真面目に頑張ってるけど全然成果が出ない…
真面目にコツコツと取り組むのは大事ですが、やはり職場では一定の成果を出さなければなりません。
結果が出ないと上司から「頑張っているのはわかるけど、それで今月の目標は達成できるの?」と圧をかけられてしまいます…
今回は、いつも真面目に努力している発達障害さんに向けて、仕事に取り組むときに意識したいポイントや、悩んでしまったときに取り入れたい考え方などについて解説します。
目次
真面目のデメリット
前提として、真面目なのは決して悪いことではありません。
ズルをしたり他人の足を引っ張ったりする人など、世の中には平気で周りに迷惑をかける人が一定数存在し、僕自身そのような人に悩まされたことが多々あります。
むしろ、真面目で優しい性格だからこそ、そのようなやっかいな人、いわゆるダークトライアドのターゲットになってしまうのかもしれません。
このダークトライアドは、一般的に以下のような特徴を持っています。
・自分の利益のために嘘をつく
・人の不幸を喜ぶ
・人を傷つけて快感を覚える
大げさに感じるかもしれませんが、もし周りに上記のような特徴を持つ方がいる場合、距離をおいた方が良いといえるでしょう。
怠けることを嫌う
小さいころから真面目でいることが普通だった人は、手を抜くことや怠けてしまうことを嫌います。
・手を抜いているように思われたらどうしよう…
・だれかにバレたら怒られるよね…
サボったりやズルをしたりするといった不真面目なことはしていないのに、ほんのわずか休憩を取っただけでも罪悪感に襲われることも多いです。
食事や休憩を取らない
食事や休憩をまったく取らず、目の前にある仕事に全力で打ち込めるような人はほとんどいませんが、真面目な方はこの考え方を持っていないことが多いです。
仕事以外でも、たとえばフルマラソンの場合、事前に設置されている給水ポイントで水分補給をしながら走り続けるのが一般的です。
適時身体を労わりながらやり続けないと、ベストなパフォーマンスは出せませんが、「サボっている」と思われたくないという気持ちから、休憩を取ることに罪悪感を覚えてしまうケースも少なくありません。
真面目以外に「反省と自責」について考える
真面目な人は自分に厳しく、ちょっとしたミスでもひどく凹んでしまいます。
しかし冷静に考えてみると、どんな人でもヒューマンエラーはあるもので、ミスをしたことよりも、ミスを再発させないような仕組みを作ることの方が重要といえます。
しかし、過度に自分を責めてしまい、場合によっては眠れなくなるほど自責の念が強くなってしまう方も少なくありません。
反省と自責を区別する
ここで意識したいのが、反省と自責は違うということです。
反省…自分の悪かった部分について考えて対策を講じること
自責…ミスをしてしまった自分を責めるだけの行為
ミスしたことを振り返らないと、次も同じようなミスをやらかしてしまう可能性が高くなるので反省は必要です。
しかし、単に自分を責め続けてしまった場合、今後の対策方法などについて考えることができません。
自分はダメだと思わず、「これから何をすれば良いのか?」と自分に問いかけてみてください。
具体的な対策を考えて実行すれば、ミスは貴重な経験として自分の財産となりますので、自分を責めずに未来について考えていきましょう。
真面目だけにこだわらない
上司から嫌味を言われたり、職場で孤立してしまったりするなど、社会に出るとパワハラ・セクハラなどのハラスメントの対象になることが多々あります。
特に真面目でおとなしいタイプの人は、パワハラの対象にされがちで、一度攻撃の対象になってしまうと次第にエスカレートしていくことがほとんどです。
真面目な人はターゲットになりやすい
真面目な人は、その真面目さによって「上司の言うことは絶対」だととらえがちです。
たしかに上司の指示を守ることは大切ですが、他者の人格を否定することはビジネスパーソンとして失格ともいえます。
自分の身を守れるのは自分だけなので、ときにはその真面目さを捨てて行動する必要がありますが、これはなかなか難しいこととされています。
自分の殻を破ることは難しい
これまで真面目に生きてきた人は、自分の意見を伝えることが苦手な傾向にあります。
苦手な人に自分の意見を伝えるのは強いプレッシャーを感じますし、場合によっては反論されることもあるでしょう。
もし自分の意見を伝えても変わらないようなら、その環境から離れる決意をした方が良いのかもしれません。
真面目でコツコツと頑張ることはもちろん大事ですが、自分の身体や心を傷つけられてまでやり続ける必要はないので、あまり根を詰めないようにしてください。
もし傷ついてしまったときは、認知行動療法のひとつでもあるセルフコンパッションが有効で、こちらは以下の記事で解説していますので、一度チェックしてみてください。
常識の枠外で真面目さを活かす
学校に行って勉強する、会社に入って働く、結婚して家族を持つなど、世の中では「常識」と呼ばれているものがたくさんあります。
もちろん、これらは間違いではないものの、今はこの常識によって苦しむ人が増えており、さらに今までの常識も徐々に変わり始めてきています。
常識に縛られない大切さ
たとえば、誰もが知っている有名大学を卒業しても、就職先に困ることもしばしばあります。
また、会社に入らずフリーランスとして生計を立てることも可能で、組織のしがらみから抜けて自分らしく生きている方も少なくありません。
真面目な方は、「会社に属していないと社会人として失格」「働いていないのは甘え」みたいに思うことも珍しくありませんが、これらはもはや時代遅れの考え方になってきているのかもしれません。
「普通」や「常識」をいったん外し、フラットな目線で自分の考え方や価値観をアップデートしていけば、今持っている「真面目」という武器をより発揮できるようになるでしょう。
すべてにおいて真面目じゃなくても良い
社会に出れば、仕事の成績順に優劣が決まり、できない人には容赦なく指導・注意が入ります。
また、成果を出すことが求められる一方で、自分の意見を押し殺さないといけない場面も多く、人間関係も良好にしておかないといけません。
真面目な人は全部完璧にしようと思いがちですが、自分を追い詰めてまで頑張らなくても良いのではないでしょうか?
完璧な人はいない
真面目に努力するのは大事なことですが、人それぞれ得手・不得手があるほか、体調が悪いときは休むことも大切です。
〈得手・不得手の例〉
・営業は得意だけど作業は苦手
・コミュニケーションは得意だけど同じことをずっとやり続けるのは苦手
〈メリハリのつけ方の例〉
・用事があるときは定時で帰る
・体調が悪いときは無理せず最低限のことだけを済ませる
真面目な方は、苦手なことでも努力して改善しようと努力しがちです。
また、大切な用事があるときでも、それらを犠牲にして仕事を優先させてしまうことが多くあります。
しかし、すべて真面目にこなす必要はなく、状況に応じて「今日は仕事のことを考えない」という日を作っても、「今まで頑張ってきた分の貯金」があるので大きな問題にはなりません。
自分の感情に素直になって行動できれば、今よりさらに生きやすくなるでしょう。
無茶な努力は続かない
今回はいつも真面目で頑張っているけど成果が出せないと悩む発達障害さんに向けて、仕事に取り組むときに意識したいポイントや、悩んでしまったときに取り入れたい考え方などについて書いてみました。
・真面目さだけを武器に働いていると行き詰ってしまう
・反省と自責を分けて考えないと心が病む
・真面目さを捨てて自分の身を守ることも頭に入れておく
真面目で頑張り屋の人はそれだけで尊敬しますし、近い将来何らかの形で報われる日が来ると僕は思っています。
しかし、それを利用して攻撃したり搾取したりするやっかいな人がいることも事実です。
希少価値のある『真面目さ』は、パワハラ上司やお局おばさんのためではなく、自分や自分が大事にしている家族や仲間だけに使っていきましょう。
また、以下の本も参考になりますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
それではまた!