毎日大量のタスクに追われ、「これ以上は無理だ…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
基本的に上司からの指示は絶対ですが、タスクの量・質によっては心身ともに病んでしまう可能性があるので、「無駄な仕事を減らす」「断る力を身につける」などの工夫をして自分の身を守ることが重要になります。
【本記事はこのような悩みを持っている方におすすめ】
・毎日やることが多すぎてどうしても残業せざるを得ない…何か良い方法はないの?
・週に一度でかまわないから定時で帰れる日を作りたい!でもどうすればいい?
今回は、余計な残業を減らし定時で帰るために必要な「エッセンシャル思考」の概要のほか、残業の削減につながる無駄な仕事の見極め方・減らし方について解説しますので、お困りの方は参考にしてみてください。
目次
エッセンシャル思考とは
まずは、エッセンシャル思考の特徴について解説します。
【エッセンシャル思考の特徴】
・物事の本質を見極める際に役立つ
・やるべきことの取捨選択をする際に効果的
物事の本質を見極める際に役立つ
エッセンシャル思考とは、物事の本質を見極め、自分の時間とエネルギーをあますことなく使い、最大のパフォーマンスを発揮するための技術のことを指す言葉です。
僕はもちろん、多くの人は「やらなくても問題ないこと」「雑多な用事」に追われ、自分にとって大切なタスクをおざなりにしがちです。
そのような「ノイズ」を除去し、貴重な時間・体力・お金を「集中すべきこと・人生で必要なこと」だけに投資できるようになるのがエッセンシャル思考の主な目的とされています。
やるべきことの取捨選択が容易になる
私たちは毎日数多くの「意思決定」をしながら生きています。
【意思決定の例(日常生活)】
・朝食のメニュー選び
・会社に行くときに着る洋服選び
・仕事の優先順位付け
【意思決定の例(ライフイベント編)】
・結婚するかどうか
・今付き合っている人と別れるかどうか
・保険に加入するかどうか
・転職するかどうか
いずれも数ある選択肢の中から自分にとって最適だと思える「答え」を探すことになります。
エッセンシャル思考によって物事の本質を見極める力が見についていれば、人生の中で訪れる大事なライフイベントの際に困ることもなくなるでしょう。
エッセンシャル思考を身につけるには?
人によって異なるものの、エッセンシャル思考の習得には一定の時間・努力が必要になります。
以下のポイントを意識しつつ日常生活を送ることが重要なので、ぜひ実践してみてください。
【エッセンシャル思考を身につけるうえで重要な考え方】
・すべてのもの・コトを「大事」だと思わない
・「実践できる、可能だけどあえてしない物事」を決める
すべてのもの・コトを「大事」だと思わない
エッセンシャル思考を身につけていない方は、あらゆるタスクを「大事」だと思っていることが多くあります。
【やるべきタスクの例】
・家の掃除
・子どもの送り迎え
・上司から頼まれた資料の作成
・明日のランチのときに食べるお弁当づくり
上記は「やるべきタスク」の一例で、たしかに大事なことではあるものの、いくつか削減できるポイントがあります。
たとえば、家の掃除が面倒なら市販のロボット掃除機を導入してみると良いでしょう。
また、「忙しい日の翌日のランチは外食で済ます」というルールを設けておけば、疲れた状態でお弁当づくりをすることもなくなるはずです。
【エッセンシャル思考による「工夫」の例】
・時短家電の導入により、家事に充てる時間を削減する
・ウーバーイーツや外食、お惣菜などを活用し、料理に充てる時間を減らす
掃除・料理といった家事全般と、子どもとの時間や、上司から頼まれた資料づくりを同等に扱ってはいけないのかなと僕は思います。
「エッセンシャル思考の人=普段から優先順位をつけて行動している人」ともいえるので、ぜひ意識してみてください。
「実践できる、可能だけどあえてしない物事」を決める
時間やお金にゆとりがある場合、「もしかしたら今考えていることが全部できるかもしれない…!」と思ってしまうのも無理はありません。
しかし、エッセンシャル思考を身につけるためには、「できるけどあえてやらない」という選択をすることが重要です。
【できるけどあえてやらないことを決めて実践している人の思考の例】
・気合いを入れれれば「キャラ弁」などの手の込んだものを作れるけど、あえてやらずに調理を終わらせて自分の時間を作る
・残業すればより完成度の高い資料が作れるけど、あえてやらずに作業を終えて発表の練習をする
子どもに喜んでもらうためにキャラ弁を作ることも大事ですが、それではママ・パパの負担が増え次の日の仕事に支障をきたしてしまう可能性があります。
また一般的に、完成度の高い資料を作るより、発表の練習をして本番のプレゼンに臨む方が、最終的なゴールである「契約」に結びつく可能性が高まるとされています。
「やることの削減」は、体力的・精神的な負担を減らすほか、自分が得たい結果を手に入れるために有効な手段といえるでしょう。
発達障害の方におすすめしたい「無駄な仕事の見極め方・減らし方」
発達障害の方は「優先順位付け・重要度の判断」が苦手な傾向にあり、すべての仕事を全力でやろうとして失敗してしまいがちです。
時間も体力も有限なので、お困りの方は以下のポイントを意識しつつ自分のやるべきことに取り組んでみてください。
【発達障害の方におすすめしたい「無駄な仕事の見極め方・減らし方」】
・今の仕事の取り組み方を見直す
・苦手な仕事があれば周りの人に協力してもらいつつ、得意分野の仕事があれば率先して引き受ける
今の仕事の取り組み方を見直す
まずは今の仕事の取り組み方を見直してみましょう。
作業に集中するあまり、どれが不要な仕事なのかの線引きがわからなくなることが多々あるためです。
【仕事の見直し方の例〜メールの場合〜】
・日々のメールチェック・返事にどのくらいの時間をかけているか
・そもそもすべてのメールに返事をする必要があるのか
・いつチェックすれば効率良くさばけるのか
エッセンシャル思考でメールチェックをするのであれば、まずは「すべてのメールに丁寧な返事をする必要はあるのか?」を考えます。
大事な取引先であれば丁寧に返す必要はあるものの、身内である上司・同僚などに対しては。そこまでかしこまったメールを送る必要はないでしょう。
また、メールチェックなどの事務作業は睡魔に襲われやすい「お昼休憩後」に実施するなど、自分にとって効率的にできる時間にまとめてやるのも有効です。
苦手な仕事があれば周りの人に協力してもらいつつ、得意分野の仕事があれば率先して引き受ける
多くの発達障害の方は、自分の苦手分野の仕事に対し強い恐怖感を持っています。
【苦手分野の例】
・ADHD→電話対応など臨機応変な振る舞いが求められる作業
・ASD→プレゼン、営業など対人コミュニケーションが求められる仕事
・LD→仕訳作業など文字の入力、計算が求められる仕事
フリーランスの方なら、外注するなどして自分の苦手分野の作業から逃れることができるでしょう。
一方、サラリーマンなら上司から振られた仕事は原則引き受けなければなりません。
そのため、もし苦手な仕事を依頼された場合、「誰かに手伝ってもらう」「ダブルチェックをお願いする」などしてミスの可能性をつぶしましょう。
【営業の場合】
・ロープレの練習に付き合ってもらう
・相手に余裕があれば一緒に同行してもらう
【事務作業の場合】
・作った資料を相手に見せ、誤字脱字などがないか確認してもらう
・締切前日の日に「そういえば◯◯の資料、完成した?」など声をかけてもらうよう、事前に頼んでおく
上司や先輩、同僚にお願いしてもらうには、それなりの対価を支払う必要があります。
もちろん、お金を支払ったり高価なものをプレゼントしたりする必要はありません。
自分の年齢・役職によって異なるものの、基本的には「自分の得意分野の仕事を率先して引き受ける」という方法を実施するのが有効です。
【得意分野の例】
・ADHD→アイディア出しなど発想力が求められる作業
・ASD→データ入力など早く正確な作業が求められる仕事
・LD→プレゼンなど事務作業以外の仕事
長所・短所は人によって異なるので、自己分析を済ませたうえで上司や先輩に相談するようにしてみてください。
エッセンシャル思考で「あらゆる無駄」を削ぎ落とそう
今回は、余計な残業を減らし定時で帰るために必要な「エッセンシャル思考」の概要のほか、残業の削減につながる無駄な仕事の見極め方・減らし方について解説しました。
・エッセンシャル思考は物事の本質を見極める際に役立つスキルとされている
・エッセンシャル思考を身につけるためには、「できるけどあえてしない」ことを習慣にすることが大事
・苦手分野はなるべくカバーしてもらい、その分得意分野で貢献する
僕自身、エッセンシャル思考を身につけるために奮闘中で、「いかに無駄を削ぎ落とせるか」を考えながら日々の仕事に取り組んでいます。
「残業がつらい」「自分の時間を増やしたい」「もっと効率的に仕事をこなしたい」などと悩んでいらっしゃる方は、今回紹介したエッセンシャル思考を身につけてみてはいかがでしょうか。
また、以下の書籍も参考になりますので、よければぜひチェックしてみてください。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた。