めまいがしたり、目の前にある作業に集中できなくなったりするなど、適応障害になるとさまざまな症状が現れます。
人によってその頻度や程度も異なるとは思いますが、いずれにせよ以前と同じように働くことは難しくなります。
【本記事はこのような悩みを持っている方におすすめ】
・数年前に適応障害と診断されたけど今は何とか働けている…あんな思いはもうしたくない!
・適応障害の「リアル」を知りたい!
今回は、僕が感じた適応障害のつらさと、メンタルヘルスにとって大敵ともいわれている「完璧主義」の具体的な対策法について解説していきますので、興味をお持ちの方は参考にしてみてください。
目次
適応障害になって「これはしんどいな…」と感じていること
適応障害になって「これはしんどいな…」と思ったことは、主に以下の3つです。
【適応障害になった後、「これはしんどいな…」と感じたこと】
・文章が理解できない
・疲労が抜けない
・常に強い罪悪感に襲われる
文章が理解できない
僕はWeb制作会社に勤めており、普段は文章の校閲を担当しています。
主語と述語が合っていない文章や、過度な長文などをテンポよく読みやすい文章に修正していくのですが、この文章が頭の中に入ってきません…
適応障害のよくある症状として「文字が読めない」というものがありますが、僕の場合はこれが当てはまっており、作業もなかなか捗りません。
【僕の頭の中でよく出る独り言の例】
・この言い回しって正しいのかな…
・そもそも文字を読むだけでつらいのに、シンプルで見やすい文章を作るなんて無理だよな…
上記のように、いつも悩みながら作業にあたっています。
文章を一つひとつチェックし、時間内に修正していくのは地味に大変な作業なのです。
疲労が抜けない
リモートワークが中心になり通勤の負担がかなり減ったため、以前よりは時間にゆとりを持って働けるようになりました。
しかし、四六時中パソコンに向かって作業することには変わらないので、仕事の状況によっては疲れが取れない日もあります。
以前なら少し休めば回復していましたが、今はその2〜3倍くらいの時間をかけて休憩しないとすぐに吐き気や倦怠感などに襲われてしまうものの、以下のような思考が邪魔をしゆっくりと身体を休めることができません。
【休憩中によく発生するネガティブ思考の例】
・休憩している時間がもったいない…
・ほかの人はもっと働いているのに情けない…
いつも上記のような葛藤と戦いながらパソコンに向かっているため、疲労がなかなか抜けないのです。
常に強い罪悪感に襲われる
幸いなことに、今は業務量を多少調整してもらいながら働かせていただいています。
ほかの人よりも作業ができない状況であり、この先リストラされてしまう可能性もあるかとは思いますが、やはり以前に比べて作業量が多少減ったことには感謝しなけれなればなりません。
しかし、その分「会社に対して申し訳ないな…」と罪悪感を覚えてしまうようになりました。
【罪悪感によって生じる悩みの例】
・このまま今の会社で働いてもいいのかな…?
・きっと陰口を叩かれているだろうな…?
メンタルクリニックの医師から「休職してください」と言われるほど強い症状が現れていますが、それでも真面目な性格が災いして自分を責めてしまうのです。
適応障害は「完璧主義」によって引き起こされる?
僕が適応障害になったことの原因のひとつに、「完璧主義」が挙げられます。
【完璧主義者の主な特徴】
・完璧に準備しないと何も始められない
・些細なミスでも大きく落ち込んでしまう
・どんなときでも「正しい自分」でいないと気が済まない
完璧主義が原因で適応障害となってしまうことも少なくないため、「もしかして完璧主義かも…?」と思う方は注意が必要です。
適応障害と完璧主義の関係性
仕事中にミスをしてしまうと上司から怒られてしまうほか、オフィス内であればそのことが周囲に伝ることも少なくありません。
この人が完璧主義者ではない場合、「今回は失敗しちゃったけど次から気をつければいいよね」などと、あまり落ち込むことなく今後の仕事に向けて準備を進めていけるでしょう。
しかし完璧主義者が失敗した場合、「上司から怒られてしまって恥ずかしい」「みんなの前で説教されるなんてみじめだな…」といったように、自分自身を過度に責めてしまいがちです。
このままでは自身のメンタルが病んでしまうことになるため、早めにケアする必要があるといえるでしょう。
完璧主義から脱出するためには?
完璧主義から脱出する具体的な方法として、「エクスプレッシブライティング」「マインドフルネス瞑想」などが挙げられます。
エクスプレッシブライティングは、多くのメンタルクリニック・心療内科で取り入れられている認知行動療法のひとつです。
おおよそ8〜20分間ほど自分の気持ちを紙に書き出していくだけで、抑うつ・反芻といった症状がやわらぐことが明らかになっています。
マインドフルネス瞑想は、自分の呼吸に意識を向けて瞑想をするというリラクゼーションのひとつで、基本的なやり方は以下のとおりです。
【一般的なマインドフルネス瞑想のやり方】
・椅子に座って目をつむる
・自分の呼吸に集中しつつ、5〜10秒ほどかけて息を吐く
・息を吐ききった後は、3〜5秒ほどかけて息を吸い込む
・上記の動作を5〜10分ほどくり返す
※慣れてきたら徐々に時間を伸ばす
いずれにしても、1日だけで完璧主義から脱出できるものではありませんし、長い時間をかけて行っていくものなので、焦らず取り組んでいくのが重要です。
もちろん身体と心を休めることも重要なので、同じように悩んでいる方は一緒に取り組んでいきましょう。
なお、エクスプレッシブライティングについては以下の記事でも取り上げていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
適応障害のつらさは自分にしかわからない
今回は、適応障害になってつらかったことと、多くのメンタル疾患の引き金となる「完璧主義」について解説しました。
・適応障害になったとき、主に「文章の理解が進まない」「疲労が抜けない」「罪悪感がつのる」といったことで苦しんだ
・完璧主義の方は早めに改善させることが大事
・エクスプレッシブライティングとマインドフルネス瞑想を日々の習慣にするのがおすすめ
メンタル疾患は人によって症状の程度・範囲が異なるため、治療に時間がかかります。
適応障害に限らず、完璧主義になって悩んでいる方も一緒に無理なく生きていきましょう。
また、こちらの書籍も参考になりますので、よければチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた!