を開いて相談してみましょう。
【職場で孤立してしまったときに取り組むこと②】休職を視野に入れて行動する
孤立した状況が続き、体調を崩してしまって精神科などを受診した場合、担当の医師に休職することを提案されるケースが多くあります。
しかし真面目で責任感が強い方の場合、休職することに抵抗を持ってしまうでしょう。
・休んだら職場に迷惑をかけてしまうのでは?
・キャリアに傷がついてしまうのでは?
・使えないやつと思われたくない!
いくら「心配しないで休んでほしい」と医師やカウンセラーの方からいわれても、やはり将来のことが気になって躊躇してしまうのが現実です。
しかし、休むことが症状を回復させる有効な手段であることに異論を唱える人はほぼいません。
大事な身体を労るためにも、勇気を持って休むことが重要なんですよね。
医師やカウンセラーの方も、患者さんが安心して休養できるよう、会社にアプローチしてくれます。
もちろん、患者さんの不利益になるようなことはしないため、医師に勧められている方は休職するかどうか一度検討してみてはいかがでしょうか。
【職場で孤立してしまったとき③】一人の世界を大切にする
何をしても改善されず長期にわたって無視をされている場合、正直いって参ってしまいますよね…
しかし、一度孤独になってみると今まで全然気づかなかったようなことがわかってくるようになります。
どうして私は周りの人のことばかり気にしていたんだろう?
一人になる時間が増えれば増えるほど、自分のことを今まで以上に考えるようになります。
・このまま今の仕事を続けていってもいいのかな?
・前からやりたかったことにチャレンジしてみたいな
・一人で自由に遊びにいきたいな…
・疎遠になっていた両親に連絡を取ろうかな…
視点が「他人」から「自分」に移ることで、残りの人生をどう生きるのかを深く考えることができるようになります。
仮に退職することになっても、それがその人にとって必要なことだとしたら、良い意味での資産になります。
居心地の悪い職場に復帰して、再び体調が悪化することも少なくありません。
孤独になることは怖いことである一方、新しい自分に気づくチャンスともいえます。
信頼できる人に相談しつつ、一人でいる時間を大切にしてみてはいかがでしょうか。
職場で孤立するのは自分だけのせいじゃない
今回は、職場で孤立してしまったときの対処法や、孤独に対する考え方などについて解説しました。
・エネルギーを回復させることに意識を向ける
・休職する勇気を持って後悔のない判断をする
・孤立することで見える世界を大切にし、自分と向き合う時間を増やす
僕自身、新卒で入った会社で孤立してしまったことがあり、とても苦しい経験をしました、
また、体調を崩し、社会との関係がなくなってしまった時期もあります。
孤独は本当に怖いもので、自分の存在がなくなってしまったかのように思えます。
しかし、そこで自分と向き合えたことは、けっして悪いことではありません。
これまで以上に自分自身のことを労れるようになりましたし、大事な人との関係も大切にできるようになりました。
職場で孤立してしまったときは、頼りになる上司や産業心理カウンセラーなどに相談し、職場の環境改善につながる取り組みに力を入れるほか、休職・転職なども視野に入れて判断してみてください。
もしよければ、こちらの本もチェックしてみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!