きちんと計画を立てて行動していても、想定外のトラブルによって、予期せぬ方向転換を強いられることも少なくありません。
想定外のトラブルは、旅行や勉強、ダイエットや買い物、そして「キャリア」についても同様のことが起こり得ます。
【本記事はこのような悩みを持つ方におすすめ】
・転職活動しているけど、なかなか決まらない…
・やりたい仕事に就いたけど、全然向いてなかった…
今回は、理不尽な出来事でキャリアの方向性を見失ってしまった方に向けて、トラブルに翻弄されないキャリアプランの作り方について解説します。
目次
キャリアプランを考えるうえで重要になるポイント
サラリーマンとして働く場合、経営不振によるリストラや理不尽な異動など、思いもよらないトラブルに遭ってしまうことは多々あります。
そのため、自身のキャリアについて考える際には、「自分にとって想定外のトラブルが起こる」ということをあらかじめ頭に入れ、それらの具体的な対処法までイメージしておく必要があるといえます。
キャリアプランを考えるうえで重要になるポイントは、主に以下の3つとされています。
【キャリアプランを考えるうえで重要になるポイント】
・偶然をうまく活用する
・世間の理想にとらわれない
・「自分らしく働く道」を常に模索し続ける
偶然をうまく活用する
キャリア開発と職業選択に関する社会学習の研究をしているグランボルツ教授は、「キャリア形成は、偶然起きる予期せぬ出来事によって開発されるもの」と定義しています。
また、「予期せぬ出来事を自ら積極的に作り出すことも大事」とさえおっしゃっています。
このようなことから、「予期せぬ出来事」は決してネガティブなものではないということが伺えるといえるでしょう。
予期せぬ出来事は「ある程度」わかる
先述した「予期せぬ出来事」は「まったく予想できない」といったものではなく、自分の行動や経験からある程度把握することが可能です。
【ある程度予測できる「予期せぬ出来事」の例】
・経営不振によるリストラ
・人員不足による配置転換
・キャリアアップのための栄転
日々働いていると、「うちの会社、去年からずっと売上が悪いんだって」「◯◯部署の課長が年内に辞めるから、今度は◯◯さんが新しい課長になるんだって」などの情報が入ってくることがあります。
もし自分にとってよくないことが起こったとしても、事前に対処法を考えておき、冷静に考えて行動していけばそれほど苦労することなく乗り越えられるでしょう。
リストラの経験も利用できる
仕事をクビになってしまった場合、多くの方は落ち込み「これからどうしよう…」と悩むことになるでしょう。
しかし、「家族を養うために就いた短期のアルバイトが自分の理想の仕事だった」ということも少なくありません。
しかし、ただ単に作業をこなしているだけではその仕事の魅力に気づくことができません。
予期せぬ出来事を自分の財産にできるかどうかは、自分の心持ち次第で変わっていくといえるでしょう。
世間の理想にとらわれずに働く
有名な大学を卒業して大手企業に入り、出世・昇進して人生を謳歌する。
まだ学生だったころ、僕はこのようなライフプランを考えたときがありました。
しかし、現実は厳しいものです。
【厳しい現実の例】
・新卒で入った会社を3ヶ月でクビになる
・転職して営業職として働くものの、パワハラ上司によって心身を蝕まれる
・2社目の会社を辞めてコンビニ経営を始めるものの、休日出勤・長時間労働によって身体を壊す
どうしようもない状況だったため、一人暮らしのアパートを引き払い、実家に戻って身体と心を休ませました。
そして、再度転職活動をして内定をいただくことができ、今は再びサラリーマンとして働いています。
「人生は何があるかわからない」ため、一度の挫折で挫けず行動し続けることが重要といえます。。
自分らしく働く道を模索し続ける
昔の自分は、未来のことが何も見えず自暴自棄になっていました。
しかし、今になって思えば「20代のうちにさまざまなことを経験できてよかったな」と感じています。
人の価値観は時間の経過によって変わるため、「◯年後には◯◯になる!」みたいな具体的な目標はなくても良いのかもしれません。
今日という1日を後悔なく生き、毎日の積み重ねから得られる「学び」によって自分の未来を切り開きましょう。
キャリアプランを作る際の注意点
自分のやりたいことと、今やっていることが違う場合、今の会社を辞めるかどうか悩んでしまうでしょう。
周りから反対されてしまうと自信を失い流されてしまてしまいがちですが、以下の注意点を忘れずに行動すると自分をうまく保てるので、ぜひ押さえておくようにしてください。
【キャリアプランを作る際の注意点】
・無理に周囲の期待に応えようとしない
・「逃げ」「甘え」という言葉を間に受けない
・「軌道修正は良いもの」と捉える
無理に周囲の期待に応えようとしない
キャリアについて迷った際、多くの人が信頼できる先輩や友達などに相談するかと思います。
このとき、自分の行動や考え方に賛成する人がいる一方、反対する人も少なくありません。
周りの期待に応えようとして過度に仕事にのめりこんでしまうケースも多く、やがて「燃え尽き症候群(バーンアウト)」になってしまうことも多々あるので気をつけましょう。
「逃げ」「甘え」という言葉を間に受けない
心身共に限界がきて「もう辞めよう…」と思っても、自分の気持ちと周囲からの意見の違いで悩むことが多々起こります。
【「会社を辞めたい」と相談した際に言われて困る言葉の例】
・今の仕事が嫌だから辞めるなんて甘えじゃない?
・つらいのはみんな一緒だよ?
身体も心もボロボロなのに、自分のネガティブな気持ちを否定されてしまうのはかなりつらいことです。
しかし、自分の人生は自分のものであり、「つらさ」の基準は他人が決めるものではありません。
自分の気持ちを正直に伝え、理解を得たうえで行動を起こすことが重要といえるでしょう。
「軌道修正は良いもの」と捉える
もしつらい気持ちを誰かに否定されてしまったときは、現在抱えているネガティブな気持ちも全部含めて「軌道修正」と考えるのが有効です。
やりたいことをやるために仕事を辞めることも、嫌な職場から逃れるために今の仕事を辞めることも、結果だけ見れば同じです。
「逃げ」だと決めつけられ否定されてしまったときに備え、事前に「自分の気持ちを強く持つためのセルフトーク」を実施しておくと良いでしょう。
【自分の心を強く持つために行うセルフトークの例】
・キャリアチェンジは妥協でも負けでもないよ
・周囲の期待も関係なく自分のやりたいことをやった方がいいよ
上記のように心の中で唱えておけば、きっと良い結果につながるはずです。
難しいことではありますが、不遇な出来事も味方にして、理想のキャリアを作っていきましょう。
なお、転職に役立つ方法は以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せて読んでみてください。
偶然をうまく利用して自分のキャリアを積み重ねよう
今回は、理不尽な出来事でキャリアの方向性を見失ってしまった方に向けて、トラブルに翻弄されないキャリアプランの作り方について解説しました。
・偶然の出来事を意味のあるものだと考えて利用する
・不遇な出来事も学習の場として考える
・周囲の期待に応えず、柔軟に軌道修正していく
リストラ・倒産・体調不良など、生きていると何らかの不運な出来事に巻き込まれることがあります。
一見すると不幸なイベントと思えるものでも、冷静に考えれば、自分のキャリアを見直すチャンスかもしれません。
これから起こる出来事は、自分の心持ち次第で良いものにも悪いものにもなりますので、偶然を味方につけて、より良いキャリアを作っていきましょう。
また、以下の書籍も参考になりますので、こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
今回もご覧いただきありがとうございました。
それではまた!