【発達障害はグラデーション】ADHDとASDの共通点

日々の仕事は少々面倒なものですが、旅行や読書など自分の趣味なら時間を忘れて没頭してしまうものですよね。

 

特にASD(自閉症スペクトラム障害)と呼ばれる方の場合、この「没頭」が際立っているのが特徴です。

 

しかし、普段はADHDの特徴が強く出ているものの、上記のようなASDの特徴を併せ持つことも多く、混乱してしまう方も少なくありません。

 

いつのまにか朝になってた…私って実はASDかもしれない?

ADHDだと思ってたけど、どういうことなんだろう?

 

今回はこんな悩みを持っている方に向けて、ASDとADHDの違い、そして具体的な対処法について書いてみます。

ASD・ADHDの併用型は珍しくない

発達障害は一般的に以下の4つに大別されると言われています。

 

①ASD(自閉症スペクトラム障害)

②ADHD(注意欠陥多動性障害)

③LD(学習障害)

④自閉症

 

これらは連続体(スペクトラム)で存在しており、それぞれの特徴が合わさって出ることも少なくありません。

 

実際に、知的障害を伴わないASDの約30%にADHDが併存、そしてASD傾向が強いほど併存率が高まるという研究結果も出ています。

 

僕自身もADHDの特性が強く出ている一方で、ASDの特徴を持っています。

 

・日々のルーティーンが崩れることに強いストレスを感じる

・イレギュラーなことに弱い

・好きな分野に対しては強い好奇心を発揮する

・内向的でコミュニケーションが苦手

 

元々、ASDとADHDは共通の特徴が多く、明確に区別することも難しいともいわれています。

 

そのため、どちらか一方に決めつけるのではなく、「両方の特徴を持っているんだ」というくらいに受けとめておいた方がいいのかもしれません。

 

ADHDとASDの境界線

ADHDにはのび太型(注意欠陥型)とジャイアン型(衝動型)の2種類があり、ASDも2種類に分かれます。

 

ASDの主な特徴として「空気が読めない」というものがありますが、なかには「空気が読める」ASDの方も一定数います。

 

空気が読めてしまう分、「私はASDではないはず?」と思ってしまいがちですが、「こだわりが強い」「ルーティンを崩されることにストレスを感じる」といった特徴があれば、ASDの可能性が高いです。

 

・人からの頼みごとを断れない

・人を誘うのが苦手

・人に話しかけることが不得意

 

このような方もASDの可能性があり、一括りにはできません。

 

なお、「のび太型」「ジャイアン型」の2つについては以下の記事でも解説していますので、こちらも併せて読んでみてください。

 

【転職への第一歩】仕事が長続きしないADHDの特徴と対策

 

境界線の位置の歪み

ASDは、どちらかといえば「受け身的」な印象を持たれることが多く、僕自身も「控えめでおとなしい」と人からいわれることが多くあります。

 

むしろ空気を読みすぎてしまうので、「相手との境界線がうまく引けない」ことでかなり苦労しています…

 

・自分が我慢すれば丸く収まるだろう…

・もう少しルールを守ってほしいのに言いづらい…

・嫌なことを言われたのに反論できない…

 

境界線を自分の方に寄せすぎてしまうことで、相手の許容エリアを広げすぎてしまい、さまざまなトラブルが発生してしまうようになります。

 

逆に、境界線を相手の方に寄せすぎてしまい、周囲から嫌われてしまう方も多いです。

 

・相手との距離を詰めすぎてしまう

・職場のトラブルを他責にすることが多い

 

上記のような方のほか、マイクロマネジメントをする上司なども該当します。

 

このようなトラブルを防ぐために、境界線の位置を定期的に修正する必要があります。

 

・この場合はやはり相手の方に非があるんじゃない?

・思わず怒ってしまったけど、私の管理不足のせいもあるし、お互いに悪いところがあったのかも…

 

手前に境界線を引いてしまう「受け身型」の方は、多少わがままになったくらいがちょうどいいのかもしれません。

 

 

慣れないと難しいの時間がかかってしまっていますが、少しずつ意識してストレスを溜めないようにしていきたいものですね。

 

ASDとADHDはどちらも優れた強みを持っている

前述のとおり、興味のない分野のことはさほど関心を示さないものの、自分が好きなものに対しては圧倒的な好奇心を発揮するのがASD(自閉症スペクトラム障害)の特徴です。

 

そのため、他人の人にはできないような成果を出したり、他人が嫌がるような仕事も難なくこなしたりすることができます。

 

ADHDも同様に、注意がそれがちな面がある一方、他人には真似ができない想像力を持っていることが多いです。

 

それらを普段の仕事に活かすことは、正直言って難しいのが現実ですが、もし自分の個性が日々の仕事に活かすことができれば、抱いている「生きづらさ」も軽くなります。

 

問題は人とのコミュニケーションですが、それも先ほどの「境界線」を正しく意識することで、少しずつ改善に向かわせることができます。

 

僕自身もコミュニケーションが苦手でいつも劣等感でいっぱいなのですが、発達障害のデメリットを補いつつ、大事な個性を強みとして活かせるよう、日々奮闘しています。

 

弱点が気にならないくらい、長所を活かせるように工夫する

 

大変なことも多いのですが、無理のない範囲で日々の仕事に向き合っていきましょう。

 

ASD・ADHDの双方の特徴を活かそう

今回はASDとADHDの違い、そしてコミュニケーションの上手な取り方のコツについて書いてみました。

 

・ASDとADHDの双方の特徴を併せ持っている方が多い

・「受け身型のASDさん」も一定数おり、自分と相手との境界線の引き方が苦手である

・どちらも代えがたい強みを持っているので、弱点を補いつつ長所を伸ばしていく

 

発達障害にはグラデーションがあり、人によって持っている特徴の種類がそれぞれ異なります。

 

また、その特徴の強さもバラバラで、「ちょっと困っている」という方から「仕事に支障が出る」という方までさまざまです。

 

こだわりが強い、うっかりしているというのも、一人でいる分ならそこまで悩むことはありませんが、社会で生きているとやっかいな欠点となって他人に迷惑をかけてしまうことも少なくありません。

 

僕自身も日々学んでいる途中なので、お互いに無理なく前に進んでいきましょう。

 

もし今の仕事が合わないと感じたら、転職活動を始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

相談するだけでも自分の気持ちが整理できるので、もしよければ利用してみてくださいね。

 

また、以下の本も参考になりますので、こちらも併せて読んでみてください。


 

今回もご覧いただきありがとうございました!

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