【メンタル改善】「全か無か思考」の危険性と対処法

会社から帰る途中、上司からの注意・叱責の言葉が頭の中に浮かび、鬱々とした気分になることはないでしょうか。

 

このとき、1つのミスがすべてをダメにするという「全か無か思考」の考え方を持つ方は、他の方と比べて大きなストレスを受けるといわれています。

 

【このような悩みを持つ方におすすめの記事】

・仕事でミスをしてしまった…もうクビになるかもしれない…

・家事と育児の両立ができない…私って人間としてダメなのかも…

 

今回は、メンタル面が不安定になりがちな考え方のひとつである「全か無か思考」について解説します。

 

基本的な内容から具体的な対策まで紹介していきますので、お悩みの方は参考にしてみてください。

全か向か思考とは?

ささいなミスで先方の怒りを買ってしまい、これまでの努力がすべて台無しになってしまったという経験を持つ方は、決して少なくありません。

 

このような失敗をしてしまうと、僕を含めて多くの人は「自分は本当にダメなやつだ…」と思い込んでしまうようになります。

 

「失敗してしまう自分はすべてダメ」「努力が足りていない自分はきっとリストラされる」という極端な思考を【全か無か思考(白黒思考)】と呼び、これによってメンタルを病んでしまう方も少なくありません。

 

全か無か思考の危険性

全か無か思考の方は、物事をまるでオセロのコマのように極端に捉えがちです。

 

・テストは100点じゃないと意味がない

・仕事でミスをするなんて許されない

・仕事と子育てを両立できてこそ一人前の母親だ

 

上記のように、自分の理想を高く持つことは決して悪いことではありません。

 

しかし、体調不良のほか、ADHD・ASD・LDなど先天的な問題によって理想通りに進まないことも多く、人によっては「何もかも終わりだ…」と過度に落ち込んでしまうことも珍しくありません。

 

周りのフォローがあれば立ち直れるかもしれませんが、重症の場合、抑うつ症状、パニック症状などが出てしまうケースもあります。

 

全か無か思考から抜け出すためには?

では、全か無か思考の具体的な対策法について解説していきます。

 

【全か無か思考から抜け出すために知っておくこと・やるべきこと】

・思考のクセを把握する

・今の積み重ねに目を向ける

・「世の中に完璧な人なんて存在しない」と頭に刻み込む

 

すぐに改善できるものではないので、自分のペースで取り組んでいきましょう。

 

思考のクセを把握する

「ミスを引きずるなとは言うけど、そんな簡単には切り替えられないよ…」と思う方も多いかもしれません。

 

このような方は、自分の思考のクセを見直してみてはどうでしょうか。

 

思考のクセとは、自分が物事を捉えるときに無意識に取り入れている考え方のことです。

 

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

 

・仕事なんだから絶対にやり遂げるべき

・ミスをしてしまったら居場所がなくなってしまう

・社会人だから責任を持ってやりとげないといけない

 

書いているだけでもつらい言葉ですが、これらは昔の僕が持っていた思考のクセになります。

 

すぐに変えたいと思いがちですが、焦っても改善にはつながらないので、まずは全体像の把握から始めることが重要です。

 

・紙に書き出す

・親しい人に話す

 

恥ずかしい気持ちもあるかとは思いますが、上記のようにアウトプットすることで自分の思考のクセを把握できるので、自分にとってやりやすい方法で頭の中を整理してみましょう。

 

すぐに結果を求めない

人は徐々に成長していく生き物なので、「明日には全か無か思考が改善されている!」ということはほとんどありません。

 

しかし僕ら人間は、なるべく早い時期で結果を出したいと思ってしまう欲張りな生き物です。

 

これは「宝くじを当ててお金持ちになりたい」という気持ちに少し似ており、人間である以上なかなか手放せない思考のひとつとされています。

 

簡単にできないからこそ価値がある

全か無か思考の改善に限らず、仕事や勉強で結果を出すには地道な練習が欠かせません。

 

実際には、なかなか思うような成果が出ず、ひどく悩んでしまうことも多いでしょう。

 

そのような場合、以下のように「少しずつ修正していく」ことをあらためて実践していきましょう。

 

・「完璧を求める自分」が出てしまったときは、その都度紙に書き出して修正する

・自分を責めてしまったときは、頭の中に「自分のとって理想の人」をイメージし、その人に慰めてもらっている場面を想像する

 

大事なことは、自分を責めてしまう悪い思考のクセが出てきたとき、それに気づいて修正していくことです。

 

なお、理想の人をイメージして慰めてもらうシーンを想像するのは「セルフコンパッション」のひとつです。

 

詳しくは以下の記事で解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

【他人の評価は気にしない】恥の気持ちをセルフコンパッションで解消させよう

 

「世の中に完璧な人なんて存在しない」と頭に刻み込む

仕事でミスをしたとしても、多少育児がうまくいかなかったとしても、「人として劣っている」「ダメ人間」だと過度に落ち込む必要ははありません。

 

命に関わるような重大なミスの場合は少し違ってきますが、一般的なサラリーマンや主婦の方がやらかしてしまうミスぐらいでは、そこまで大きなトラブルにはならないことがほとんどです。

 

謝罪や始末書のほか、時間・金銭的なダメージなどはあるかと思いますが、本人のやる気次第でいくらでもやり直すことができます。

 

几帳面で真面目すぎる方であれば、「多少ズボラなくらいでちょうど良い」と僕は思っていますので、どうか自分を責めないようにしてください。

 

全か無か思考の改善には地道な努力が重要

今回は、全か無か思考の概要や、具体的な対策法について解説しました。

 

・全か向か思考の方は、1つのミスによって自分を全否定してしまいがち

・全か向か思考の改善には自分の思考のクセを把握することから始める

・悪い思考のクセが出てきたら、アウトプットしつつ修正を加えていく

 

自分の中にある思考のクセに気づき、それらを少しずつ変えていくことで、やっかいな「全か向か思考」から抜け出すことができるようになります。

 

時間はかかるかと思いますし、僕も未だに抜け出すことができていませんが、一緒に少しずつ改善させていきましょう。

 

また、以下の本も参考になるのでこちらも併せてチェックしてみてください。



 

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

それではまた!

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